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2013年6月

2013年6月28日 (金)

吉見さんと逆瀬川さん

今日は日本のヴェテラン・タブラ名人のお二人にご登場頂きましょう。吉見先生は20年前と全くお変わりなく、タブラのテクニックも相変わらず素晴らしく、関西弁のオヤジギャグまで懐かしく思い出し(笑)、とても嬉しく思いました。レッスン中の、あたかも「乾いた風」のようなタブラの音を、はっきりと思い出させてくれる映像です。
逆瀬川さんは、やはり20年ほど前にライヴで一度拝見しました。雲の上の名人のようなイメージのマハプルシュ・ミシュラの弟子、というのが強烈に記憶に残っていました。師譲りの切れ味鋭いテクニックと、芳醇な味わい深いタブラです。アラブ音楽とのフュージョンなどにも表現の幅を広げている吉見さんよりも、オーソドックスな北インド古典音楽の演奏が多いようにyoutubeからは見受けられます。

Tabla タブラ奏者 吉見征樹

井上憲司 逆瀬川健治 旭屋 20110528

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2013年6月27日 (木)

タブラとパカワジのジュガルバンディ

今回は余りタブラで続けるつもりではなかったのですが、この際ですからもう少し見てみましょう。オニンド・チャタルジー(この表記が最近多くなっているようです)は、80年代頃からドイツChhanda Dharaレーベルのアリ・アクバル・カーンなどの伴奏でお馴染みのタブラ・プレイヤーでした。アラ・ラカ&ザキール・フセイン親子やスワパン・チョードリーと並んで、同レーベルで一番目立つタブラ奏者だったと思います。オニンド氏は日本の若手名手ユザーンさんが師事したことでも最近よく知られてきているようです。
今日面白い映像を見つけました。ドゥルパッドやオリッシーの伴奏に使われる両面太鼓パカワジとのジュガルバンディ(二重奏)で、チャンダ・ダーラの頃に比べると大分年取ったなと思いましたから、最近の映像でしょう。しかし、この人の音は相変わらず凄いです。前半の3連譜?に聞こえる辺りから面白く、耳が引き寄せられます。

Jugalbandi: Pandit Anindo Chatterjee on Tabla and Pandit Bhavani S

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2013年6月26日 (水)

Anokhelal Mishraの秘技

その「悪の華」の音源を上げたいところですが、CDは大分前のリリースのため廃盤のようですし、youtubeも今のところ見つかっておりません。マハプルシュ・ミシュラで探していくと、彼の師匠のアノラール・ミシュラ(1914-58)の音源がいくつか出てきました。例のコニサー・ソサエティの「北インドの太鼓」の故・江波戸先生の解説に以下のように出ていました。
インドには現在も世界的にみてもトップ・クラスの器楽のヴィルトゥオーソが何人もいるが、それをまた上回るという程の伝説的な楽器奏者が多く語り継がれている。そのような一人に、本来数本の指で叩くタブラを、一本指で叩いてしまったという猛烈なスピードとテクニックを持つパンディット・アノケラール・ミスラがいた。ベナレス派の不世出のタブラ奏者とされる彼は、その一本指奏法で多くの合奏相手をダウンさせてしまったという程である。その若くして逝ったアノケラールのいわば一番弟子がこのアルバムの主役のマハプルシュ・ミスラである。1934年にビハール州パトナの生まれの彼はベナレスで巨匠アノケラールにその秘技を学び、イスラム圏でのウスタッドにあたるヒンドゥーの巨匠の称号パンディットを冠せられている。(引用終わり)
一本指奏法とは、おそらく右手(利き腕の場合)の人差し指の連打のことだろうと思いますが、そのナー(タブラの縁を叩く音)の甲高い連打音が確かに一本目からは聞こえてきます。二本目も途中から連打が増えますが、バヤンの細かい指使いも相当に凄いです。

Tabla Samrat Pt.Anokhe Lal mishra

Pt. Anokhelal Mishra

Pt. Anokhelal Mishra - Teen Taal - Tabla Solo

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2013年6月25日 (火)

