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2013年2月

2013年2月28日 (木)

N.ラジャム&ビスミッラー、シュジャート

南インド出身のヒンドゥスターニ音楽の女流ヴァイオリニストN.ラジャムも、結構高齢になっていました。昨日プロフィールを知って驚いた次第でして。兄のT.N.クリシュナンに至っては今年85です。
今日はN.ラジャムと他の奏者との共演を当ってみました。北インドのダブル・リード管楽器のシャーナイの名人ビスミッラー・カーンと、シタールの中堅名人シュジャート・カーンとの共演です。ビスミッラーというのは、アラビア語で「アッラーの御名において」の意味で、コーランに頻出する語であることはよく知られているかと思います。ビスミッラー・カーンのグループの演奏を聞いていると、タブラ以外の打楽器の類似もあるだろうと思いますが、どこかカッワーリに似て聞こえてきます。その中に南インド出身のラジャムがいる不思議。しかし、これが実にぴったりはまっていて驚きでした。
シュジャート・カーンは、有名な巨匠ヴィラヤット・カーンの息子で、歌手でもありますが、それもあるのでしょうか、シタールの演奏も凄く歌心に富んでいると思います。美しいソロが冒頭で聞けます。ラーガ・ジョグの聞き比べのようですので、この映像では共演シーンは残念ながら見られませんでした。

Ustad Bismillah Khan/Dr.N.Rajam (Mishra Pilu)

Raga Jog by Shujaat Khan and N Rajam

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2013年2月27日 (水)

TNKの妹、N.ラジャム

N.ラジャムがヒンドゥスターニ(北インド古典)音楽の方のトップ・ヴァイオリン奏者というのはよく知られていますが、彼女がT.N.クリシュナンの妹であることは、余り知られてないかも知れません。兄妹で南北インド古典音楽のヴァイオリン演奏の頂点にいることは、もっと知られて良いと思います。タミル・ナードゥの州都チェンナイ(マドラス)生まれのラジャムですが、演奏しているのは北インド音楽ですから、数学的な明晰さより、即興とエモーショナルな瞑想性が重視されていると言えるでしょう。南北古典音楽の共演というのは意外に多いものですが、兄との共演がもし見つかったりしたら、またアップする予定です。大体北インドの音楽に合わせるパターンが多いように思います。

raag Miyan Ki Todi by N. Rajam

Raga Devgiri Bilawal by N Rajam on Violin

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2013年2月26日 (火)

バーラムラリクリシュナM.S.ゴパラクリシュナン

昨日のT.N.クリシュナンの演奏は、全てティヤーガラージャの曲だったようで、どれも素晴らしくエネルギーに満ちていたのも納得が行きました。楽聖ティヤーガラージャの曲についてはまた取り上げるとして、今日はM.S.ゴパラクリシュナンの方ももう少し見ておきましょう。
現代の名歌手の一人バーラムラリクリシュナの伴奏をしている映像です。T.N.クリシュナンほどの技のキレはないように思いますが、実に落ち着いた演奏を聞かせてくれる人です。今回映像で見てみて、やはりそう思いました。

Balamurali Krishna - MS Gopalakrishnan - Mannargudi Eswaran

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2013年2月25日 (月)

TNKとMSG

南インド古典音楽のヴァイオリン演奏、再度T.N.クリシュナンに戻りますが、この一本目はこれまで何本か見た中で最高の演奏です。ヴィジ・クリシュナンという女性は、おそらくT.N.クリシュナンの娘ではないかと思いますが、この掛け合いからぐいぐい引っ張り、ムリダンガムが入ってからの演奏は、耳に残る快活なフレージングと共に、映像の悪さを越えて輝いています。思わず、凄いと連呼してしまうような演奏です。
今日のタイトルの後半は、もう一人の名カルナティック・ヴァイオリニスト、M.S.ゴパラクリシュナンのことです。TNKとMSGと、一部カルナティック音楽ファンの間では呼び習わされていると思いますので(笑) 取りあえずすぐに出てきたリンクから貼っておきましたが、TNKの豪快な演奏に比べてどうでしょうか。この一本目と並べてしまうと、少し大人しい演奏に聞こえるように思います。余談ですが、右のガタム奏者は、92年にチッティバーブが来日した時に一緒に演奏していた人では?

