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2016年11月

2016年11月30日 (水)

レマアン・アハイ 詩篇122篇

ラビ・シュロモ・カルリバッハの動画は非常に多くて、今回久しぶりに彼の映像を調べてみて、本当に嬉しい悲鳴状態です。今日のレマアン・アハイも、90年代前半に銀座の教文館ヘブライ語講座で歌った懐かしい一曲。旧約聖書の詩篇122篇8~9節にカルリバッハが曲を付けました。121篇に作曲したエサー・エイナイなどと並んで、ハシディックな曲調というより、この詩篇に合ったしみじみと心に沁み入るメロディです。

私は言おう、私の兄弟、友のために。
「あなたのうちに平和があるように。」
私は願おう。私達の神、主の家のために。
「あなたに幸いがあるように。」
詩篇122篇8~9節(新共同訳)

Rabbi Shlomo Carlebach - Le'ma'an Achay Ve're'ay - live in France 1970 - video 2 -
https://www.youtube.com/watch?v=Lma21mlCHKQ
埋め込み禁止でした。

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2016年11月29日 (火)

カルリバッハのハヴァ・ナギラとコル・ニドレイ

「歌うラビ」のニックネームを持つカルリバッハの歌ったハヴァ・ナギラとコル・ニドレイがありました。自作のハシディック・ソング以外の有名曲は比較的珍しいように思います。ハヴァ・ナギラはイスラエルのフォークダンスでも有名ですが、元はハシディック・ソング。東欧系ユダヤの典型的な旋法であるアハヴォ・ラボ旋法のメロディで、リズムはルーマニア起源のホラですが、南ロシアのブコヴィナからユダヤ移民によってエルサレムにもたらされたハシディック・ダンスの曲です。一方コル・ニドレイは、ユダヤ新年のヨム・キプールにだけ歌われる神聖な歌。マックス・ブルッフのチェロとオーケストラ編曲でも一般に有名になりましたが、ドイツ語風に「コル・ニドライ」と読まれていました。

Hava Nagila - Rabbi Shlomo Carlebach

Kol Nidre - Rabbi Shlomo Carlebach

Carlebach Kol Nidrei

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2016年11月28日 (月)

ハシディック・ソング

ゼアミdeワールド34回目の放送、日曜夕方に終りました。30日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。

今回で34回目の放送になりました。アラブ音楽巡りの途中なので、余り深入りしない予定でしたが、どうしてもハシディック・ソングだけは少し取り上げておきたいと思いましたので、イスラエルの音楽3回目、番外編ということで、ユダヤ教敬虔派の宗教歌ハシディック・ソングを少し聞いておきたいと思います。ユダヤ音楽の「本丸」の一つと言っても過言ではない、重要な音楽です。特に90年代から日本でも一部で人気を集めたクレズマー音楽においては、そのスピリット的な部分にハシディック・ソングがあります。ロックやジャズのルーツにブルースがあるように、クレズマーのルーツにはハシディック・ソングがあると思います。またジャズの曲名に「スイングしなけりゃ意味がない」というのがありますが、これになぞらえれば、ハシディックのグルーヴ感がなければクレズマーじゃないとなるでしょうか。クレズマーにはルーマニアを始めとする東欧各地の伝統音楽が豊富に入っていますが、ハシディックの芯が一本通ってないと、ジプシー音楽や東欧音楽とユダヤ音楽の差がなくなってしまいます。ブルースの根幹にある黒人霊歌(ゴスペル)=ニグロ・スピリチュアルになぞらえれば、ジューイシュ・スピリチュアルと言えましょうか。

シンギング・ラバイ(歌うラビ)と呼ばれたラビ・シュロモ・カルリバッハは、聖書の文句などに作曲した、哀愁のある親しみやすいハシディック・ソングの名曲を沢山残しました。まずヴェハエル・エイネイヌという曲からどうぞ。

<ラビ・シュロモ・カルリバッハ / ヴェハエル・エイネイヌ>
Veha'er Eineinu - Rabbi Shlomo Carlebach


ヴェハエル・エイネイヌはヘブライ語ですが、和訳すると「我らの瞳を照らせ」となります。歌詞は聖書ではなく、以下のような内容になります。「我らの瞳を汝の律法に照らせ。そして汝の戒律に我らの心を密着せよ。そして我らの心を愛と汝の名を畏れることにおいて一つとせよ。恥じることも、うろたえることもない。そして永遠につまづくことはない。」 こういう熱い信仰の歌です。

次にかける曲も同じベスト盤からで、「これはその日」と訳せるタイトルですが、曲の詳細は不明です。なかなか好きな曲なので、かけてみます。

<ラビ・シュロモ・カルリバッハ / ゼー・ハヨム>
Ze Hayom - Rabbi Shlomo Carlebach


イスラエルのHed Arziから出ている彼のベスト盤から、もう一曲「オッド・イシャマー」をどうぞ。聖書のエレミア書33章10~11節のヘブライ原文が歌詞になっている結婚式の歌です。