マハプルシュ・ミシュラのルーパク 悪の華

往年のタブラ名人マハプルシュ・ミシュラの独奏を見ていますが、生映像もいくつかありました。両方ターラはルーパク・タールでした。ルーパクは3+2+2の7拍で、変拍子のようではありますが、サム(強調を置く一拍目)がはっきりしないターラのため、変拍子というのが分りにくいかと思います。ターラではティーン・タール(4+4+4+4の16拍)が一番頻繁に使用されますが、ルーパクはその次位でしょうか。ルーパクと言えば、67年録音で85年にCDでも出ていたコニサー・ソサエティの「北インドの太鼓 North Indian Drums」でも一曲目を飾っていました。彼の得意なターラだったのでしょう。粒の揃った輝かしい音は見事と言う他ないです。左手のバヤン(バーヤ)の黒い練り物の部分を内側に向けるのは、彼の演奏の特徴でしょうか。
コニサー・ソサエティからは「悪の華」というCDも出ていて、タイトル通りフランスの詩人ボードレールの「悪の華」の数篇の朗読とアリ・アクバル・カーンのサロッド、ミシュラのタブラを合わせるという試みの異色作でした。朗読はフランスの女優イヴェット・ミミューでしたが、言葉は英語、これはインド音楽の二人が詩にあわせてイマジネーションできるようにするためでしょう。選ばれた詩篇は、あほうどり、忘却の河、閑談、路上で会った女に、シテールの旅、殉教の女、の6篇。「路上で会った女」にはシャンソンの巨星ブラッサンスにも関連曲がありまして、大分前に当ブログでも取り上げました。「シテールの旅」はギリシアのアンゲロプーロスがこのタイトルで映画を作っていましたし、「忘却の河」は福永武彦の同名の名作がありました。デュパルクの歌曲「旅への誘い」もこの「悪の華」の一篇です。Phewのアント・サリー時代の「かがみ」という曲には、ボードレールの「巴里の憂鬱」中の「無能なガラス屋」がモチーフに入っているようです。こういう見逃せない例が多く見出される程の影響力絶大な詩人ということでしょう。
インドの巨匠二人はボードレールの詩の内奥を彼らなりに理解して、この異色の異種格闘技も見事に成功、アリ・アクバルは一部プレイバックを聞いて涙を流したそうですが、どの曲だったか気になります。「人生は一行のボオドレエルにも若かない」という芥川龍之介の名句(『或阿呆の一生』の冒頭)がありましたが、「芸術至上主義」において共鳴/一致する部分があったのでしょうか。そして、西洋では頽廃趣味と見られるボードレールの世界を、自身の音楽の中に包み込めるのは、インド音楽の懐の深さなのでしょう。

mahapurush-misra-tablaclip.avi

Mahapurush Misra - tabla - rupak tal -

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2013年6月24日 (月)

Mahapurush Mishra

サロッドの大巨匠、故・アリ・アクバル・カーンの伴奏をよく担当していたタブラ奏者にマハプルシュ・ミシュラ (1932-1987) がいます。日本の逆瀬川さんが彼の弟子の一人だったそうですが、90年頃まで出回っていたコニサーソサエティーやAMMPのアリ・アクバルの諸作品で端整なタブラ伴奏を聞かせていました。今日は幾つか二人の共演を上げておきましょう。
92年頃クマール・ボースに驚いたのは、前にも書きましたが、確かBSで放送されたラヴィ・シャンカルのドキュメンタリーでの演奏を通してでした。彼の芸はミシュラに比べると派手な技が散見されるように思いました。一方ミシュラは、往時の宮廷音楽としてのヒンドゥスターニ音楽の面影を残している奏者だったのかなと思います。87年にまだ50代の若さで亡くなっていたことは今日初めて知りました。

Pt. Mahapurush Mishra - Taal Ektal - Tabla Solo

GREATS TOGETHER-Ustad Ali Akbar Khan and Pt.Mahapurush Mishra-raag

MASTER STROKES-Pt.Mahapurush Mishra-sitarkhani tal

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2013年6月21日 (金)

タブラ名人たち

これからしばらくインドのトライブ巡りになりそうですので、その前に息抜きで、今日は北インドのタブラ名人の映像を見てみましょうか。80年代のチャンダ・ダーラ盤の頃からお馴染みのヴェテランの超絶技巧が上がっていました。
ちょうど20年前になりますが、日本屈指のタブラ名人の吉見さんに2年ほど教わっておりましたので、カイダやティハイなど、今でも少し覚えています。(書き留めたノートも保存してあります)シタールを習っている方でターラの勉強をしたいからと来られている人もいらっしゃいました。しかし、更にやってみたかった、そしてまさか見つかるとは思っていなかったイランのトンバクの師匠と楽器がその後見つかってしまったため、タブラはお休みすることになり、、、早20年になりました(^^;(笑)
当時の憧れのタブラ奏者は、クマール・ボースとマハプルシュ・ミシュラでしたが、師匠の師匠であるザキール・フセインやシャンカル・ゴーシュも勿論スーパー・アイドルとして忘れたことはありませんでした。今日はオーニンド(アニンド)・チャテルジー、スワパン・チョウドリー、クマール・ボースの至芸をどうぞ。

Pandit Anindo Chatterjee - Effortless DhereDhere!