PALAKKAD MANI IYER-MRIDANGAM AND T.N.KRISHNAN AND VIJI KRISHNAN

MS Gopalakrishnan-Narmada - Umayalpuram Sivaraman

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2013年2月22日 (金)

ラルグディとクンナックディ

カルナティック・ヴァイオリンの名手は他にもまだまだ大勢いて、今日のラルグディ・ジャヤラーマンやクンナックディ・ヴァイドヤナタンも非常に有名な人です。ラルグディのロシア公演の方は弟子達との演奏でしょうか、こういう風に一見フリーな掛け合いでも、一切不協和になることなく、ラーガの美しい調和を聞かせる技量は大変なものだと思います。
クンナックディの方は、スブラマニアム&シャンカールの兄弟のヴァイドヤナタンとは別人。額の三本線が特徴的ですが、これは特定のカーストのしるしです。男性の額に聖灰で描かれ、この集団の代表的な名字には Iyer, Vadyar, Dikshitar, Shastry などがあり、カルナティック音楽に詳しい方はすぐに有名な音楽家の名前が多いことに気付かれると思います。南インド三大楽聖の内、ティヤーガラージャ以外の二人の名前(ムトゥスワミ・ディークシタール、シャーマ・シャーストリ)も見えます。

Lalgudi Performs In Russia (Part 1 of 3)

Hari varAsanam-Violin Mastero Kunnakudi Vaidyanathan

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2013年2月21日 (木)

L.スブラマニアム

今日はL.シャンカールの兄のスブラマニアムの演奏を少し見てみましょう。Ocoraから南インド古典音楽アンソロジー4枚組がありましたが、あのボックスはスブラマニアムの監修でした。その前後から単発の南インド古典のオコラ盤が2枚ほどありました(一枚はラーガ・キルヴァーニ)。監修者の特権でしょう、4枚組のラストを飾っていたのも、スブラマニアムの古典独奏。弟シャンカールのようにフュージョンもこなす人ですが、もっと古典的な深みを感じさせる音です。日本では、南インドのヴァイオリンではT.N.クリシュナンが最高、いやスブラマニアムだ、と完全に意見が分かれる傾向があるように見受けられます(笑) スブラマニアムは少し北インド音楽的な即興を聞かせる人のように思いますが、その点でカルナティック的な明晰さから遠ざかるので、一部のカルナティック音楽ファンから遠ざけられるのかなと思ったりもしました。
南北インドの名人と共演してきたクラシック・ヴァイオリンの巨匠ユーディ・メニューインとの共演もありました。珍しいところでは、フランスのジャン・リュック・ポンティとの共演も。

L Subramaniam raga Revati

Lord Yehudi Menuhin and L Subramaniam

L. Subramaniam and Jean Luc Ponty

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2013年2月20日 (水)

L.シャンカールのキルヴァーニ

昨日は所用でアップできませんでしたm(_ _)m
今日はL.シャンカールの、ロックではなく南インド古典音楽関連の方を見てみます。L.シャンカールについては、一番有名なのはやはりシャクティでの活動になるでしょうか。このジョン・マクラフリン、ザキール・フセインとのスーパー・トリオでも、あの大きなダブル?ヴァイオリンを披露していたようです。ECMからの彼の作品のジャケットを飾っていた、ベース音も出すこのヴァイオリンは視覚的にもインパクト大でした。音楽的にも南インド古典音楽の本流からはそれている人だろうと思います。だから、本物のカルナティック音楽を演奏したらどんなになるのか、聞いてみたいものだと前から思っていました。
個人的に好きなラーガということで、キルヴァーニを弾いている映像を上げておきますが、やはりラーガには則っていても、オーソドックスな南インド古典音楽は逸脱していると思います。

