弦楽四重奏曲13番&大フーガ(ABSQ)
先週の放送で追悼曲として流したベートーヴェンの弦楽四重奏曲13番の第5楽章「カヴァティーナ」ですが、全曲通しで聞くと、あの楽章のこの上ない美しさが、より際立ちます。晩年の堪え難い寂寥感の吐露とも言えますが、本来その後の楽章に用意されていた大フーガは、そんな弱さを力を振り絞って乗り越えようとするベートーヴェンらしい音楽になっています。しかし、余りに難解・晦渋・長大な音楽のため楽譜の出版社からOKが出ず、6楽章は別に書き直され、大フーガは独立した作品になっています。13番については何年か前にも取り上げたと思いますが、今回はABSQ(アルバン・ベルク弦楽四重奏団)の名演です。是非13番全曲をお時間のある時に聴いてみて下さい。 カヴァティーナは23分30秒からです。2本目に大フーガを上げておきます。
Beethoven String Quartet No 13 Op 130 in B flat major Alban Berg Quartet
Beethoven - Große Fuge B-Dur Op. 133 - Alban Berg Quartett
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