Pandit Swapan Chaudhuri - Melodious DhereDhere

Pandit Kumar Bose | Tabla Solo

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2013年6月20日 (木)

オリッサのTribal Dance

オリッサの音源と言うと、すぐに思い出すのはドイツWergoの「東インド オリッサ州西部 ボラ・サンバル地方の儀礼音楽 Par e Sur - Sounds of the Goddess」くらいでしょうか。丹念に調べればyoutubeにも関連映像があるかも知れませんが、オリッサ内の色々な部族の映像などは割とすぐに見つかりました。これらを見ていると、日本や欧米で人気のある南北インドの古典音楽のような音楽は、むしろ特殊な音楽で、大多数の人々はそれらとは無関係な生活をしているのでしょう。ベンガルより西でも意外にアジア的な顔立ちの人が多いことにも驚きました。インドの広さを実感する映像です。

Orissa India Tribal Part 1 of 2 By L. Wilson 12/10/2011

Orissa, Gadaba tribe, village dance

Tribal Dance, Orissa Village

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2013年6月19日 (水)

Introduction to Odissi

オリッシーは一本目のような群舞もとても美しく、見入ってしまいます。ヒンドゥー寺院の素晴らしい彫刻を髣髴とさせるような動きと手の表情だからでしょうか。2本目の前半はパカワジと鉦だけの伴奏で基本的な動きと、手の動きを解説した映像。手のポーズは全て名前が付いているようです。
この後はオリッサ州と北隣のビハール州にも回ってみようかと思います。他の音楽中心に。

Odissi Devi Moksha by Tejas, Kalvi, & Akila

Introduction to Odissi

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2013年6月18日 (火)

オリッシーの伴奏楽器等

今日はオリッシーの伴奏楽器がよく確認できる演奏と、日本人のオリッシー・ダンサーの解説付き映像等を上げておきます。伴奏楽器の中に確かにパカワジがありました。ヴァイオリンがよく使われるのだとしたら、やはり南インド古典音楽からの影響でしょうか。安延佳珠子さんの解説は、オリッシーのテーマの理解の助けになります。3本目は二人の踊りが優美で、横顔の表情などに昔のインドの絵画を思い出させるものがあります。

Odissi perf by Sharon Lowen - U. of Iowa 11- 21-85 Pakawaj by Guru Kelu

Odissi ‐ ओडिसी ‐ オディッシー(安延佳珠子)

Odissi dance by Agila & Kalvi

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2013年6月17日 (月)

オリッシーとバラタナーティアム

カタックからイスラーム世界の方へ寄り道をしておりましたが、インドに戻します。北インドの古典舞踊でカタック、マニプリと並んで有名なのはインド東部オリッサ州オリッシーでしょう。シルクロードなどのイスラーム世界の文化とも繋がるカタックと異なり、オリッシーが純ヒンドゥー的な踊りであることは明らかだと思います。南インドのバラタナーティアムからの影響もあるのでしょうか、とても優美な踊りを見て、インド舞踊の典型という印象を覚えます。南インド4州の一つ、アーンドラ・プラデーシュと接していますから、実際かなり影響があるのでは。
まずはオリッシーとバラタナーティアムを一本ずつ並べてみました。音楽は声楽とシタール中心の北インド古典音楽(ヒンドゥスターニ音楽)と、声楽とムリダンガム等の南インド古典音楽(カルナティック音楽)に分かれますが、衣装や動きは共通点が多いように見えます。バラタでは複雑なターラに合わせた軽快なステップが見られます。オリッシーの伴奏の太鼓はタブラではなく、主にドゥルパッドで用いられる重厚な音が素晴らしい両面太鼓パカワジが使われています。

Indian Odissi Dance by Sujata Mohapatra

Savitha Sastry Bharatanatyam Performance

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2013年6月14日 (金)

