パヴァーヌとガイヤルド
アルマンドに似た舞曲として、パヴァーヌの名前が上がっていました。パヴァーヌと言えば、ルネサンスの舞曲よりも、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」や、フォーレのパヴァーヌの方が広く知られているでしょうか。アルマンドについては、「16世紀のフランスでは、地面に足をつけた中庸の遅さ、の2拍子のダンスで、組になった男女が列を作って進みながら踊るダンスであった。パヴァーヌに似ているが、それよりは若干速いとされる。」とウィキペディアにあります。パヴァーヌは16世紀のヨーロッパに普及した行列舞踏で、宮廷舞踏としてはアルマンドに追い落とされた後も、フォーレやラヴェルの時代を越えて、現代までもその影響は生き続けているようです。16世紀イングランドの女王エリザベス1世は、ガイヤルドと並んでパヴァーヌを偏愛したそうで、荘重なパヴァーヌと急速な3拍子の跳ね踊りのガイヤルドはしばしば組み合わせて演じられたとのこと。その組み合わせのyoutubeもありました。
Pavane - Galliard
Ravel "Pavane pour une infante défunte" 1922 piano roll
モーリス・ラヴェル自身のピアノ演奏のピアノ・ロール録音。甘美な旋律は余りに有名です。
Faure Pavane Op 50 - Die 12 Cellisten der Berliner Philharmonker
ベルリン・フィルの12人のチェロ奏者による、フォーレのパヴァーヌ。フォーレらしい絶美の名旋律。確か時代劇「御家人斬九郎」に使われていました。
| 固定リンク
「チェロ」カテゴリの記事
- メッツェナー氏のクラシック演奏 パッサカリアとイザイ(2023.07.14)
- ハイベ・バラガン&新倉瞳(2023.07.12)
- 新倉瞳さんとクレズマーバンドCheibe Balagan(2023.07.10)
- コル・ニドライとコール・ニドレイ(2023.05.25)
- もう一つの「鳥の歌」(2022.11.16)
「フランス」カテゴリの記事
- 「男と女」とサンバ、ボサノヴァ(2016.08.10)
- フォーレとプルースト、ヴェルレーヌなど(2016.04.12)
- ダリウス・ミヨーのアニ・マアミン(2016.04.07)
- ミヨーとセヴラック(2016.04.05)
- ブラッサンス「オーヴェルニュ人に捧げる歌」(2016.04.01)
「古楽」カテゴリの記事
- Gregorio Paniaguaのその後(2020.11.04)
- ジョルディ・サヴァールとカンテミルオール(2019.12.18)
- カタリ派の音楽(2016.01.20)
- カタリ派の悲劇(2016.01.19)
- パヴァーヌとガイヤルド(2015.11.30)
コメント