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2016年8月

2016年8月31日 (水)

Basic Samba Batucada Lesson

いよいよ今日で暑かった8月も終わり。ぎりぎりに上げているので、皆さんが見る頃には9月です(笑) ブラジル・シリーズの最後に、去り行く夏を惜しんで、サンバ・バトゥカーダにしましたが、今日の映像は個々の打楽器がどう叩いているかよく分ります。ベーシック・レッスンが済んだら、もっと込み合った演奏を見たくもなりますが、一まずこのシリーズを終えます。意外な程にそれぞれのパートはシンプルです。

Basic Samba Batucada Lesson with Marcus Santos

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2016年8月30日 (火)

ヤワラピティとカマユラ

先日の放送でかけたアマゾン奥地シングー川上流のインディオの女人禁制の神聖な笛にまつわる習俗は、オコラの英文解説によると、とても活字に出来ないような内容でした。(廃盤ですがCDをお持ちの方はご確認下さい)ですので、ほとんど全くぼかして放送しました。大らかな日常の彼らの姿からは想像できないような、精神的な世界観があることにとても驚きました。一つ言えることは、男尊女卑なのかどうかは分りませんが、男女の間にはっきりと線が引かれている部分もあるということでしょうか。
今日の伝統的な踊りの2本のどちらかは、オコラ盤に入っていたかも知れません。この大らかさがいつまでも失われないように願うばかりですが、どうでしょうか。衣装(と言えるかどうか分りませんが)や入れ墨から同じと思っていましたが、部族名はヤワラピティカマユラに分かれるようです。最近テレビで完全な未開部族のイゾラドのドキュメンタリーが放映されて話題になっていますが、シングーのインディオはもっと文明と接触してきている存在のようです。

Manifesto Kuarup - Índios Yawalapiti: Xingu

Brazil indigenous dance

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2016年8月29日 (月)

アンゴラのカンドンブレ

アフリカ南西部に位置するアンゴラのカンドンブレの演奏がありました。ブラジルでのアンゴラ系カンドンブレなのか、アンゴラでのカンドンブレのルーツ音楽なのか、明らかではありませんが、やはりサンバに似ている部分があるように思います。ポルトガルのMovie Playにアンゴラの伝統音楽が入った盤がありましたが、サンバにそっくりに聞こえました。あれはブラジルからの逆輸入だったのでしょうか?

CANDOMBLE DE ANGOLA

CANDOMBLÉ DE ANGOLA

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2016年8月25日 (木)

カンドンブレとシングー川のインディオ

ゼアミdeワールド21回目の放送、木曜夕方終りました。今後は放送原稿は本放送終了後にアップする予定です。再放送は28日15時です。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源ですが、youtubeはほとんどが他の演奏者です。水曜には22回目の収録に行ってきました。

今回で一応ブラジル特集は終わりにしようと思います。サンバやボサノヴァより古い音楽であるショーロや、ブラジルの格闘技カポエイラに使われる弓琴ビリンバウ、ギターの巨匠バーデン・パウエルの音楽、サンバ・カンソンの巨匠カルトーラなど、まだ触れておきたいトピックは色々ありますが、また南米に回って来た時にして、一まず終えようかと思います。余談ですが、カポエイラは今治でやっている方を見かけたので、弓琴のビリンバウを耳にされた人も多いのではと思います。

今日はブラジルのマージナルでディープな音楽をかけてみたいと思います。黒人系の儀礼音楽カンドンブレと、アマゾン奥地のインディオの音楽です。
カンドンブレとは、奴隷交易で渡来したアフリカの人々の土着信仰とカトリックへの強制改宗、そこに南米先住民の心霊信仰などが混ざり合ったアフロ・ブラジルの民間信仰舞踊音楽です。ブラジル東北部ノルデスチにあるバイア州の州都サルヴァドールが中心地と言われます。同じ中南米の黒人系宗教に喩えると、ハイチのヴードゥーや、キューバのサンテリアに相当します。ヴードゥー教は、ジミヘンの曲でも有名でしょう。