<ラビ・シュロモ・カルリバッハ / オッド・イシャマー>
Od Ishama 2 - Rabbi Shlomo Carlebach


曲の後半は歌詞が消えてメロディだけをアイ・ディ・ディなどと歌っていますが、これはハシディック・ソングのニグンという「ことばのない歌」に当り、これぞ黒ずくめの衣装に髭を蓄えたハシディームたちの歌の真髄という部分です。ニグンは昔は記譜されることなく口伝で伝わったそうです。
ニグンのバリエーションに当るようにも思いますが、同じ文句を繰り返して段々早くなることも有り、ユダヤ神秘主義カバラーの流れを汲むハシディック・ソングの法悦感を醸し出しています。ユダヤ魂の奥底から湧き上がる旋律と言えるでしょうか。そういうタイプの例としてベルギー在住のユダヤ人歌手ジャッキー・ジュスホルツのTzaveという曲をどうぞ。

<ジャッキー・ジュスホルツ / Tzave(ユダヤ人に自由を)>
16 Tzave


解説では、ルーマニア起源の舞曲ホラ調のハシディズムの民謡で、女声コーラスをバックにユダヤ人の解放の喜びが歌われる、とあります。短い文句は一応ヘブライ語のようですが、東欧系ユダヤのイディッシュ語訛りの強い綴りに見えます。

ラビ・シュロモ・カルリバッハの歌に戻りまして、聖書の詩篇118編14節につけられたPischu Li(Open the Gate)という曲をどうぞ。1963年にVanguardから出たまだ40歳前くらいの活動初期のアルバムの一曲目です。カルリバッハの若々しい歌声と聴衆の熱い反応がとても良いです。

<Rabbi Shlomo Carlebach / Pischu Li>
Pischu Li - Rabbi Shlomo Carlebach

この曲は上記ヴァンガード盤とは別録音。

Rav Shlomo Carlebach - Pe'er Vekavod Notnim Lishmo - 1973

最高のライブ映像も併せて

次に、90年前後に日本でもクレズマー・ブームが始まりましたが、その頃入っていた英ARCのLutz Elias & Massel Klezmorimの演奏にもハシディック・ソングがそのまま入っていてヘブライ語で歌われていますので、その曲をかけてみます。歌詞は聖書の雅歌2章8節から取られています。イディッシュ語の民謡とクレズマー音楽中心の2枚シリーズでしたが、ヘブライ語の歌が何曲かありました。

<Lutz Elias & Massel Klezmorim / Kol Dodi>
Kol Dodi - Shoshana Damari

ルッツ・エリアスではなかったので、イエメン系の名歌手ショシャナ・ダマリの歌唱で

では、最後にカルリバッハ作曲のハシディック・ソングで、エレー・ハムダー・リビーという曲ですが、前回取り上げましたキング・オブ・クレズマー・クラリネットと称されたクラリネットの名手ギオラ・ファイドマンの演奏で締めたいと思います。それでは、時間までどうぞ。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<ギオラ・ファイドマン / エレー・ハムダー・リビー>
Ele chamda libi - Klezneytral live@Alsergrund[08]

ギオラ・ファイドマンの演奏でこの曲は見当たらないので、Klezneytralの演奏で。

Ele Chomdo Libi

放送ではちょっとしかかけられなかったので、他のクレズマーグループの演奏も。Klezmeraniansというグループのようです。

Klezmer Techter Hassidic Song

女性のクレズマー・トリオKlezmer Techterの間で、演奏を見守るギオラ・ファイドマンの姿が見えます。

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2016年11月25日 (金)

ヤリボン

ユダヤ音楽の中で一曲だけ選べと言われたら、20年前ならこのヤリボンを選んだと思います。ユダヤ教のシャバト(安息日)に歌われるアラム語の歌で、最初に聞いたのは1本目のギオラ・ファイドマンのクラリネット演奏でした。これは典型的なアシュケナジームの哀愁の名旋律。これが好きで好きで、死ぬ前に一曲だけ聞けると言われたら、この曲を選ぶだろうと思ったほどです。この曲、キリスト教の賛美歌なら、頌栄に当たるような重要な歌だと思います。
ヤー・リボンはユダヤ・コミュニティーによって色々な旋律があり、2本目のヤイール・ダラルのアラブ的なウード演奏では、同じ祈祷文でも全く違う印象です。こちらもとても良い感じです。彼はイラク出身なので、イラク系だと思っていましたが、ここで歌われているのはセファルディーの節になるのでしょうか?

