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2014年9月

2014年9月30日 (火)

Saman "Dance of a Thousand Hands"

スマトラ北部アチェ州のサマン・ダンスについては、先週も取り上げましたが、とても素晴らしいドキュメンタリーが見つかったので、こちらを上げてスマトラを後にしようかと思います。冒頭のイスラーム宗教歌の素晴らしさからしてびっくりで、アラブ文化が濃く感じられる面からでしょうか、インドネシア離れして見えるほどです。マレー系民族以外にアラブ人の子孫(ハドラミー)も多く、インドネシアからの独立運動が盛んな場所だったのも納得です。サマン・ダンスは、先週は女性の踊りばかりでしたが、今日の映像には男性のサマンが収録されています。

Saman "Dance of a Thousand Hands"

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2014年9月26日 (金)

ニアス島のタリアンとポップス

スマトラ西方沖のニアス島の音楽や踊りの映像もかなりyoutubeに上がっています。ニアスは、サーフィンの盛んな島としても知られているようで、波乗りの映像も多いです。そんな中から男性のタリアン(踊り)と女性のポップスを上げておきましょう。スマトラ本土と同じ系統の民族なのに、この南洋の響き。昨日の女性の踊りのバックには、かすかにアンクルン(竹のパーカッション)かなという音がして、そこはインドネシア的な部分と言えるでしょうか。踊りはポリネシア風に見えても、タリアンという用語だけはマレー系なので変わりないようです。女性のポップスも、爽やかでなかなか良いですね。

Nias, Tarian Tradisional_2

Lagu nias

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2014年9月25日 (木)

ニアス島と西スマトラ

ニアス島はスマトラの西に浮かぶ島で、ここの音源は確かオランダのPanから出ていました。伝統音楽的な部分は断片しか出てきませんが、西スマトラのIndang Danceという踊りではインドネシアらしくゴングをゆるく使っているのに対して、ニアスのポリフォニックなコーラスなどにはゴングは見当たらず、大分ポリネシアなどの南洋の音楽に近いという印象です。

Nias, Contest Maena Dance2_2

Indang Dance - West Sumatra, Indonesia

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2014年9月24日 (水)

Saman dance from Aceh

今日もアチェのサマン・ダンスですが、いくつ見てもその楽しさに魅了されます。この舞踊は映像がなければ、面白さの半分も伝わらないと思います。正にyoutubeの賜物です。
スマトラだけでなく、東南アジアで最も早くイスラームを受容したアチェrならではのイスラーム文化のエッセンスも感じさせます。ほとんど津波ばかりで知られているのが、惜しい地方です。

Indonesian folk dance: Saman dance from Aceh

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2014年9月23日 (火)

traditional dance from achehnese girl (indonesia) tari saman

アチェの女性踊りSaman danceの本場の映像もありました。音楽的にはイスラーム宗教歌(祈祷歌)ジクルに似ているなぁという印象が頭をかすめますが、同時に大勢による遊戯性のようなものも入っているように思います。カラフルな衣装にも秘密がありそうです。とにかく他では見たことのない振りの入ったユニークな舞踊です。時折入る西洋的なメロディが意味深です。

traditional dance from achehnese girl (indonesia) tari saman

Tari Saman Aceh

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2014年9月22日 (月)

アチェの踊り

今日の映像は、ジャカルタの舞踊団のステージのようですが、演じられているのは、スマトラ北部アチェのSaman danceという踊りだそうです。アチェと言えば、youtubeには津波関連の動画が多いのですが、こういう伝統があるらしいことを初めて知ることが出来ました。

Indonesian traditional dance: Saman dance from Aceh

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2014年9月19日 (金)

TARI GENDING SRIWIJAYA PALEMBANG

例の爪の長い女性の踊り、最近のものらしき映像が見つかりました。タイトルはタリ・グンディン・シュリーヴィジャヤ・パレンバンとあります。探していた通りのストレートなタイトルで、何とも嬉しくなりました。タリはタリアンと同義と思われます。音楽がやっぱり西洋的ですが、ジャワやバリの舞踊とも違う優雅な美しさを感じさせます。2,3本目も同じ曲のようですが、スマトラにこういうロシア民謡のような哀愁味溢れる曲があるのでしょうか?

TARI GENDING SRIWIJAYA PALEMBANG

A NIGHT IN INDONESIA #4 - Tanggai Dance (South Sumatera)

Tari tanggai SMAN 10 Palembang

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2014年9月18日 (木)

パレンバンのコメディ

昨日の摩訶不思議な映像を見ると、俄然パレンバンに興味がわいてきます。今日の一本は、おそらくTVのコメディの映像でしょうか。こんなビデオにも色々とスマトラの日常が見えてきます。日本より広い面積に、日本の約半分の人が暮らす島、とは言っても、日本より広い訳で(笑) 伝統音楽においては西部の山岳地帯の少数民族が知られている点では、台湾に似ているかも知れません。古代は仏教国シュリーヴィジャヤでも、今はイスラームが浸透しているのだろうというのも見て取れます。

palembang kelakar betok 2 (palembang tv 42 UHF)