まず、ポップスになり広く愛されたと言われるオシュンというカンドンブレの曲をかけてみます。
<アフロ・ブラジルの宗教儀礼カンドンブレ 〈ナッソン・ケットゥより〉オシュン>
Saída Oxum

カンドンブレでは、アフリカの神々であるオリシャ崇拝が中心にあり、太鼓のリズムと歌でオリシャたちが地上に呼び出され憑依を受ける人たちの身体に憑依して神話が再現されます。トランスにより精神を浄化するカンドンブレは、様々なアフロ・ブラジリアンの音楽の源泉であり、様々なオリシャの名前がサンバやボサノヴァ以降のMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)の歌詞に歌い込まれています。
一口にアフリカ系と言っても広大ですから、場所によって少なからず伝承が異なって来るようです。2003年の<東京の夏>音楽祭の来日公演では、アフリカ西部ナイジェリアのヨルバ系、アフリカ中南部のアンゴラ~バントゥー系、サンバのルーツの一つと言われるナッソン・カボクロの3種類の儀式が演奏されました。アンゴラ系カンドンブレの音源はフランスのIneditからもありまして、ヨルバ系よりはサンバに近い印象を持ちました。そんな中で、サンバとの類似性がよりストレートに強く感じられるナッソン・カボクロの2曲から抜粋してかけてみます。

<アフロ・ブラジルの宗教儀礼カンドンブレ 〈ナッソン・カボクロより〉インディオ(カボクロのサンバ)>
<アフロ・ブラジルの宗教儀礼カンドンブレ 〈ナッソン・カボクロより〉故郷へ帰るとするか>
ORISHA INITIATION - CANDOMBLE KETO - BRAZIL

何とオリシャの憑依の様子を収めた映像がありました。儀式の全てでしょうか? こうして見ると、意外に白人の混じった人が多いことが分ります。

続いて、アマゾン奥地のシングー(Xingu)川上流のインディオの音楽です。裸族として知られる部族の音源もオコラやスイスのVDE-Galloなどから数点ありますが、オコラの音源から特に印象に残った、まるで虚無僧尺八の「鹿の遠音」のような深遠な音楽に聞こえた「ヤワラピティ族のヤクイの笛」をかけてみます。この曲の英文解説には、信じられないようなことが書かれていました。一部割愛して読み上げてみます。

最も力強い水の精霊(ヤクイ?)を呼び起こす笛。女性にはタブーとされていて、この笛が演奏される時は女性を家に閉じ込めておく。もしもそのエリアに踏み込んで、この笛を見てしまったら、大変な事態を招いてしまうだろう。ヤクイのメロディは長い弟子入りを要求し、それは「悲しい旋法」に属する。インディオはこの旋律を「精神を遥か遠くに運ぶ」特別なものと考えている。

このように女人禁制の神聖な音楽のようです。大らかな彼らYawalapitiの日常の姿からは想像できないような、精神的な世界観があることにとても驚きました。

<ブラジル シングー川上流の音楽  ヤワラピティ族のヤクイの笛>
XINGU INDIGENOUS PEOPLE 2016

Yawalapiti族の現在の映像。この曲もオコラ盤に入っていました。

ブラジル特集のフィナーレに、行く夏を惜しんで、サンバのバトゥカーダのスタジオ録音をかけて終わりにします。シリーズの最初にリオのカーニバルの実況録音をかけましたが、スタジオ録音では個々の楽器がよく聞き取れます。

<Batucada Brasileira / Apresentacao>
Apresentação completa - Seletiva Balatucada 2015

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2016年8月24日 (水)

マズルカ・ショーロ

ヴィラ=ロボスのギター曲で、最も愛好されているのは、このブラジル民謡組曲のマズルカ・ショーロかも知れません。技術的に比較的平易ですし、一度聞くと忘れられない美しいメロディです。私もたまにギターを引っ張り出して弾く時は、よくこの曲のサビの部分を弾きます。マズルカとショーロという、まだサンバが生まれる前の19世紀のブラジルの音楽の状況をよく表している曲だとも言えると思います。マズルカはヨーロッパから渡来した音楽の内、最も愛好された舞曲の一つでしょう。

Mazurka (Choro) ~ Villa Lobos from Suite Populaire Brésilienne

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2016年8月23日 (火)