Yah Ribon Olam Vealmaya - Giora Feidman

Yair Dalal Ya Ribon Alam Live @ Sephardic Music Festival 2009

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2016年11月24日 (木)

エステル・オファリームのAdama Adamati とShedemati

いよいよ先週予告しておりましたエステル・オファリームのAdama Adamati(わが大地)です。何とShedemati(私の畑)もありましたので、一緒に。ドゥダイームの十八番の2曲を、元夫のアビ・オファリームと演奏しています。歌声も容姿も美しい! キブツやモシャヴで歌われた名曲の見事な演奏です。前者はバルカン系のホラのリズムに乗って軽快に歌われ、後者は古代ユダヤ的な朗唱旋律を感じさせるヘブライ的な歌です。
「わが大地よ、私の生ある限りの安らぎよ。大いなる幻影が、この荒れ果てた地に湧き上がったのだ。さあ踊ろう。輪になって廻ろう。」(江波戸先生の1975年のLP「イスラエル~さすらいの大地にうたう憂愁の歌」の解説より)

Esther & Abi Ofarim - Adama adamati (live, 1963)

Esther & Abi Ofarim - Shdematy

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2016年11月23日 (水)

ナオミ・シェメルの歌

余りに有名な「黄金のエルサレム」を作詞作曲したナオミ・シェメルさん(1930-2004)ですが、彼女自身が歌っている録音もあって、以前に確か2枚組で入ったこともあります。youtubeはないかなと思って調べましたら、ヘブライ語(נעמי שמר)で検索すれば結構見つかりました。ピアノ弾き語りなどで優しい歌声を聞かせています。「黄金のエルサレム」(ירושלים של זהב)もありました!

נעמי שמר - ירושלים של זהב

הכל פתוח-נעמי שמר

נעמי שמר - לו יהי

Naomi Shemer הווידאופדיה: נעמי שמר

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2016年11月21日 (月)

イスラエルの歌 シュリ・ナタン、イラニート、エステル・オファリーム他

ゼアミdeワールド33回目の放送、日曜夕方に終りました。23日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。

今日はイスラエルの音楽の2回目です。前回最後にかけました「黄金のエルサレム」を初め1970年前後の歌が多いので、今ではナツメロになるのかも知れませんが、とてもノスタルジックで哀愁味のあるメロディのきれいな歌が多いので、日本人にも受けが良いのではと思っております。ユダヤの音楽と言うと、有名どころでは森繁さんでお馴染みのミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」がありますが、あれは東欧系ユダヤ人の世界の話で、憂いに満ちた旋律は日本人にもストレートに訴えかけるものがあったと思います。こちらもいつか東欧の音楽やクレズマー音楽の方に回ってきた頃に、オリジナルのハイアム・トポル主演のサントラ含め取り上げようと思っております。

まず、前回曲が途中で終っていた「黄金のエルサレム」を全て聞きたいと言う声がありましたので、こちらから行きましょう。この非常に美しい曲を作詞作曲したナオミ・シェメルさんは、まるで日本人のような名前ですが、ユダヤ人女性にもある名前です。彼女はリトアニア系ユダヤ人の家系だそうです。最初に歌ったシュリ・ナタンのギター弾き語りの貴重なyoutube映像がありましたので、ZeAmiブログに上げておきました。ZeAmiHPにリンクして有りますので、是非ご覧下さい。「民族音楽」でぐぐると大体一ページ目にZeAmiHPが出てきますが、トップにリンクしてあります。

<Shuly Nathan / Yerushalaim Shel Zahav>
Shuly Nathan - Yerushalayim shel zahav (live in France, 1968)

youtubeは沢山ありますが、やはり若い頃の歌唱が一番です。

次に、イスラエルのジョーン・バエズと形容されたりもするシュリ・ナタンの歌唱で、Ani`im Zmirotをどうぞ。90年代前半に広尾のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)でのシャバト(安息日)を見学した際に歌われていた旋律と同じで、とても素晴らしいと思った歌です。歌詞は旧約聖書サムエル記下23章1節のヘブライ語原文です。

<Shuly Nathan / Ani`im Zmirot>
Shuly Nathan - An'im Zmirot (Israeli Song)


次に女性歌手イラニートの歌唱でヌリート・ヒルシュ作曲のバシャナー・ハバアー(来年こそは!)です。イラニートはポーランド系ユダヤ人の家系で、だからでしょうか「バシャナー・ハバアー」のようなはつらつとした歌でもどこか寂しげで、他にも明るさと陰翳が入り混じった名唱を残しています。歌詞は次のような内容です。
「来年こそ! もし平和がやって来たなら、これまで許されなかった平凡な生活の楽しみに戻ることが出来るよ。まあ、見ててごらん。どんなに素晴らしい年になるだろう!」

<Ilanit / Bashana Haba`a>
אילן ואילנית - בשנה הבאה

イラン&イラニートでの昔の動画がありました!