ゼルバガリの名手 Malang

イランのトンバクについては、これまでに色々集中的に取り上げましたが、ゼルバガリについては確かやってなかったと思います。昨日の3本目のMalangというウスタッドが特に素晴らしい演奏を聞かせていました。他にも沢山ありましたので、タイプの違う演奏を2本上げておきます。
イランの古典音楽ではトンバクは拍節のある部分に使われますが、その部分が割と少なかったりするので、意外に出番は少ないものです。一方アフガンの音楽ではおそらく逆でしょうか。かなりの部分でゼルバガリが旋律楽器にからんできます。洗練の極みのようなペルシア音楽に比べると、野性味溢れるとまで言うと言い過ぎでしょうが、中央アジア音楽の匂いのするアフガニスタンの伝統音楽に生き生きとした輝きを添える楽器だと思います。腹に響くような低音も素晴らしいです。
昨日の3本目のように中央アジア的な曲調の一本目に対し、2本目はインド系のターラに則った演奏でしょうか。タブラの代わりにゼルバガリを叩いているように聞こえます。こういう両面性がアフガン音楽の面白いところです。

Ustad Malang Negrabi, ghechak Zerbaghali Afghanista.avi

Ustad Malang _ Zer baghali & sarang

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2013年6月13日 (木)

カシミールのトゥンバクナーリとアフガンのゼルバガリ

今日はリズム編ということで、「渓間のガザル~カシミールのラバーブ」でのスブハン・ラートルのバックに聞こえていたカシミールのトンバクを見てみましょう。カシミールのトンバクはTumbaknariとクレジットされていて、この低音の豊かな片面太鼓トゥンバクナーリは、明らかにイランのトンバク(ザルブ)やアフガニスタンのZerBaghaliと同系統だろうと思います、と言うようなことを、数年前にも書いたような気がします。特にZerBaghaliの演奏は非常に技巧的で目を見張るものがあります。今回は出来るだけ重複しない動画を選んでみました。ゼルバガリの方が、タンブールとのデュオの良い演奏が色々ありました。

Tumbak Kashmir

Great Afghan Ustads Arman & Malang Guitar & ZerBaghali

Ostaad Malang Va Ostaad Rahim Caahaabii - Qqataqani - Navaa e Xoraas

Tanbor and Zerbaghali instrumental

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2013年6月12日 (水)

カシミールの歌

スブハーン・ラートルの素晴らしいガザルを聞いてしまうと、どうしても他のカシミールの歌を聞いてみたくなります。パキスタン側かインド側か不明な映像ですが、いくつか気になった歌をアップしておきます。(パキスタン側ではないかと思われる歌を選びました)数年前はほとんどなかったと思いますが、政情不安定なこの地域のyoutube映像もどんどん増えているようです。特に一本目の子供の歌は独特な叙情性を湛えていて、忘れ難い旋律です。こうして聞くと、3拍子が多く聞こえますが、これはイラン系音楽文化の影響でしょうか?
カシミールと聞くと、レッド・ツェッペリンのフィジカル・グラフィティに入っていた「カシミール」を真っ先に思い出される方も多いかと思いますが(笑)、2本目では少しそんなイメージの片鱗が聞こえます。ラバーブもバックに入っています。
インド側のジャンムー・カシミールの音楽家で一番有名なのは、サントゥール奏者のシヴクマール・シャルマでしょう。彼の演奏については、いつかまたヒンドゥスターニ音楽枠で取り上げたいと思います。

Veth ayi maharen soneye by D. N. Nadim.mpg

best kashmiri song

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2013年6月11日 (火)

渓間のガザル カシミールのラバーブ

キングの「渓間のガザル~カシミールのラバーブ」(現在のシリーズでは「カシミールのラバーブ~ムハンマド・スブハーン・ラートル」)の名演を残したスブハン・ラートルのyoutubeが2本ありあましたので、今日はこちらを上げておきます。この辺りや近くのフンザの音楽などについては、5年ほど前に中央アジア方面からの流れで取り上げたことがありましたが、スブハーン・ラートル自身の映像は初だったと思います。残念ながらラーガ・キルワーニの演奏はありませんでしたが、ラバーブを高く構える独特な奏法と、ガザル(愛の歌)での味わい深い歌声が聞ける貴重な映像でしょう。
カシミールのラバーブについて、小泉文夫氏の解説に以下のようにありましたので、参考までに引用しておきます。最新の研究では状況が変わってきている部分があるかも知れません。確かに立てて構えるカシミールのラバーブは、より日本の琵琶に近いように見えます。一般によく知られているバルバット~ウードのラインとは別に、ラバーブも琵琶(五弦)のルーツではというお話、とても興味深いものがあります。