ブラジリアン・ギターの変遷

一本目はブラジルのギター音楽を、ヴィラ=ロボスからボンファ、アントニオ・カルロス・ジョビン、バーデン・パウエルまで一本で追って行く映像です。考えてみれば時代的にショーロ色が強かったヴィラ=ロボスの音楽は、クラシックの枠を越えてブラジル音楽の重要なルーツの一つと考えられているようなコメントを見かけたように思います。ボンファはブラジル音楽を一躍有名にした映画「黒いオルフェ」の音楽を書いた人、続くジョビンはボサノヴァの最重要人物で、バーデン・パウエルに至っては、色々なブラジル音楽が渾然一体になって彼の深遠なギター音楽に流れ込んでいるようにさえ思います。ヴィラ=ロボスのギター・エチュードには、確かアマゾン川の魚が水の上を跳ねる様を描写した曲がありましたが、2本目を聞いているとそんな部分も消化しているように聞こえてきます。

Performed on the guitar by Gerald Garcia, the four pieces of the video are:
[00:00] Choros No 1, by Heitor Villa-Lobos (1887-1959);
[05:02] Passelo no Rio, by Luis Bonfá (1922-2001);
[08:12] Wave, by Antônio Carlos Jobim (1927-1994);
[10:43] Deve ser amor, by Roberto Baden-Powell (1937-2000).

Brazilian Guitar - Villa-Lobos, Bonfá, Jobim, and Baden-Powell

Baden Powell - Prelude in A minor

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2016年8月22日 (月)

Villa-Lobos Choro No.1

リオ五輪が盛会の内に終りました。そろそろ猛暑も終わりに近づくでしょう。正にサウダーヂを感じる時期であり、季節です。当ブログでは今月一杯ブラジルで行こうかと思います。
ラジオで触れられなかったショーロは、ボサノヴァはもちろん、サンバよりも古い音楽で、19世紀生まれ。フルート、ギター、カヴァキーニョ(ウクレレと同起源の小型4弦弦楽器)や、枠太鼓パンデイロによる演奏が多く見られます。今治のかねと食堂でのゲーリー杉田さんも、カヴァキーニョ抜きのトリオ編成でした。ショーロは、クラシック音楽ではヴィラ=ロボスにギターの佳曲があります。30年余り前のクラシック・ギターをいじっていた頃に少し弾いたことがあります。何とヴィラ=ロボス自身という演奏もありましたので、一緒に。さすが味わい深い演奏です。

Heitor Villa-Lobos Choro No.1.

Villa-Lobos interpreta Villa-Lobos - Chôro no. 1

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2016年8月19日 (金)

Bachianas Brasileiras, No. 2

ブラジル風バッハ2番の「カイピラの小さな汽車」にリクエストがありましたので、アップしておきます。昨日のヴィラ=ロボスの映像のシリーズ、他の曲もありまして、その中に2番も出ていました。「カイピラの小さな汽車」は2番のフィナーレで、形式はバロック音楽でお馴染みのトッカータで書かれています。J.S.バッハの「トッカータとフーガ」などの厳粛な感じとは全く異なり、トッカータ形式に乗せて列車の走る様子を描写した、明るく長閑でのびやかなブラジル風旋律がとても親しみやすい曲です。一時オッターヴァでよくかかっているのを耳にしました。曲目と原題は以下の通り。1、2、4楽章は初期にチェロとピアノのための作品だったそうで、それも聞いてみたいものです。3楽章はピアノ曲からの改作だそうです。

1.前奏曲(ならず者の唄) Prelúdio: O Canto do Capadocio
2.アリア(祖国の唄) Ária: O Canto da Nossa Terra
3.踊り(藪の思い出) Dança: Lembrança do Sertão
4.トッカータ(カイピラの小さな汽車) Tocata: O Trenzinho do Caipira

Heitor Villa-Lobos - Bachianas Brasileiras, No. 2 Complete

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2016年8月18日 (木)

ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ

ゼアミdeワールド20回目の放送、先ほど終りました。今後は放送原稿は本放送終了後にアップする予定です。再放送は21日15時です。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源ですが、youtubeはほとんどが他の演奏者です。昨日は21回目の収録に行ってきました。