イラニートで、もう一曲ヒネー・ロー・ヤヌームをどうぞ。歌詞は旧約聖書の詩篇121篇4節のヘブライ語原文です。この曲も90年代に教文館のヘブライ語講座で歌った、個人的にも懐かしい曲です。

<Ilanit / Hine Lo Yanum>
He Will Not Rest (HINE LO YANUM) - Klezmer - Best Jewish Songs & Klezmer music

イラニートのyoutubeはなかったので、オリジナルのハシディックな演奏で。冒頭のクラリネットはギオラ・ファイドマンです。

次に女性歌手エステル・オファリームの歌唱で、ハユー・レイロットです。北イスラエルのサフェドでシリア系ユダヤ人の家系に生まれた彼女は、前の夫のアビ・オファリームと組んで活躍し、ヘブライ語だけでなくフランス語やドイツ語などの録音も沢山残しています。非常に美しい叙情的な歌を歌う人で、「夜だった」と訳せるハユー・レイロットも代表曲の一つです。モルデハイ・ゼイラ作曲のしっとりした名曲です。彼女は美貌でも知られ、若い頃には、映画「栄光への脱出」に小さい役で出ています。イラニートと同じくEurovision Song Contestに出場歴のある人で、共に1940年代の生まれです。

<Ester Ofarim / Hayu Lailot>
Esther Ofarim - אסתר עופרים - היו לילות

ライブ映像がありました!

同じくエステル・オファリームの歌唱で、キブイ・オロット(日は落ちて)という曲です。先週取り上げましたドゥダイームの歌唱でよく知られていて、砂漠の辺境での守りに付く兵士達の歌です。
「連隊は砂漠の長い道のりを進んでいった。砂漠の道には終わりがない。砂漠に夜が訪れて、けぶるたいまつに、眠たげな太鼓の音が響く。赤みがかった月が輝く。」

<Ester Ofarim / Kibui Orot>
הדודאים - כיבוי אורות

ドゥダイームの歌唱でありました!

では、最後にキング・オブ・クレズマー・クラリネットと称されたクラリネットの名手ギオラ・ファイドマンの演奏で、敬虔派ユダヤ教徒、ハシディックの伝統的な旋律のHappy Nigunで締めたいと思います。ハッピーと言いながら悲しいところがクレズマー音楽です(笑) 東欧系ユダヤのクレズマー音楽については、何年先になるか知れませんが、またたっぷり取り上げられればと思っております。それでは、時間までどうぞ。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Giora Feidman / Happy Nigun>
Giora Feidman - The Happy Nigun

同じ曲ですが、CDとは別テイクです!

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2016年11月18日 (金)

イエメン系ユダヤ人のディワン

14日にアップした放送原稿の中で、youtubeの存在に一番驚いたのは、実はイエメン系ユダヤ人のディワンでした。ディワンと言えば、90年にCD化されたAuvidis Unesco盤でのメナヘム・アルッシ氏の石油缶叩き歌いくらいしか聞いたことがなかったので。各地のユダヤ・コミュニティーの中でも、最も古い伝統を残している一つと言われるイエメン系の朗誦。石油缶やスプーンなど、身近なものを叩きながら古風で力強い朗誦を聞かせていて、それを現代化した故オフラ・ハザの歌声からワールドミュージック・ブームに火が付いたというのは、やはり特筆すべきことだと思っていました。
ディワンとはペルシア語起源で、中世にアラブ人経由でユダヤ人世界に入った用語で、祈祷詩集成を指します。ヘブライ語、アラム語、アラビア語の入り混じった歌詞が歌われます。ディワンの4分の3は17世紀イエメン系の有名な詩人、シャレーム・シャバジの作品と言われ、オフラ・ハザの歌っていた「神はわが居場所」(Tour Menti)も、その一曲です。

Shalom Sabari- Sapri Tama Tmima

Shalom Sabari- Im Nin'alu (live)

Shalom Sabari - live show " Shvah Ashir+ Gal AlAdib "

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2016年11月17日 (木)

Karmon Israeli Singers & Dancers

カルモン・イスラエリ・シンガーズ&ダンサーズの音源は、アメリカのVanguard Classicsから出ていましたが、映像を見るのは初めてです。モノクロですが、時代が時代ですし、何より素晴らしいダンスをたっぷり見られるのが嬉しいです。二本目ではレバノンの時に見た舞曲デブカが出てきます。各ディアスポラ先だけでなく、「帰還」した土地の舞曲であるデブカも、しっかり伝統音楽と踊りの中に取り込まれていますが、どことなく動きがバルカン風に見えたりするところがまた実に面白いです。色々な国の色々な要素が溶け込んでいるのが、踊りを見てもよく分ります。彼らのモノクロ映像、たくさん有りすぎて、まだ数本しか確認出来ておりません。

Karmon Israeli Dancers - Israeli dance & Ez Va'Keves (1963)

Karmon Singers & Dancers - Debka rafiach & Shibolet basadeh (1963)

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2016年11月16日 (水)