この類のラバーブはアフガニスタンとカシミールに多く見られる。その中間に位置するフンザに、古い形の素朴なラバーブが見られても、あながち不思議ではない。このラバーブは、現在北インドで用いられているサロッドと言う撥弦楽器や、南インドに残るスヴァラバットないしスヴァラガットと呼ばれるものの、最も古い祖先と言われ、それらの中間をつなぐ楽器として、スルスリンガルなど、現在ではほとんど使われなくなってしまった楽器だが、絵画や彫刻に見られ、一部の残存物は博物館などに見られる楽器があることから、これらは多分、あの紀元2世紀の仏教遺跡アマラーヴァティの浮彫りに描かれた五弦リュートの子孫とも推察される。つまり、古代の西域亀茲において盛んに用いられた五弦直頸琵琶、すなわち敦煌やキジルの千仏洞に壁画として描かれ、その実物はわが正倉院に残る五弦琵琶と、このアフガニスタンやカシミールのラバーブとは遠縁ながら繋がりを持っているかも知れないのだ。(以下略)

Walo Ha Baagvano - Subhan Rather

Mohammad Subhan Rathore & Abdul Ghani - Ghazal "I Did Not Know the

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2013年6月10日 (月)

Khyber Pakhtunkhwaのラバーブ

木曜のサーリンダ奏者Ejad Sarhadiのリンクに、ラバーブの良い演奏がありましたので、今日はそちらを上げておきましょう。タブラ奏者やステージは同じなので、同じコンサートでの映像と思われます。
カシミールなどのパキスタン北部に見られるラバーブ(ルバーブとも)は、アフガニスタンのアフガン・ルバーブとは兄弟のような楽器ですが、北インドのサロッドの祖先にも当る楽器です。その辺りの話は大分前にも書いたように思います。この楽器ではキングの「渓間のガザル~カシミールのラバーブ」(現在のシリーズでは「カシミールのラバーブ~ムハンマド・スブハーン・ラートル」)が特に強く印象に残っている旨も、前に書いたかも知れません。今日の映像では、カシミールのスブハーン・ラートルのように最後猛烈な速さにはなりませんが、ラバーブのくすんだような深みのある音色共々、非常に魅力的な曲調です。
この曲どこかで聞いたことがあるなと思ったら、日本のアフガン音楽ユニット、チャルパーサの歌唱(2本目)で数年前に拝聴していました。曲名は違っていますが、おそらく同じ曲だと思います。一本目の解説ではカイバル・パクトゥンクワ州(Khyber Pakhtunkhwa 州都はペシャワール)の器楽曲と書かれています。アフガニスタン側はダリー語かタジク語でしょうか。パキスタンではおそらくパシュトゥー語圏ということになりますが、どちらもイラン語派という点では共通しています。

Rubab Instrumental - Bya ke borem ba mazar

Mola Momad Jan CHALPASAH

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2013年6月 7日 (金)

Munir Sarhadiのサーリンダ

昨日の2本目に上げたパキスタンのサーリンダ奏者Ejad Sarhadiは、ビデオの解説によると「最後のサーリンダ奏者」とありました。演奏至難な楽器だからでしょうか、パキスタンにおいても継承が難しくなってきているということなのでしょう。
例の仏PLAYA SOUNDのパキスタンのCDとは、Tresors du Pakistan(K.エルグネルのプロデュース)ですが、この盤収録のサーリンダ奏者はMunir Sarhadiとクレジットされています。CDのリリースは91年で録音はそれ以前ですから、おそらくエジャドはムニールの息子か親戚かではと思われます。Tresors du Pakistanですが、大分前なのでそのままカタログに残ってはいないと思いますが、Air Mail Musicで再発されているかも知れません。後日調べて仕入れたいと思います。
今日はムニール・サルハディで検索してみました。古い生映像も幾つかありました。彼のサーリンダの夕陽のように鮮烈な美音は、本当に素晴らしいと思います。昨日のビデオの繋がりで、来週はラバーブの演奏の方も少し取り上げようかと思います。寄り道していますが、また少ししてインドの舞踊に戻す予定です。