ブラジル音楽特集の3回目です。今日はブラジルの大作曲家ヴィラ=ロボスの代表作、ブラジル風バッハから2曲かけます。エイトル・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa-Lobos 1887年~1959年)は、リオ・デ・ジャネイロに生まれこの地で亡くなった人ですが、ピアノだけでなく、チェロも弾き、ギター曲にも名作を残した人です。ブラジル風バッハは、ポルトガル語ではバキアーナス・ブラジレイラスと言います。彼は終生J.S.バッハを深く敬愛していましたが、同時に若い頃からブラジル東北部(ノルデスチ)に民謡の収集に行っていたように、ブラジルの民族音楽に深い関心を持ち続けた人でした。
彼の代表作であるブラジル風バッハは、「ブラジルの民俗音楽とバッハの作曲様式の融合」を目指して1930~45年の間に作曲された9曲の組曲集で、中でも1938年に作曲された5番のアリアは彼の全作品中、最も名高い曲です。ソプラノ独唱と8つのチェロのための作品ですが、これからかけます録音の指揮者ストコフスキーはソプラノ歌手のアンナ・モッフォと組んだ録音において、以下のように言ったそうです。
「オリジナルは8本のチェロが伴奏する形で書かれている。しかしヴィラ=ロボス自身が、さらに4本のチェロを部分的に追加し、2本のコントラバスによってバスの旋律的な流れを補強しようと考えていた」 ここから「12人のチェリスト達」という発想が生まれたのかなと思いますが、どうなのでしょうか?
これからかけます5番のアリアは、ヴォカリーズに始まりハミングで復唱される有名な旋律で、正にサウダーヂを感じさせるブラジルのトロピカル・ムード満点の名旋律だと思います。録音は沢山ありますが、アンナ・モッフォとストコフスキーのコンビは、ラフマニノフのヴォカリーズなどと並んで、特に名演として知られ、気だるい夏の夕暮れ時を思わせるような艶っぽい演奏です。この曲はカットせず7分余り全てかけたいと思います。
中間部の歌詞はルツ・ヴァラダレシュ・コレア(Ruth Valadares Correa)によるものだそうです。

<ヴィラ=ロボス / ブラジル風バッハ第5番 アリア  アンナ・モッフォ(S)、レオポルド・ストコフスキー指揮アメリカ交響楽団>
Heitor Villa-Lobos - Bachianas Brasileiras No. 5


ブラジル風バッハで他に特に有名なのは、1番の序奏「エンボラーダ」と、トッカータの形式にブラジル音楽が盛り込まれた2番の「カイピラの小さな汽車」ですが、これから終わりまでベルリン・フィルの12人のチェリストによるエンボラーダをかけます。「土俗的舞曲」の副題がありますが、その割に洗練されていて、太いハバナ葉巻をくゆらせていたヴィラ=ロボスのダンディな姿が窺えるような、彼独自の豪快な旋律美にぞくっと来ます。
この曲は、私が入っていた大学のオーケストラの夏合宿の団内演奏会で、チェロ軍団の皆さんが弾いて見事優勝したことでも個人的に強く印象に残っています。82年頃は「ベルリン・フィルの12人のチェリスト達」のLPが大流行の頃でした。今回かけているのは2000年の録音です。

<ヴィラ=ロボス / ブラジル風バッハ第1番 エンボラーダ  ベルリン・フィルの12人のチェリスト達 抜粋>
Heitor Villa-Lobos - Bachianas Brasileiras, No. 1 Complete

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2016年8月17日 (水)