マイム・マイムとコロブチカ

今日のタイトルは「マイム・マイムとコロブチカ」にしましたが、何年か前にも同じタイトルのブログを上げたかも知れません。イスラエルのマイム・マイムとロシアのコロブチカは、日本で昭和40年代位までは小学校などでよく踊られていたように記憶しています。フォークダンスの2大名曲と言って過言でないでしょう。特にコロブチカは「魔法使いサリーちゃん」にも登場しました。当時は「うたごえ運動」からそれ程経っておらず、ロシアの歌と踊りはまだまだ注目を浴びていました。マイム・マイムは、その国籍不明の懐かしさから、80年代位にCMに使われて激しく気になった方も多かったのではと思います。私もイスラエルのフォークダンスで、しかもイエメン系のメロディに、ルーマニアのホラが起源のハシディック・ソング特有のリズムとノリがあることを知ったのは、80年代のことでした。

マイムマイムの正しい踊り方 Mayim Mayim teach and dance

コロブチカ ~学校フォークダンスDVD小学校編より~(日本フォークダンス連盟)

【ロシア音楽】コロブチカ (Коробейники) (日本語字幕)

コロブチカの原曲のコロベイニキ(行商人)。

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2016年11月15日 (火)

ドゥダイームの動画

ドゥダイームの動画がありました! 私が1980年頃に初めてLPで聞いたイスラエルのデュオだったので、とても懐かしく思います。そのLPのタイトルは「イスラエル~さすらいの大地にうたう憂愁の歌」で、解説は故・江波戸昭先生でした。その古風な旋律美から一番衝撃的だったShedemati(私の畑)も入っていましたが、トップを飾っていたのは典型的なホラ調のAdama Adamatiでした。この曲も最高です。ドゥダイームのyoutubeはないようですので、また次週エステル・オファリームを取り上げる際にブログで上げる予定です。彼女のこの曲のyoutubeはありました。

The Dudaim - Shayeret Harochvim (1959)

Dudaim הדודאים - Rad Halaila רד הלילה (Israel, 1967)

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2016年11月14日 (月)

イスラエルの音楽 イエメン系、ドゥダイーム、マイム・マイム他

ゼアミdeワールド32回目の放送、日曜夕方に終りました。16日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。

近東の音楽をレバノン、シリア、パレスティナ、ヨルダンと来ると、隣のイスラエルも避けて通れませんので、アラブ音楽巡りの途中ですが、少し見ておきましょう。ユダヤ音楽の音源は非常に多いので、何回でも出来ますが、今回は1,2回に収めたいと思います。

現在のイスラエルの場所で、ダヴィデ、ソロモンの時代に栄華を誇ったユダヤ人が、ローマ帝国に亡ぼされて世界中に離散(ディアスポラ)を余儀なくされたのは紀元1世紀のことです。離散場所によって大きく3つに分れまして、ドイツ辺りの中欧から東欧方面に散ったユダヤ人をアシュケナジーム、まずスペインに離散して、15世紀のレコンキスタ後はスペインの地からも追放され、対岸の北アフリカ(マグレブ)やトルコ、バルカン半島などに移動したユダヤ人をセファルディー、それ以外のイラクやイラン、イエメン、エチオピア、中央アジアなどに移動したグループをミズラヒーム(東方系)と言います。

ユダヤの民族文化の中心にあるユダヤ教と典礼でのヘブライ語は維持したまま、アシュケナジームはドイツ語をベースにしたイディッシュ語を話すようになり、イディッシュの民謡や婚礼音楽などでのクレズマー音楽が現在でも広く演奏されています。セファルディーでは、スペイン語をベースにしたラディノ語を用い、セファルディーの民謡が各地に伝わっています。80年代にエステル・ラマンディエのハープ弾き語りでも一時注目されました。
以上、概論的な話を少ししましたが、これらアシュケナジームとセファルディームの音楽と、各地のミズラヒームの音楽については、膨大な音源がありますので、またそれぞれの場所に回ってきた時に取り上げることにしまして、今回は現在のイスラエルの音楽を聞いてみたいと思います。世界各地に離散していたユダヤ人たちが19世紀末のシオニズム運動後イスラエルの地に「帰還」しましたが、それぞれの離散先で長年身につけた音楽伝統がイスラエルで様々に融合され、メルティング・ポットとでも言えるような状況の中、魅力的な音楽が沢山生まれました。

80年代のワールドミュージックブームに火を付けた歌手の一人に、オフラ・ハザという女性歌手がいました。彼女はイスラエルのイエメン系ユダヤ人の歌手でしたが、当時はエキゾチシズムにだけ目が向いて、余りイスラエルのユダヤ人歌手という面は認識されてなかったようにも思います。まず彼女のデビュー作Fifty Gates of WisdomからTour Menti / Se'i Yona / Sapri Tamaのメドレーをどうぞ。この盤は80年代には「イエメン・ソングス」というアルバムタイトルで出ていたと思います。

<Ofra Haza / Tour Menti / Se'i Yona / Sapri Tama>
Ofra Haza Medley- Tzur Menati, Se'i Yona, Sapritama


