サティ、パーセル、ビーバー、ブクステフーデのパッサカリア
クラシック音楽のパッサカリアを色々見ていますが、バロック期だけに限っても、まだヘンリー・パーセルやビーバー、ブクステフーデなどの作品がありました。オルガン曲、ヴァイオリン独奏など、個性的な作品が目立ちますが、パッサカリアらしい短調の変奏曲形式という点では共通しています。ブクステフーデ作品にはJ.S.バッハのパッサカリアの、ビーバーのヴァイオリン独奏曲にはJ.S.バッハのシャコンヌの萌芽が感じられるように思います。
肝心の南米のパサカージェとの関係についてですが、やはりルネサンス期以前のスペインの作品を探るしかないのかなと思いました。きりがないので、バロック中心に見るのは今日までにしておこうと思いますが、最後にフランス近代の作曲家エリック・サティのパッサカリア含め、欲張りにアップしてみました。シュールレアリスティックなサティ作品は余りに異色なので、最後に(笑)
Passacaglia from King Arthur - Henry Purcell
Biber Passacaglia
Dietrich Buxtehude: Passacaglia in d (BuxWV 161)
Impossible Solo: cellist Ruslan Biryukov playing passacaglia duet
おまけで、こちらも。ヴァイオリンとヴィオラ(あるいはチェロ)のデュオのためのヘンデル~ハルヴォルセンのパッサカリアですが、何とチェロ一本で演奏。もちろん編曲版でしょうが、信じられない超絶技巧曲です。今回パッサカリアで検索してみて、この曲がプレイヤーに(リスナーには分りませんが)いかに人気があるか、よく分かりました。
Erik Satie - The Velvet Gentleman "Heures Seculaires et Instantanees".
元はピアノ曲ですが、これは面白い編曲。サティ・ブームが来る前の70年の演奏のようです。シュールで諧謔的な「世紀毎の時間と瞬間的な時間」に続いて出てくるのが、Passacaille(パッサカリア)。対位法的な書法による遺作。諧謔とシリアスのコントラストがまたサティらしいです。一曲目はビデオ解説ではAvant - Dernieres Pensees(最後から2番目の思想)となっていますが、パッサカリアの後がこの曲では?
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