ジョアン・ジルベルトとアントニオ・カルロス・ジョビンの「イパネマの娘」

ジョアン・ジルベルトは1931年生まれですから、昨日の映像の頃は49歳、今はもうかなりご高齢です。もう一人のボサノヴァの立役者アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビンとも)は1927年生まれで、1994年に亡くなっていました。何となくジョアン・ジルベルトの方が年上かと思っていましたが年下でした。その二人の「イパネマの娘」がありました。80年代位の映像でしょうか。元妻のアストラッド・ジルベルトの若い頃の歌唱とは一味も二味も違う、長年のコンビの醸しだす深い味わいを感じます。作詞のヴィニシウス・ジ・モライスは1913年生まれ(1980年死去)なので、ご存命なら100歳を越える程、昔の人でもあります。何と、モライスの歌う同曲もありましたので、2本目に。ピアノ伴奏はアントニオ・カルロス・ジョビンです。作詞だけでなく、歌でも聞かせます。前にも書きましたが、この曲の作詞はモライス、作曲はアントニオ・カルロス・ジョビンです。
今日は21回目の収録に行って来ました。木曜放送の20回目の放送原稿は、木曜の本放送が終ってからアップするように致します。今後もそのようにする予定です。

Joao Gilberto - Garota de Ipanema (junto a Tom Jobim)

Tom Jobim: Garota de Ipanema (com Vinicius de Moraes)

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2016年8月16日 (火)

ジョアン・ジルベルトのライブ

リオ・デ・ジャネイロ五輪も半分終わり、後半戦に入りました。日本勢の活躍も目覚しく嬉しい限りです。個人的には昔少しやっていた陸上が出てきているので、なかなか楽しみです。このまま何事もなく無事に終ることを祈ります。
やはりブラジルの有名曲として、「イパネマの娘」を耳にすることが多いように思います。現代のブラジルの若者はボサノヴァはもう余り聞かないと言われますが、海外では未だにブラジルと言えば、この曲なのでしょうか。これまで見たことのなかったナラ・レオンとエリス・レジーナの映像を見て非常に驚きました。とても豊穣な世界が展開されているので。
ボサノヴァのギター奏法を生み出したと言われる、アストラッド・ジルベルトの元夫のジョアン・ジルベルトの1980年のライブ映像がありました。ゲストが出てくる部分以外は、ほとんど彼のギター弾き語りです。有名曲が次々出てきます。心地良いボサノヴァでも、さすがに同じ編成で1時間は辛いようにも思いますが、やはりこの人あってのボサノヴァ。素晴らしい演奏であることは間違いないです。

João Gilberto JGPPO Grandes Nomes 1980 completo full concert)

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2016年8月11日 (木)

ナラ・レオンとエリス・レジーナ

ナラ・レオンエリス・レジーナ。共に1940年代前半生まれの女性ボサノヴァ歌手ですが、二人は「犬猿の仲」だったとか。確かに、静のナラ・レオンに対して、動のエリス・レジーナのようにも見えます。映像では初めて見るので、これだけでは判断できませんが、歌声を少し聞く限りでは、そんな風に思えました。タイプは違えど、二人ともボサノヴァの女王らしい素晴らしい歌唱を聞かせています。残念なことに二人とも短命で、ナラ・レオンは脳腫瘍のため47歳で、エリス・レジーナはコカイン中毒とアルコール中毒のため36歳で亡くなっています。
ナラ・レオンが最後に歌っているのは、映画「黒いオルフェ」の主題歌「カーニヴァルの朝」。この映画に出てくる歌もサンバというよりは、ボサノヴァだったようです。

Nara Leão e Roberto Menescal - O barquinho , O pato , Manhã de carnaval

Elis Regina - Madalena 1972 -

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2016年8月10日 (水)

「男と女」とサンバ、ボサノヴァ

ゼアミdeワールド20回目の収録に行ってきました。今日はブラジル音楽特集の3回目でした。11日と14日に放送されるのは、以下の19回目収録分です。<>内がかけた音源です。

ブラジル特集2回目ですが、サンバやボサノヴァを一躍有名にした映画に、1966年のクロード・ルルーシュ監督のフランス映画「男と女」がありました。知らぬ人はいないのではと思われるアンニュイな感じの映画音楽の名曲ですが、まずはそのピエール・バルーとフランシス・レイの共作のテーマ曲を少しかけてみます。ピエール・バルーが関わっているので、テーマ曲からして、どこかにブラジル音楽の要素が入り込んでいるのかも知れません。
<映画「男と女」テーマ  抜粋>
Un Homme Et Une Femme(1966) - ThemeMusic