次に比較でイエメン系ユダヤ人の伝統音楽そのものをかけてみましょう。伝承歌謡のディワンというジャンルになりますが、いかに似ているかがよく分ると思います。2曲目の「神はわが居場所」はオフラ・ハザの歌っていたTour Mentiと同じ曲です。打楽器として用いられているのは石油缶で、オフラ・ハザの歌でもそのまま使われていました。

<イエメン・ユダヤの伝統音楽ディワン(Unesco盤) ~主よ、我らの放浪を終らせてください、神はわが居場所>
Shalom Sabari- Sapri Tama Tmima


次にイスラエルの名フォークグループ、ドゥダイームの歌を聞いてみたいと思います。イスラエル移住後の2世3世をサブラ(さぼてんの意味)と言いますが、彼らサブラたちの間で大きな人気を博したデュオで、クレズマーにも入ったルーマニア起源の舞曲ホラや、イエメン系などの音楽の要素が溶け合い、ギターだけを用いたデュオで巧みに表現されています。まず優美な「バラの夕べ」と言う曲をどうぞ。

<Dudaim / Erev shel Shoshanim>
The Dudaim הדודאים - special recording (France, 1959)


続いて、同じくドゥダイームの歌で、「羊飼いの歌」です。男女の羊飼いが、山の中でちりぢりになった羊達を集めながら歌う美しいメロディの愛の歌です。

<Dudaim / Shir Nokdim>
上のyoutubeの5曲目にあります。

ドゥダイームの歌で、最後に「私の畑」と言う曲ですが、古代ユダヤ的な朗唱旋律を感じさせる印象的な歌です。ユダヤ系の作曲家エルネスト・ブロッホの作品を聞くような感じがあります。

<Dudaim / Shedemati>
The Dudaim - Shedematy (video of 1973)


彼らハ・ドゥダイームは、1957年に結成され、メンバーの一人Benny Amdurskiが94年に亡くなる前年の93年まで活動したフォークデュオで、ヘブライ語でユニークなハーモニーを聞かせる歌を数多く歌い、サブラのフォーク界に君臨しました。今回かけた音源は30周年記念盤でした。2009年にBenny Amdurskiの息子さんと再結成されているようです。

では、次にイスラエルのフォークダンスで有名な、マイム・マイムとハヴァ・ナギラを続けてかけます。マイム・マイムは日本でも昔はよく踊られたと思いますが、歌詞は旧約聖書のイザヤ書の詩句「あなたがたは喜びの内に、救いの泉から水を汲む」のヘブライ語原文です。旋律はイエメン系風で、リズムは東欧のホラやハシディック・ソングの風味があり、その組み合わせがユニークだと思います。

<Effi Netzer & Beit Rothschild Singers / Maim Maim>
Maim Maim - This is Israel - Israeli folk songs and dances


ハヴァ・ナギラも最近何かのCMで聞いた覚えがありますが、この曲は増2度音程が特徴的な東欧系ユダヤの典型的な旋法であるアハヴォ・ラボ旋法のメロディで、リズムはルーマニア起源のホラですが、南ロシアのブコヴィナからユダヤ移民によってエルサレムにもたらされた敬虔派ユダヤ教徒のハシディック・ダンスの曲です。

<Effi Netzer & Beit Rothschild Singers / Hava Nagila>
HAVA NAGILA DANCE


では、最後にナオミ・シェメル作詞作曲でシュリ・ナタンによって歌われ大ヒットした「黄金のエルサレム」で締めたいと思います。エルサレムの市歌になり、世界中のユダヤ人に愛唱されている曲で、映画「シンドラーのリスト」のラストにも出てきました。それでは、時間までどうぞ。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Shuly Nathan / Yerushalaim Shel Zahav>
Shuly Nathan - Yerushalayim shel zahav (live in France, 1968)

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2016年11月11日 (金)

ヨルダンのサーカシア

北コーカサスのサーカシア辺りの音楽を見ていくところから、2007年にZeAmiブログを始めましたので、懐かしいような感じも覚えます。ヨルダンのサーカシアについても、これで何度目かになりますが、youtubeも増えているようです。ヨルダンでの踊りの映像はなかなかないのでサーカシアのものを4本目に入れました。冬期五輪の開かれたソチでの、アディゲの舞踊団ナルメスの映像です。アコーディオンではヨルダンのサーカシアの女流名人アビダ・オマルの映像がありますので、2,3回目になると思いますが、上げておきます。3本目にはカフカス・ドラムあるいはドラムセットとのデュオを。同じリズムをドラムで叩くとは、なかなか興味深い映像です。

Abida Omar -the Queen of Circassian Music

abida 'omar circassian accordionist

Эльбрусоид- Вечер выпускников 15-06-2008 (Попурри)

В Сочи дал концерт ансамбль "Нальмэс"

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2016年11月10日 (木)