Kiravani Tanam in Violin by L Shankar

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2013年2月18日 (月)

Echo & the Bunnymen - Cutter

カルナティック・ヴァイオリンは、この後TNK(T.N.クリシュナン)をラーガ別にもう少し見て、彼に継ぐ名アカンパニストのMSG(M.S.ゴパラクリシュナン)、更には北インドのヴァイオリンとの聞き比べと進む予定ですが、金曜は睡魔と疲れ?でダウンしてしまいましてm(_ _)m 花粉が飛び始めているようなので、どうやらその影響かと思います。金曜は異様なダルさに負けてしまいました。
今日は少し趣向を変えて、カルナティック・ヴァイオリンの使用例として、ポストパンクの雄だったエコー&ザ・バニーメンのカッターという曲を上げておきます。唐突で驚かれる方も多いかも知れませんが(笑) この曲はシャンカールが参加しての録音でした。シャンカールと言っても、シタール奏者の故ラヴィ・シャンカールではなく、南インドのヴァイオリン奏者L.シャンカールのことです。二人の兄、L.スブラマニアムとL.ヴァイドヤナタンも同じく南インドのヴァイオリン奏者として有名です。
このバンドは略してエコバニと呼ばれたものですが、彼らの1983年のアルバムPorcupine(やまあらし)収録のこのカッターという曲は、ピーター・ガブリエル主催のWOMADフェスティバルで知り合ったらしい南インドのヴァイオリン奏者シャンカールを迎えることで生まれました。アイスランドの瀑布の凍てつくアルバム・ジャケットのイメージと、インドのラーガの意外な出会いに気付いていた人は、当時のファンには余りいなかったのではと思います。因みに私も1984年前後はニューウェイヴにどっぷりだったもので、彼らのライヴにも何度か足を運び、このカッターも生で聞きました。当時はワールドミュージック・ブームに火が着きかけていた頃で、例えばトーキング・ヘッズのアフリカ色はいかにも明瞭でしたが、エコバニの南インドというのは、意外性がありました。

Echo & the Bunnymen - Cutter

Echo And The Bunnymen - The Cutter

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2013年2月14日 (木)

T N Krishnanのヴァイオリン

小泉文夫氏留学時のヴィーナの先生ですが、デバコッタイ・アイエンガルという人で、~・アイエルという名ではありませんでした。さすがにこの人のyoutubeはないようです。そう言えば、15年ほど前にドレスワミ・アイエンガルの名を聞いて、この人が小泉さんの先生か?と思ったのを思い出しました。
今日から南インドのヴァイオリンの方に移りたいと思いますが、まずは最高の名手と賞賛されるT.N.クリシュナンから。カルナティック・ヴァイオリンと言えば、OcoraやECMなどの音源が早くから出ていた、L.スブラマニアムやシャンカールの兄弟が欧米や日本では有名ですが、本場では状況が異なるようです。往年の名人の伴奏を務めてきたT.N.クリシュナンは、近年ソロ活動がほとんどになっているようです。クレモナの銘器を操るという彼の強靭なヴァイオリンの音にはいつも驚かされます。ソロの技術が最高に発揮されるラーガ・マーリカーやラーガム・ターナム・パッラヴィを見てみたいものですが(CDはいくつかありました)、伴奏ヴァイオリンが付くのが多く、ソロは意外に少なそうです。
南インド式の弾き方は、このように顎にはさまず胸に当てて、糸巻きを右足裏の側面に当てるスタイルで、それだけでも西洋式しか知らない人は驚くと思いますが、更に左手指にココナッツ・オイルを塗って滑りやすくするという話を聞いたことがあります。そうしないと、大きなガマカ(装飾音形)がかけられないのでしょう。