この映画を見た方はお気づきだと思いますが、サンバ、ボサノヴァが重要なモティーフになっていて、その後のフレンチ・ボサのお洒落なイメージは、この映画がルーツなのでは?と思いました。
2曲目にこの映画の中の「男と女のサンバ」をかけますが、この歌は主演もつとめたピエール・バルーの歌唱で、作曲はブラジル音楽のギターの巨匠、バーデン・パウエル、作詞はヴィニシウス・ヂ・モラエスです。ピエール・バルーは後にブリジット・フォンテーヌのような前衛的な歌手の作品もリリースするサラヴァ・レーベルを起こしています。「男と女のサンバ」の原題は、サンバ・サラヴァ(Samba Saravah)です。
<映画「男と女」から 「男と女のサンバ」 抜粋>
Samba Saravah - Un homme et une femme


ゆったりほのぼのしたサンバ・カンソンですが、歌詞が味わい深く、以下のようになっています。
「誰でも多かれ少なかれ幸せを求めている。僕は笑ったり歌ったりするのが好きだし、楽しけりゃいいって人達をどうこう言うつもりはない。ただ、もし悲しみのないサンバがあるとするなら、それは酔わせてくれないワインのようなもので。酔わせてくれないワイン。そう、そんなものは僕が求めているサンバじゃない」
同じく朗読部分にある「悲しみのないサンバとは、美しいだけの女を愛することに似ている」とは作詞者のヴィニシウス・ヂ・モラエスの言葉だそうです。その「悲しみ」というのは、郷愁、憧憬、思慕、切なさを表現するサウダーヂのことではないかと思われます。

続いて大変有名な曲ですが、50年代に生まれたボサノヴァのブームに火をつけた曲「イパネマの娘」です。原詩は上記「男と女のサンバ」と同じヴィニシウス・ヂ・モラエスです。ジャズのテナーサックス奏者スタン・ゲッツとのコンビで大ヒットしました。
<アストラッド・ジルベルト、ジョアン・ジルベルト&スタン・ゲッツ / イパネマの娘 抜粋>
The Girl From Ipanema(イパネマの娘) Astrud Gilberto(アストラッド・ジルベルト)

何とアストラッド・ジルベルトの動画がありました! そして何と若き日のゲーリー・バートン(ヴァイブラフォン)がスタン・ゲッツの楽団員として参加しているようです。チック・コリアとのデュエットが80年代初め頃に大変話題になりました。

この曲は、バーデン・パウエル作曲のビリンバウ(アフリカから伝わった弓琴ビリンバウの演奏から始まる)や、おいしい水(同じくアントニオ・カルロス・ジョビン作曲、ヴィニシウス・ヂ・モラエス作詞)と並ぶアストラッド・ジルベルトの代表曲です。
Bossa Nova の Nova とはポルトガル語で「新しい」、Bossa とは「隆起、こぶ」を意味するので、Bossa Nova とは「新しい傾向」「新しい感覚」などという意味になります。
50年代中頃リオに生まれたボサノヴァの誕生秘話として、ウィキペディアに以下のように出ていました。
ジョアンが幾日もバスルームに閉じこもってギターを鳴らす試行錯誤の末、それまでにないスタイルのギター奏法を編み出すことに成功したという逸話が残っているが、その際、変奏的なジャズや抑制された曲調のサンバであるサンバ・カンサゥン(1950年前後に発展した)、バイーア州周辺で発展したバチーダというギター奏法の影響は無視できない。彼を中心とするミュージシャンらの間で、1952年から1957年頃、ボサ・ノヴァの原型が形作られ、発展したものと見られている。

サンバとボサノヴァの違いは、ジャズ由来ではと思われる意外性のある転調もその一つかと思いましたが、それは「イパネマの娘」に顕著なのかも知れません。ゆったりしたサンバ・カンソンがボサノヴァのベースになっていると取れば分りやすいでしょうか?
(終わりにアストラッド・ジルベルトで「トリステーザ」をかけようかと思いましたが、残念ながら時間切れでした)

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2016年8月 9日 (火)