Bustan Abraham - Jazz kar-kurd

ブスタン・アブラハムではっきり聞き覚えがあるのは、このPictures through the painted windowで、確かCrammedから出ていたように思います。トルコ音楽のキュルディ・ヒジャズカル旋法とジャズをかけた、ジャズカル・クルドというタイトルが洒落ていました。音楽もこの一本のように洒落た展開を聞かせるものでした。彼らのウィキペディアがあったので見てみると、2003年に解散していました。

Bustan Abraham - Jazz kar-kurd

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2016年11月 9日 (水)

ブスタン・アブラハム

サーブリーンの動画もないかなと思って探しましたが、見当たりませんでした。一方、パレスティナ人とユダヤ人の混成グループ、ブスタン・アブラハムとジルヤブ・トリオが話題になったのは、96年頃だったと思いますが、彼らの動画はありました。とりあえずブスタン・アブラハムの方から。レパートリーはサーブリーンとは違って、アラブ古典音楽が中心です。現物は90年代に売り切れてないのですが、MDでデータは取ってあるので、アルバムを聞くことも不可能ではないです。

Bustan Abraham 'Fanar' Live 1997 PART 1

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2016年11月 8日 (火)

カミリア・ジュブランのウード弾き語り

サーブリーンは現在は活動休止中でしょうか、カミリア・ジュブランもソロ名義のアルバムが続いています。youtubeには彼女のライブ映像が結構ありますが、どれも大変に素晴らしく、独自の世界を聞かせています。やっぱりウードの響きには、アラビア語が一番合います。彼女の声質も、時には抽象的なウード演奏も、極めて内省的でありながら、内側で静かに燃えたぎっている感じです。2,3本目は、かなり長いライブ映像です。冒頭のタクシームも絶品。

أرى سلمى - كاميليا جبران

كاميليا جبران

2004: Kamilya Jubran, Concert

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2016年11月 7日 (月)

パレスティナのサーブリーン ヨルダンのチェルケス

ゼアミdeワールド31回目の放送、日曜夕方に終りました。9日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。

近東の音楽をレバノン、シリアと回って、次はパレスティナとヨルダンです。近東というのは、中近東の中でヨーロッパに近い地域を指し、トルコやレバノン、シリア辺りが入ると思います。ヨルダンはアラブ遊牧民ベドウィンの録音がフランスのIneditからありましたが、現物がないので、北コーカサス系移民の音楽を終わりの方でご紹介します。

まず、パレスティナですが、最初にご紹介したいのがサーブリーンというグループで、彼らの1992年の「パレスティナ・インティファーダ世代の音と映像」での来日公演が鮮烈な印象を残しました。私はライブには行けなくて非常に残念な思いをしたのですが、その頃リリースされたファースト・アルバムの「預言者の死」には非常に強い感銘を受けました。インティファーダ(イスラエルに対する民衆蜂起)世代の、父祖の土地への熱い思いが、アラビック・ブルースと形容された歌から痛いほどに伝わってきます。そのアルバムから「故郷を愛する歌」をどうぞ。

<サーブリーン / 預言者の死 ~「故郷を愛する歌」>
Sabreen - A Patriotic Song


2002年に出た音楽之友社「世界の民族音楽ディスクガイド」に書いたサードアルバム「何処へ」の拙稿レビューを読み上げてみます。何度も言っておりますが、この本は今治市立図書館に寄贈してありますので、是非ご覧下さい。

何より女性歌手カミリア・ジュブラーンのマウワル的とも言えそうなコブシ豊かな歌声とアラビア語の響きが素晴らしく美しい。「アラビック・ブルース」とも形容される独自のスタイルを深化させたパレスティナ人グループの3作目。ウードやカーヌーン、ヴァイオリンといったアラブ古典でお馴染みの楽器に、コントラバスやチェロ等が入る編成で、歌手ジュブラーンのカーヌーンとブズクの演奏まで聞けるのが嬉しい。そして、ポップで洗練された装いの中に、アラブの詩と歌の伝統が脈々と生き続けていることに驚かされる。92年の「パレスティナ・インティファーダ世代の音と映像」での鮮烈な来日公演から早10年、本作が録音されたのは2000年9月で、あの大事件のちょうど一年前である。古典音楽色、アラブ歌謡色は最も強い新作。(1stと2ndアルバムは現在入手不可)

1stと2ndアルバムは現在入手不可と書きましたが、今ではApple Musicで全て聞くことが出来ます。次にこのサード・アルバムの「何処へ」(Ala Fein)からIn the Silence of the NightとKohlを2曲続けてどうぞ。

<Sabreen / Ala Fein ~In the Silence of the Night, Kohl>
Sabreen - Kohl


ヴォーカルの女性歌手カミリア・ジュブランは、歌だけでなくウード演奏も素晴らしく、ソロ名義でもMakanなど3作品ほどリリースしています。それらもかけられればと思いますが、現物が完売して手元になく、データのみになっていますので、解説は参照できていませんが、マカンからYadayとRafifという2曲をどうぞ。