T N Krishnan - Vandhanamu

T N Krishnan - Mana Vyala Kim

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2013年2月13日 (水)

D.アイエンガルの動画

ないと思っていたらドレスワミ・アイエンガルの動画が一本見つかりました。北インドのサロッド奏者、アムジャッド・アリ・カーンとのジュガルバンディ(二重奏)です。彼は1920年生まれだったので、それ程昔の人でもなかったです。しかし、二人の名人の共演には耳が喜びます。
二本目にはD.アイエンガルより前と思われる往年のヴィーナ奏者の演奏を上げておきます。この円やかな音は、正に往時のヴィーナの音でしょう。実に素晴らしいです。小泉文夫氏が南インド留学時に聞いたのも~・アイエルという名の人でした。小泉さんの著書を引っ張り出して、同一人物かどうか確かめてみたいと思います。

Rare jugaldandi- Veena Doraiswamy Iyengar with Amjad Ali Khan

Desamangalam Subramanya Iyer-RARE CARNATIC VEENA RECORDING-Emanathi - Sahana

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2013年2月12日 (火)

Doreswamy Iyengarのヴィーナ

南インドのヴィーナから北インドのドゥルパッドのルードラ・ヴィーナとドゥルパッドの声楽にそれていましたが、南インドのヴィーナに戻します。バーラチャンダーやチッティバーブより前の往年の名手と言えば、まず思い出すのは、ドレスワミ・アイエンガルです。録音も色々残しているのはこの人と後数人かなと思います。
20世紀に入ってヴィーナは大型化し、金属弦やピックを使うようになり、音量が増したそうですが、19世紀まではサラスヴァティ・ヴィーナのように小型で音量も小さかったようです。ドレスワミ・アイエンガルは、その頃の面影を残す最後の名人とも言われています。素朴ながら端整なヴィーナ演奏は実に美しいものです。
ダルバリ・カナダは深夜のラーガで、北インド・デリーのカッワーリ(Inedit盤のニザーミ・ブラザース)で歌われていた例を思い出します。通底するムードは少し感じられます。二本目に北インド・サロッドの至宝アリ・アクバル・カーンとのジュガルバンディ(二重奏)を上げておきます。古い演奏家だからでしょう、動画は見当たらないようでした。

Darbari Kanada Thillana - Veena Doreswamy Iyengar

Veena Doreswamy Iyengar and Ustad Ali Akbar Khan - Jugalbandi

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2013年2月11日 (月)

グンデチャ・ブラザース

今日は北インドのドゥルパッドにおいて、ダーガル家と並んで有名なグンデチャ・ブラザースのジュガルバンディ(二重唱)です。2003年の<東京の夏>音楽祭に登場した彼らも、名門ダーガル家の下で学んだそうです。ダーガルの歌い方よりさらりとした感じがありますが、それででしょうか、少しカッワーリーの歌唱と似て聞こえたりもします。歌詞はヒンドゥーとイスラームで、全く異なりますが。

Gundecha Brothers Dhrupad vocal performance, Tokyo Summer Fe

Gundecha Brothers - Maha Deva Shiva

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2013年2月 8日 (金)

Raga Bhimpalasi ドゥルパッドとカヤール

この際ですから、ファイヤズッディンの息子のワスィフッディン・ダーガルも見ておこうかと思います。何度か来日したので、一部のファンにはお馴染みの人ではないでしょうか。同じラーガ・ビームバラスィで、往年の大歌手バデ・グラム・アリ・カーンと、女性歌手パルウィーン・スルターナとキショリ・アモンカルがカヤールを歌っている映像もありましたので、並べてみました。同じラーガがドゥルパッドとカヤールでどう違うか、味わってみて下さい。
ドゥルパッドは長大なアーラープ(序奏のようなフリーリズムの部分)、カヤールはタブラが入った終わりの辺りですが。ドゥルパッドのアーラープを聞いていると、ルードラ・ヴィーナがいかにそっくりになぞっているかよく分ります。平均律にない程の精妙な音程を操っていることは、来日時のワークショップ(@延命寺)でワスィフッディン氏から間近で見せて頂いたことがありました。カヤールの方は華やかな装飾をきかせたテクニックで、それぞれ個性豊かに聞かせます。このラーガ、人気があるのか次々に他の歌手が見つかりますが、今日はこの3人で。