FREVO Nº 1 RECIFE

FREVO Nº 1 RECIFEというタイトルのyoutubeがかなりありますが、これは3日のブログに書きまして、4日と7日の放送でかけた曲と同じです。Discos Marcus Pereira盤では、サウダーヂというタイトルでした。とても印象的なメロディで、底抜けに明るい他のフレーヴォの曲の中では異彩を放っています。サウダーヂというタイトルがぴったりです。ノルデスチのレシフェでは、どういう位置にある歌なのでしょうか。気になります。

Recife (Frevo Nº 1)

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2016年8月 8日 (月)

Baden Powell - tristeza

3日のブログに書きまして、4日と7日の放送でゲーリー杉田さんの歌唱をかけましたトリステーザですが、名曲ですので、色々とyoutubeもあります。中でもぱっと目を引いたのがブラジル音楽のギターの巨匠バーデン・パウエルの演奏でした。この人の音楽はブラジル音楽では避けて通れないのですが、手元にCDで持っていないのと、数分の間に紹介するには重い曲も多いので、ブラジル特集4回の内には出せなさそうです。
先述の通り、和訳は「悲しみよ、さようなら」で、アロルド・バルボーザとニルチーニョが作ったサンバの名曲です。1965年にジャイル・ホドリゲスの歌で世に出て、翌年のカーニヴァルで大ヒット。タイトルから想像する「悲しみ」は、既に遠く去った後のような、雨の後の虹のような曲です。

Baden Powell - tristeza

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2016年8月 4日 (木)

batucada

サンバの打楽器音楽、バトゥカーダの映像も沢山ありますが、この演奏(1本目)は何故かとても好きで、これまでに何度か上げています。昨日も放送紹介の中で上げましたが、リンクに続編が何本もありました。これは嬉しいです! 「イラクのファイルーズ」、シタさん周辺ももう少し見てみたいところですが、明日からリオ五輪ですので、しばらくブラジルで続けるかも知れません。

batucada

Badauê (Ilê Aiyê)

Pai e Filho (Ilê Aiyê)

Poeira (Ilê Aiyê)

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2016年8月 3日 (水)

サンバのバトゥカーダ、フレーヴォ

ゼアミdeワールド19回目の収録に行ってきました。今日はブラジル音楽の2回目、4日と7日に放送されるのは、以下の18回目収録分です。<>内がかけた音源です。

リオ五輪が近づいてきましたので、8月はブラジル音楽特集にしようと思います。3月24日にちろりんさんの番組に呼んで頂いた際にかけた音源の再登場です。手持ち音源からですので、それ程色々ある訳はありませんが、ブラジルのクラシックの大作曲家ヴィラ=ロボスの曲なども併せて後日かけたいと思っております。
まずは、最もホットなリオ・デ・ジャネイロのカーニヴァルの音楽バトゥカーダです。クリアなスタジオ録音もありますが、臨場感溢れる本場リオでの実況録音からはサンバの空気感が感じ取れます。

<リオ・デ・ジャネイロのカーニヴァル実況録音 バトゥカーダ 抜粋>
batucada

放送でかけたCDとは別音源です。

「バトゥカーダとは、ブラジル音楽のサンバで主にメロディーや歌のない打楽器のみの演奏を指して言う。またエスコーラ・ジ・サンバやブロコではバテリアと呼ばれる打楽器隊により構成されたそれらの打楽器演奏をいう。」とウィキペディアにありました。
私は松戸に住んでいた頃に隣町の新松戸と馬橋の両方の夏祭りにサンバチーム、GRESリベルダーヂが月遅れくらいで来ていたので、毎年のように見に行っていました。浅草サンバカーニバルにも毎回出場していたグループです。特にバテリアの迫力ある演奏が好きで、一時メンバーに入って叩きたいと思ったりもしたものです。今治では露出の多い女性ダンサー数人が呼ばれてホテルの催しに出たりすることもあったみたいですが、大編成のバテリアまでは一緒に来てないので、是非ともいつかあの醍醐味を今治の皆さんにも味わってもらいたいものです。

次は、ブラジル北東部のカーニヴァル音楽のフレーヴォの名歌「サウダーヂ」です。サウダーヂ(またはサウダーデ)は、郷愁、憧憬、思慕、切なさ、想い、などと訳されるポルトガル語圏独自の複雑なニュアンスを持つ語彙で、日本の侘び寂に近いものが少しあるでしょうか。まずこの曲をかけてみます。