<カミリア・ジュブラン/Makan ~Yaday, Rafif>
كاميليا جبران في سكوت الليل


Kamilya Jubran .... Lafz


パレスティナには、他にもウード・トリオのル・トリオ・ジュブランや、パレスティナ人とユダヤ人の混成グループ、ブスタン・アブラハムとジルヤブ・トリオ、ウードとヴァイオリンの名手シモン・シェヘーンなどがいますが、ブスタン・アブラハムはやはり大分前に完売して現物が無い状態で、シモン・シャヘーンについてはエジプトやオスマン・トルコの古典的な音楽をよく取り上げているので、また後日ご紹介できると思います。トリオ・ジュブランについては、また機会があればにしたいと思います。苗字は同じですが、カミリア・ジュブラーンとは直接には関係ないようです。

では、最後にヨルダンの北コーカサス系移民の音楽に移ります。フランスのAd Vitam Recordsから「チェルケスの音楽 サーカシア」と題して出ている盤には、ハチャトゥリアンの「剣の舞」で有名なバレエ音楽「ガイーヌ」のコーカサス系舞曲レズギンカでお馴染みの、急速な8分の6拍子のリズムが登場しますが、youtubeなどでも確認して、寒い北コーカサスの音楽がヨルダンで聞こえるという不思議さを強く感じました。

ロシア連邦南西部の北カフカス西部に位置するコーカサス諸語に属するチェルケス、カバルダ、アディゲの3民族は、サーカシアとも総称されますが、彼らの一部は中東のヨルダンに移民していて、このアルバムはそのヨルダンでのサーカシアの人々の伝統音楽が録音されています。移住の頃のロシアは帝政の時代、トルコはオスマン朝の時代で、当時のヨルダンはオスマン領でしたから、ロシアの圧政を逃れ同じムスリムの国へは移住しやすかったのかも知れません。
レズギンカの別称のイスラメイやカーファなどの伝統的な舞曲のリズムがアコーディオンやカフカス地方の打楽器などによって演奏されています。北コーカサスの音楽は、また後日チェチェンなども含め取り上げる予定です。では、この盤からEslameh, Kabarley Eslameh, Qafaを時間までどうぞ。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Circassia - Musique Tcherkesse ~Eslameh, Kabarley Eslameh, Qafa>
Ensemble Circassien de Jordanie - Eslameh

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2016年11月 4日 (金)

シリア正教会のミサ アラム語聖歌

今日はシリア正教会関係を幾つかアップしておきます。CDを聞いているだけでは分らないリアルな映像の数々。驚きです。アンティオキアのシリア正教会のミサと思しき一本目、エルサレムのシリア正教会を紹介する2本目、アラム語の宗教歌も聞けるインタビューの3本目、まだまだ他にも色々ありますが、今日はこの辺で。

Patriarch Zakka I. Iwas - Syriac Orthodox Church - Qurobo alohoyo - Leimen (Part 3) Oromoyo HD

Syrian Orthodox Church in Jerusalem

Aramaic Interview with Fr Brutos Bethlehem, Syrian Orthodox Church Virgin Mary

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2016年11月 3日 (木)

サバー・ファクリのQadukka Al Mayyas

アラブ・アンダルース系のワスラの流れを汲んでいる、シリア歌謡界の大歌手サバー・ファクリですが、youtubeの解説によると、この歌は19世紀オスマン帝国時代のMulla Uthman al-Musili (1854-1923)作曲の歌だそうです。当時のシリアはオスマン帝国内でした。彼は1933年のアレッポ生まれですから、この映像は90年代でしょうか。10時間無休で歌い続け、ギネスブックに載ったというパワフルさは、この映像からも伝わってきます。

Qadukka Al Mayyas (قدك المياس) - Sabah Fakhri (صباح فخري)

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2016年11月 1日 (火)

アル・キンディとの共演&アザーン

アレッポの名歌手サブリ・ムダッラル(1918~2006)の名唱を収めた動画は他にも色々ありますが、フランスのChant du mondeから色々出ているのは分っていても、現物が手元にないので先日の放送でかけられなかったシリア音楽のアンサンブル・アル・キンディとの共演もありましたので、それを一本目に。彼はこのアンサンブルの初期?メンバーでした。二本目は礼拝への召喚のアザーンを唱えている映像です。1993年の映像だそうです。シリアがまだ平和だった頃です。三本目はドキュメンタリーのようですが、フランス語字幕で大意が分ります。大変に貴重な映像だと思います。今回調べていて、アンサンブル・アル・キンディのリーダーだったフランス・アルザス地方出身のカーヌーン奏者ジュリアン・ジャラールッディン・ヴァイス氏が、2015年に亡くなられていたことを知りました。

Sabri Moudallal & Omar Sarmini & Ensemble Al Kindi (1-10)

Sabri Mudallal Call to Prayer

Sabri Mudallal, 24h en Syrie, Alep -1

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