Dhrupad : Long Alaap in Raga Bhimpalasi

Dhrupad : A portion of the alaap in raga bhimpalasi by ustad wasifuddin da

Raag Bhimpalasi - Ustad Bade Ghulam Ali Khan

Raga Bhimpalasi by Begum Parveen Sultana

Kishori Amonkar -Bhimpalasi- Sajan Bin Kaise Din Beetay.flv

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2013年2月 7日 (木)

ダガル・ブラザース

ドゥルパッドの声楽の方も見ておきたいと思いますが、昔から特に有名な音源はビクターJVCのワールド・サウンズ・ベスト100シリーズの「ドゥルパド/超絶のヴォカリーズ~北インド音楽の原点」でしょう。このシリーズは80年代から出ていて、最初からドゥルパッドも入っていたと思います。歌っていたのは、ザヒルッディンとファイヤズッディンのダガル兄弟で、先日書きましたようにザヒルッディンはワスィフッディン(ファイヤズッディンの息子)と一緒に92年に来日し、確かラフォーレ原宿でコンサートがあって、私も聞きに行きました。特にザヒルッディンの至芸には強い感銘を受けました。その頃にはファイヤズッディンは亡くなっていたようですが、ザヒルッディンもその数年後に故人になりました。
JVC盤と同じダガル兄弟の映像がありまして、長大な演奏からかいつまんで数分にまとめた一本がありましたので、一本目に上げておきます。パカワジ伴奏は、92年来日時と同じシャーム・シャルマです。2本目は彼らの父か叔父に当る兄弟歌手で、90年代にRaga Recordsから出ていた音源と同じと思われます。

Dagar Brothers - Dhrupad

左がザヒルッディン、右がファイヤズッディンです。30年位前の映像でしょうか?

Raag shankara in dhrupad style-senior dagar brothers

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2013年2月 6日 (水)

バハウッディン・ダガル

ドゥルパッドとカヤールの関係は、能楽と歌舞伎に少し似ているかなと常々思っていました。今日はもっとルードラ・ヴィーナの楽器自体がよく見える映像を選んでみました。昨日のズィア・モヒウッディン・ダガルと同じドゥルパッドの名家ダガル家の一人、バハウッディン・ダガルの演奏で、お馴染みのラーガ・バイラヴィです。ムガール朝以後のイスラーム圏の音楽文化の影響が強いシタールやサロッドに対し、純インドと言って良いのでしょう、北インドの古楽に当るドゥルパッドと南インド古典音楽の、3つのバイラヴィを聞き比べるだけでも、色々と各インド古典音楽のそれぞれの特徴が見えてくるように思います。
ズィア・モヒウッディンや92年に来日した声楽のザヒルッディン(何度か来日した若手歌手ワスィフッディン・ダガルの叔父)とどういう繋がりになっているか、すぐには出てきませんが、どこかに資料がありました。
こうして鮮明な映像を見ると上下の共鳴胴の瓢箪がいかに巨大かがよく分ります。この長く伸びるドローンと大きなガマク(装飾音形)は、この共鳴胴とフレットのブリッジの深さから生まれるのでしょう。幽玄美においては、ズィア・モヒウッディンには負けていると思いますが。

Bahauddin Dagar playing Raga Bhairav Pt1

Bahauddin Dagar playing Raga Bhairav Pt2

Bahauddin Dagar playing Raga Bhairav Pt3

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2013年2月 5日 (火)

