ミヨーとセヴラック
とても南仏(オクシタン)を感じさせるフランス近代の作曲家に、ダリウス・ミヨーとデオダ・ド・セヴラックがいます。ミヨーはマルセイユの北に位置するエクス=アン=プロヴァンス、セヴラックはオクシタン西部のラングドック出身です。
ミヨーはエクス=アン=プロヴァンスのカルナヴァル(謝肉祭)を描写した軽妙洒脱な作品の中に、南仏の叙情性を盛り込んでいます。時折顔を覗かせる独特な歌心は、彼のユダヤ系出自ゆえでしょうか。アニ・マアミンのような、ユダヤ教の典礼文による典礼音楽も作曲しています。
セヴラックは、ピアノだけでなくオルガン曲も多いですが、どの曲を聞いても、ドビュッシーが「土の薫りのする素敵な音楽」と形容した通り、オクシタンの鄙びた叙情性を強く感じさせます。とりわけ今日のセルダーニャは、ラングドックの郷里色が豊かです。
Darius Milhaud : Carnaval d'Aix op. 83 b pour piano et orchestre ( 1926 )
Déodat de Séverac - Aldo Ciccolini (1974) Cerdaña 5 Études Pittoresques
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