Muneer Sarhadi - Pa Sarinda Naghma [Rasha Janana, Wraz Da Deedan Da]

The Great Munir Sarhadi

SARINDA Ustad Munir Sarahadi plays this rare instrument (only this short fo

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2013年6月 6日 (木)

ネパールのサーランギとパキスタンのサーリンダ

マハーバーラタやラーマーヤナなどの叙事詩や民謡調の流行り歌をサーランギ弾き語りで聞かせるネパールの吟遊詩人ガイネは、同国のヒンドゥー教徒の中では最下層に位置づけられるそうですが、youtubeを見ていると、この楽器はガイネに限らず広く弾かれているように見受けられます。大きさも様々なように見えます。大きいものは、パキスタンのサーリンダを思い出させます。どちらも、その倍音豊かな美しい音色は、一度聞いたら忘れられないものでしょう。特にPLAYA SOUNDのパキスタンの録音で最初にサーリンダを聞いた衝撃は忘れられません。

Sarangi The musical instrument of Nepal

Ejad Sarhadi - Sarinda Instrumental

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2013年6月 5日 (水)

サーランギ

カタック・ダンスにも使われていた擦弦楽器サーランギは、先日書いたようにムスリムの音楽家が演奏する楽器と言うイメージが強いのですが、周辺諸国にも同系統の楽器が色々あって、ネパールの場合はムスリムではないように思います。
今日は北インド古典音楽とラジャスタンのマンガニャール、ネパールの演奏を貼っておきます。カタックの伴奏の場合は、ターラ周期を明確にするための同じフレーズの反復が多かったように思いましたが、本格的な古典演奏ではもっと柔軟な即興演奏が展開されています。サーランギと言えば、スルタン・カーンとラム・ナラヤンが特に有名だと思いますが、生映像が見当たらないので、サブリ・カーンの演奏で。
ラジャスタンの名人芸はサーランギ演奏では特に有名だと思いますが、彼らはムスリムなのでしょうか? ネパールの場合はBudaに「ヒャンギャのガイネ」という盤があったように、大道芸の吟遊詩人の伝統で伴奏楽器として使われるようですが、細かい装飾の音使いが実に素晴らしいです。中央がえぐれたような形状は、パキスタンのサーリンダやイランのゲイチャクに似ています。
小泉文夫氏がインド留学した際にまずサーランギに興味を持った云々という記事を読んだ記憶がありますが、演奏弦の少なさ(3本)と対照的に共鳴弦が多く、玄妙な音色が出るようです。慣れるまでは、爪と指の間に弦が食い込んで激痛が走るというエピソードもありました。

Sarangi Samrat Ustad Sabri Khan Saheb

Lakha Khan and the Sarangi

sarangi player

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2013年6月 4日 (火)

カタックのリズム

今日の2本を見ると、リズムを司るタブラの重要性を強く感じると共に、バレエの影響も受けながら高度な芸術性に到達している舞踊であることがよく分ります。北インドのターラと、スーフィーの旋回、西洋のバレエが高次で融合したような印象を持ちました。特に一本目は凄いです。

Trio Kathak by siblings of Pt. Arjun Mishra ,Lucknow gharana

Kathak by Akram Khan

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2013年6月 3日 (月)

カタック Sudha Nrityaとmehfil

カタック・ダンスは、ムガール朝の宮廷で発展した北インドの舞踊で、旋回が入るところがいかにもイスラーム的です。スーフィーの旋舞は、最も有名なトルコのメヴレヴィー教団だけでなく、エジプトやシリアなどにも見られます。北インド古典音楽の複雑なリズム・パターンに合わせてステップや旋回が入ってくる辺りは見事です。
イスラーム圏の舞踊文化がベースと言うことになりますから、伴奏楽器にはシタール、タブラ、ハルモニウムの他に、擦弦のサーランギが多く使われています。(他の楽器と違って、サーランギ奏者にはヒンドゥー教徒はほとんど?いないようです)
金曜にアップしたような群舞で出てきた決めのポーズでは、確かにフラメンコ舞踊にそっくりに見えました。今日の一本目は伴奏にサーランギの入った演奏、二本目はガザル風に聞こえる楽曲です。
ところで、ムガール絵画に描かれた女性達もこのような踊りを踊っていたのでしょうか? とても気になります。

Meghranjani - Sudha Nritya (kathak Dance)

Kathak Dance by mehfil

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