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2014年9月17日 (水)

パレンバンの神秘な儀式

スマトラの伝統的な音楽と言えば、これまでに見てきたトバ湖のバタックとミナンカバウが有名ですが、他には余り知られていないように思うので、少し調べてみました。北部のアチェは、2004年の津波映像が目立っていました。シュリーヴィジャヤの頃の首都で、現在は油田開発で有名な南東部のパレンバン辺りはどうかと思ってみていると、不思議な儀礼の映像がありました。西洋的なBGMが付けられているので音楽的な面は分りませんが、とても長い爪と典雅な衣装と所作など、1950年のカラー映像らしい点を含め、極めて注目すべき内容のように思いました。

Palembang, Sumatra 1950- A Mystical Ceremony- Indonesia Tempo Doeloe

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2014年9月16日 (火)

ミナンカバウの吹打楽

スマトラ西部ミナンカバウには、独特の吹打楽もありました。尺八に似たサルアンは入ってないようです。その代わり、打楽器に対抗できるくらい音が通るチャルメラやズルナに似たダブルリードが活躍するようです。Sarunaiと呼ばれているそうです。サルナイと読むのでしょうから、中東のスルナイにそっくりです。サルアンとサルナイは、トルコの古典音楽でのネイと、民俗音楽でのズルナ&タパンの対比を思い出させます。これらの楽器は、イスラム教と共に西方のイスラーム圏から来たのでしょうか。

Sarunai - Traditional horny bambooflute from Minangkabau

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2014年9月12日 (金)

ミナンカバウ・ポップスwithサルアン

昨日のサルアン吹奏は古典的な演奏でしたが、スマトラ西部ミナンカバウ(ミナン)のポップな大衆音楽にもサルアンが使われていました。今日の3本目も古典的な演奏ですが、是非昨日の映像と併せてご覧ください。虚無僧尺八のようなサルアンの渋い吹奏が、ポップに吸収されている様は、なかなか新鮮です。音楽の発生としては、サルアンのメリスマが先か、歌のコブシが先か、どちらなのでしょうか?
それにしても、この女性の不思議な被り物もインパクト絶大です。今回調べてみて、ミナンカバウは忘れられない土地になりました。

Urang Sariak

Sungai Rotan

Pariaman Tangguang (Pulanglah Amak)

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2014年9月11日 (木)

西スマトラ ミナンカバウのサルアン

今度はスマトラ西部です。スマトラだけで日本より大きい訳ですから、地方ごとに色々な文化が見られます。西スマトラに住むミナンカバウ族に、サルアンという竹笛がありますが、中東のナイと北インドのバンスリのあいのこのような柔らかく深い音色は非常に印象的です。長差は70センチほど、指孔は4つで、歌口のない、ただの竹筒を循環呼吸で吹くそうです。サルアンの伴奏で歌われる四行詩が、ミナンカバウのサルアン・ジョ・ドゥンダンという芸能で、歌に寄り添う演奏スタイルは、イランのネイと歌、日本の尺八と民謡、ハンガリーのカヴァルと歌等に通じるものがあります。
音源としては、今の所キング盤「西スマトラの音楽 ミナンの風」だけかも知れません。(現在のWorld Roots Music Libraryシリーズからは外れてしまいました)

saluang klasik SAWIR SUTAN MUDO

Suntiang Patah Batikam - Asben

Ratok Sianok Sajak Indak Bainduak

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2014年9月10日 (水)

バタックのハサピ

筒状の打楽器やゴングに目が行きがちなスマトラ北部バタックの音楽ですが、ハサピという涼しげな音色の弦楽器がありました。フィリピンに少し似た弦楽器ヘゲルンがありますが、関係ありでしょうか? 琵琶を細くしたような形状で、2弦のフレットレスのようです。ベンガルのドターラにも少し似ています。

Batak Music in North Sumatra

Hasapi Batak Toba

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2014年9月 9日 (火)

Gondang Liat-Liat Batak Toba

今日はバタックの特徴的な楽器がよく確認できる演奏を上げておきましょう。ジェゴグ(竹のガムラン)のような、長さの異なる筒を並べた打楽器(名前がすぐ出てきません)が特に知られていると思います。この音楽は、タパヌリと呼ばれるタイプでは? 後ろで通奏低音のように響くゴングは、やっぱりインドネシアだなと思わせますが、ダブルリードの管楽器などは、インドシナの音楽に近い印象があるかも知れません。2本目は、少しだけ違うタイトル。踊りも面白いです。

Gondang Liat-Liat Batak Toba

Gondang Pasu-Pasu Batak Toba

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2014年9月 8日 (月)

