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2016年7月27日 (水)

レバノンのブズク名人

ゼアミdeワールド18回目の収録に行ってきました。今日からブラジル音楽でしたが、28日と31日に放送されるのは、以下の17回目収録分です。<>内がかけた音源です。

マタル・ムハンマドのブズクの独奏は、1980年頃に聞いたアラブ音楽の音源の中で特に驚いた演奏で、フレットのある3コース復弦の楽器でこんな超絶技巧が出来るのだろうかと、心底驚いた演奏です。蘭Philipsのユネスコ・コレクションのLPの一枚で、CD化はされていない音源です。レバノンやシリアで主に弾かれるブズクは、その名の通りギリシアのブズーキと兄弟の、長い棹を持つ弦楽器ですが、聞こえてくる音楽はアラブ音楽そのもの。典型的なアラブの旋法の一つであるバヤーティによるタクシーム(即興演奏)です。ブズーキよりも深く響く低音が素晴らしく、アラブ古典音楽の迫力を更に増しています。

LPのスタジオ録音とは別の1972年のライブ録音がフランスのIneditから96年にCDで出ていて、ZeAmiのHPで「レバノンのブズク(ブソク)の名手マタル・ムハンマド追悼盤」として紹介しておりますので、コメントを読み上げます。

マタル・ムハンマド(1939~95)はレバノンのブズクの今世紀を代表する名手(ジプシーの家系出身)でありながら、20年位前(70年代後半?)から半身不随で演奏不能になり、Unesco盤のLP位でしか紹介されてなかった。この録音は1972年の最盛期のもので、ライブ録音のためアラブの聴衆のリアルな反応が手に取るように分かる。4つのマカームによるタクシーム(即興)は卓越した技巧による名演である。ブズーキ~サズ系楽器特有の「さわり」の多い、深い音色が素晴らしい。しかし、この情熱的な演奏はやはりジプシー系音楽家の特徴でしょうか。

<マタル・ムハンマド(ブズク)/ タクシーム・バヤーティ LP音源 抜粋>
演奏時間は11分余りで、何とか番組でかけられる範囲ですので、コメントは最小にして出来るだけ長くかけました。

Matar Mohammed

同じバヤーティの独奏です。十八番のマカームだったのでしょうか。映像で見ると、バラライカのように上から親指で押さえたりもしています。

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