ルードラ・ヴィーナ

ヴィーナと聞くと、北インドのルードラ・ヴィーナをイメージする人も多いかも知れません。シタールや声楽のカヤールよりも古い伝統を誇るドゥルパッドで用いられる弦楽器で、イランや中央アジアの楽器の流れも汲んでいるシタールやサロッドよりも、古くからインドにあった弦楽器と言われています。声楽のドゥルパッドを模したと思われるこの演奏スタイルでは、相当に長い演奏時間を要し、特にアーラープが長く、その渋く重厚なドローンの音が深く深く染み渡ります。Z.M.ダガル(ズィア・モヒウッディン・ダガル)は、この楽器の最高の巨匠として知られていますが、今日のような動画があったことには驚きました。伴奏の両面太鼓パカワジも、ルードラ・ヴィーナにぴったりの重厚な音色を持っています。舟唄のようなムードの明るいラーガ・ヤマンも、シタールなどで聴くのとは一味も二味も違います。

Ustad Zia Mohiuddin Dagar - Raag Yaman, Alap part 5

Ustad Zia Mohiuddin Dagar - Raag Yaman, Alap part 7

Ustad Zia Mohiuddin Dagar - Raag Yaman, Chautal

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2013年2月 4日 (月)

ムリダンガムのソロ

ヴィーナが続きましたので、今日は少し南インドの両面太鼓ムリダンガムのソロを見てみましょう。北インドのタブラほど華やかさはないかも知れませんが、南インドらしい数学的で複雑なリズムを叩き分ける素晴らしい打楽器です。ソロでの迸るテクニックは、人間技とは思えないほど。やはりイランのトンバクや北インドのタブラと並んで、世界でも最も高度に発達したリズム体系を持つ素晴らしい打楽器だと思います。
70年代のNHKFM「世界の民族音楽」で、エンディングの音楽としてムリダンガム・ソロが流れていました。天体の運行のような複雑でありながら規則性のあるリズムには、バラモンの思想のエッセンスが込められているようなニュアンスのことを小泉文夫氏が語られていたように思います。
一本目は名歌手バーラムラリクリシュナのステージでのウマヤルプラムK.シヴァラマンのソロ。ヴァイオリンは最高の名手T.N.クリシュナン。途中から映像と音がずれるのが残念です。二本目は歌手は不明ですがヴァイオリン奏者に名手M.S.ゴパラクリシュナンの姿が見えます。こちらのムリダンガム名人はパルガット・ラグー。そして三本目は、往年の巨匠達の伴奏を担当してきた巨匠パルガット・マニ・アイエルです。

tani Avartanam - Umayalpuram K Sivaraman & G Harishankar

Palghat Raghu - Mridangam Solo

Carnatic thani avarthanam - Palghat Mani Iyer - Adi Talam

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2013年2月 2日 (土)

チッティバーブ

31日は西条市にコンサートを聞きに行っていて、その後家族にインフルが出たもので、ばたばたしていて日付を越えました。
南インドのヴィーナにこだわって見ていますが、今日は確か93年頃来日したヴィーナの巨匠チッティバーブです。東京でのライブは私も見に行きまして、この時の録音でしょうか、キングのワールドルーツミュージックライブラリーの一枚に収まっています。ラーガム・ターナム・パッラヴィだったでしょうか、ガタム奏者のお爺ちゃんが演奏で乗ってきて素焼き壷のガタムを放り上げてキャッチし、大きく盛り上がったのをよく覚えています。チッティバーブの演奏は、端整なカルナティック・ヴィーナの枠を越えるかのような、ちょっと北インド音楽的にも思えるようなハイテクニックな即興を展開していたように思いました。あの頃は北インドのドゥルパッドの名歌手ザヒルッディン・ダガルと甥が92年頃来日したりと、インド音楽の大御所の来日が続いていました。

Chittibabu Veena-Shanmugapriya-Part I

'E'-SWARA-004-Chittibabu Veena-Thillana.flv

'E'-SWARA-003-Chittibabu Veena-marivErE dikkevaraiya-Shanmugapriya-Par

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