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2013年3月27日 (水)

あなたはこの世にカード遊びに来られたのだ

例のChant du mondeの「風狂の楽師 バウル」の中で、タイトルだけで感銘を受けた曲がありました。「世界の中心にはネズミ取りがある」、「あなたはこの世にカード遊びに来られたのだ」の2曲でしたが、ペルシアの詩人オマル・ハイヤームにも通じる厭世や諦観のようなものをとっさに想像したものです。しかしその読みとはかなり違っていて、そこにはヒンドゥー教の教えが深くいきわたっていました。
前者には六つの迷い(妬み、怒り、嫉妬、うぬぼれ、強欲、肉欲)が人間を罠にかけると歌い、とりわけyoni(女性)のことを上位の象徴として指していているようです。後者では五つの感覚(嗅覚、味覚、触覚、聴覚、視覚)を象徴している身体の五つの要素(地、水、火、風、天)と、六つの迷いを表していました。「あなたはこの世にカード遊びに来られたのだ、ブラーフマナのことを知りなさい、それがエースを意味していることを、身体の五つの要素は5のカードを表し、六つの迷いは6のカードを表していることを・・」という内容(教え)が歌われていました。
そんなイメージの曲がないか、探してみようかと思っています。Chant du monde盤は原題が載っていないのでyoutube検索は困難だろうと思いますが。今日の映像にはヒンドゥー行者のイメージも見えますが、ドターラ(二弦のリュート系)、エクターラ(一弦琴)、ゴピチャンド(音程可変の一弦琴)などのバウルの楽器がよく確認できます。

Baul Songs

Subal Das - Choddo Powa Jominey

「あなたはこの世にカード遊びに来られたのだ」のクレジットに、Subal Das(スバル・ダース)による歌唱で、Garifaでの録音とありましたので、検索してみたら結構ありました。同姓同名でなければ、この曲も同じバウルの歌唱だと思います。強烈な印象を残す素晴らしい歌唱と演奏です。

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