<Antonio Maria / Saudade>
Frevo n.2 do Recife

放送でかけたCDとは別音源です。

ブラジル各地の民俗音楽を集成したDiscos Marcus Pereiraの素晴らしいシリーズの一枚、Musica Popular do Nordeste 1で聞いた曲で、CDのクレジットにはLuis Bandeira(この曲の作曲者?)とかAntonio Mariaとしか書いていませんが、同曲のyoutubeから推測するに、この女性歌手はマリア・ベタニア(カエターノ・ヴェローゾの妹)かな?と思いました。南米の哀愁味のあるこういう歌には、他では代え難い魅力があります。
Nordesteは、英語ならノースイーストですが、ポルトガル語の発音はノルデステよりノルデスチの方が近いようです。ブラジル北東部のバイア地方などのノルデスチは、ブラジル音楽の揺籃の地であり、黒人の民間信仰カンドンブレの音楽に、ヨーロッパからのポルカやマズルカ、マーチなどがブレンドされてフレーヴォやサンバが生まれたようです。

<ゲーリー / Tristeza>
トリステーザ(TRISTEZA)


13年9月14日に、今治のかねと食堂でライブされたゲーリーさんの歌で、トリステーザ。和訳は「悲しみよ、さようなら」。アロルド・バルボーザとニルチーニョが作ったサンバの名曲です。1965年にジャイル・ホドリゲスの歌で世に出て、翌年のカーニヴァルで大ヒット。まるでブラジル人そのもののような雰囲気を持ったダンディなゲーリーさんは、シルキーな美声の持ち主で、かねと食堂では枠太鼓パンデイロの妙技も披露していました。

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2016年8月 2日 (火)

シタ(Seta Hagopian)のパスタ

何と! 昨日の女性歌手は、正にキングのワールドルーツミュージックライブラリーの「イラクの音楽」にも入っているパスタを歌っていたシタさん、ご本人でした! ビンゴでした!(笑) ローマ字表記はタイトルのようにSeta Hagopianが一般的なようです。末尾にイアンと付く名前の通り、アルメニア系の人で、アルメニア正教会のキリスト教徒とのこと。優しく繊細で可憐な歌声が最高で、「イラクのファイルーズ」と渾名されていたようです。渾名通り、容姿も綺麗な人ですね。ファイルーズもレバノンのシリア正教会のキリスト教徒でした。イラク南部のバスラ生まれなので、クウェートのTVで紹介されていたのかも知れません。古典歌曲のパスタから、昨日のような大衆歌謡まで、色々歌っているようです。危険度の増す祖国を97年に離れカタールに移住しましたが、現在はカナダのトロントに住んでいるそうです。
今日の2本はキングの「イラクの音楽」に入っているパスタそのものです。音質や画面の縦横比が違うので、両方上げておきます。ウード伴奏は、アリ・アリ・イマームでした。

Seta Hagopian - Galby Khilas

سيتا هاكوبيان - قلبي خلص

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2016年8月 1日 (月)

クウェートの女性歌手

イラキ・マカームの周辺に戻します。何とか例の湾岸のハチロク(8分の6拍子)の音楽に辿り着ければと探していますが、まだ見つかっておりません。ベドウィン系の非常に激しくワイルドな音楽でした。代わりに、クウェートの往年の女性ポップス歌手と思われる映像がありました。名前はSita Hakubianと読めそうですが、どうでしょうか?(アルメニア系でしょうか?) 2拍子とも3拍子とも取れるヘミオラ型のリズムはハチロク系になると思いますが、その独特なノリと、ヴァイオリンの一風変った弾き方など、面白いポイントが散見されます。歌唱は欧米の音楽の影響を受けているようですが、リズムにはしっかり伝統的なハチロクが刻まれています。序にキング盤でパスタを歌っていたSitaさんの映像も探してみようかと思っております。(この人、多分同一人物ではないと思いますが、声も少し似ているようにも思います)

سيتاهاكوبيان - زغيره كنت

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