「コンドルは飛んで行く」とペルーのウアイノ
最近はどうか分りませんが、30年位前には「フォルクローレ」と言えば、真っ先に思い浮かぶのは「コンドルは飛んで行く」だったと思います。おそらくサイモン&ガーファンクルの歌唱辺りで火が付いたのでしょう。
ウィキペディアによると、この曲は何と「1913年にペルー人作曲家であり民俗音楽研究家であったダニエル・アロミア=ロブレスが、自身で採譜した伝承曲のメロディをモチーフにして書いたオペレッタの序曲として発表された」ものだそうで、美しいメロディだけが民族音楽化して残ったそうです。そんなエピソードから、ボリビアのグループの演奏が比較的多いようですが、雛形になった音楽はペルーにあるのでは、と思います。youtubeにもコンドルの出てくるウアイノの映像がありましたので、「コンドルは飛んで行く」と並べてみました。
更には「曲は3部構成となっており1部がヤラビと呼ばれるアンデスの寒く乾いた山を連想させるもの悲しい旋律、2部がフォックス・インカイコまたはパサカージェと呼ばれる行進曲調のリズム、3部がワイノと呼ばれる華やかな舞曲となっている。サイモン&ガーファンクルがカバーしたのは、このうちの第1部の部分だけである。」とありました。S&Gのイメージが非常に強かったため、ウアイノ(ワイノ)とこの曲がイメージ的に結びつかなかったのかなと思ったりもしました(笑)
HUAYNO DESPEDIDA URPI DE CHALCOS
EL CONDOR PASA VERSION ORIGINAL UNE MÉLODIE DES INCAS
Simon & Garfunkel : El Condor Pasa (1970)
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コメント
スカボロフェアも、サイモンとガーファンクルでした。
コンドルは飛んでゆくと、不思議な、魅力的な雰囲気がラジオからよく聞きました。
そのほかは、ほとんどしらないのですが、独特な?人たちだったのでしょう?
投稿: 百本八本 | 2012年9月11日 (火) 22時18分
百本八本様
スカボロウ・フェアは良い曲ですね。今でもよく聞きたくなります。古楽とアンデスなどのかけ離れた設定には、彼らがユダヤ系であるところに、何かヒントがあるのかなとも思います。「明日に架ける橋」の歌詞にもユダヤ的なテーマが潜んでいると聞いたことがあります。
投稿: Homayun | 2012年9月14日 (金) 00時20分