トバ湖のバタック人

スマトラのタリアンも、もっと色々見ていたい位に心地良い音楽でした。しかし、スマトラと言えば音源ではトバ湖周辺に住むバタック族の録音が多かったように思います。タリアンとバタックに共通しているのは、ゴングの存在でしょうが、異なるところは、タリアンがマレー的なのに対し、バタックは南洋的な広がり(この辺りは山岳地帯だと思いますが)を感じさせる部分でしょうか。タリアンの洗練味に対し、バタックの土着的なパワーは、対極にあるように思えます。スマトラの北部にある特徴的なカルデラ湖のトバ湖は、世界最大のカルデラ湖ですから、その周辺に住んでいると言うだけでも印象に残ると思いますが、更にこのインパクトのある音楽と舞踊を見せてくれる人々です。

INDONESIA: Traditional Batak dance, Lake Toba, Sumatra (HD-video).mp4

Film Culture Batak desktop

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2014年9月 5日 (金)

スマトラのTari

スラバヤ~マドゥラから、東ジャワのすぐ東隣のバリ島の方に向かおうかと思っていましたが、ひょんなことからスマトラの方に回ってきました(笑) マドゥラとバリの音楽が、近い割りに似ていないということなのかも知れません。このまましばらくスマトラを回る予定です。
今日の映像もTariと書かれていますが、タリアンのヴァリエーションではと思われます。ジャワやバリとはかなり異なり、マレーシアやインドシナ、更にはインドの要素も感じさせる民族文化が垣間見えるようです。シュリーヴィジャヤの頃は仏教の一大中心地、現在はイスラームが大多数というところが、文化的な多面性を作り出しているようにも思います。
最後のビデオの解説に、Persembahan Dance from Sumatra is a welcoming dance for honorary guests as a symbol of respect and appreciation.とありました。

Lagu Minang 15.02 Tari Pasambahan ( Stereo ) ~ Sofyani

tari zapin kipas SANGGAR PELANGI

tTari Persembahan Melayu (Makan Sirih) - Kosentra (official video)

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2014年9月 4日 (木)

シュリーヴィジャヤ

スマトラ島のマレー系海上交易国家、シュリーヴィジャヤ王国(漢文では「室利仏逝」と音訳表記)については、高校の世界史では少し触れられるだけだったと思いますが、youtubeは色々あって、謎の海洋国家の姿が少しずつ見えてくるようです。2本目は歴史に基づいた映画のようで、実に興味深い内容です。3本目のタリアンは、昨日より随分とポップなアレンジですが、ここでも見て取れるマレー系舞踊、タリアンの衣装や所作などに、古代のシュリーヴィジャヤ以来の要素が残っているとしたら、とても素晴らしいことだと思います。

Sejarah Kerajaan Sriwijaya

Gending Sriwijaya (2013) TVRip

Tari Persembahan Melayu (Makan Sirih) - Kosentra (official video)

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2014年9月 3日 (水)

スマトラのタリアン シュリーヴィジャヤ

昨日の2本目は、てっきりマレーシアのタリアンだと思っていましたが、よく見るとスマトラのリアウ地方の踊りと書いてありました。スマトラと言えば、思い出すのは、古代のシュリーヴィジャヤ王国、北部アチェを襲った大地震と津波、トバ湖周辺の独特な民俗と音楽くらいですが、マレーシアと向き合ったこのスマトラ中東部のリアウ州の方言がインドネシア語の元になっていますから、スマトラの中心地と言って良いのでしょう。スマトラのタリアンに出てくる女性の優美な衣装と、シュリーヴィジャヤのレリーフの衣装は、そっくりに見えます。

Tarian Melayu Tradisional Provinsi Riau (Pembakuan Tari Persembahan)

Gending Sriwijaya

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2014年9月 2日 (火)

マドゥラの踊りとタリアン

競牛の映像にマドゥラの踊りが少し出てきていましたが、マレーシア(ムラユ)のタリアンと似てるなと思っていたところ、リンクにも上がっていましたので、並べてみましょう。マドゥラの方は、やっぱりジャワですから、ガムランが目立つ形で入っていますが。

Tari Tradisional Madura Ngapoteh by PPIA La Trobe

Tarian Melayu Tradisional Provinsi Riau (Pembakuan Tari Persembahan)

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2014年9月 1日 (月)

東ジャワ マドゥラ島の音楽と競牛

8月末は、バタバタしていてブログは上げられずでしたm(_ _)m
ジャワ東部スラバヤに独自のガムラン等があるか、調べていましたが、どうもよく分らないので、向かいのマドゥラ島の方に行きましょう。マドゥラの音源は、確かドイツのWergoからありました(現在はおそらく入手不可)。
今日の2本を見て思ったのは、ガムラン的なリズムがありながらも、ジャワ本土のような重厚感はなく、どことなく南洋的な響きがあること、主旋律を吹いているのはチャルメラのようなダブルリードである点が特徴的です。ダブルリードの音色にはどことなくインド的~ヒンドゥー的な感じを覚えますが、それもそのはずマドゥラではヒンドゥー教が中心のようです。この音楽は、マドゥラで盛んな「牛に騎手が乗った木製のそりを引かせる形式の競牛」にも使われるのでしょうか。しかし、牛の走る速さにはビックリ(笑) 馬並みです。

SRONEN TRADITIONAL MUSIC FROM MADURA, EAST JAVA, INDONESIA

Karapan Sapi madura

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