Полюшко-поле
今日のyoutubeは、昨日の収録でかけた赤星赤軍合唱団のLDの映像です。この曲について以下のような話をしました。放送は2月5日18時と8日20時半です。
ロシア・シリーズの2回目ですが、前回は赤軍合唱団追悼と言うことで勇ましい軍歌を中心にかけました。今回はカチューシャなど一般に親しみやすい歌を予定しておりましたが、FBで少しポーリュシカ・ポーレの話しで盛り上がったもので、今回も別団体になりますが赤星赤軍合唱団の歌唱からかけたいと思います。このグループは77年結成の混声合唱団です。93年頃、彼等のポーリュシカ・ポーレを聞いたのが、私的“ロシアルネサンス”のきっかけでしたから、是非かけておきたい音源でした。テルデックのCD2枚に続いてライブ映像の入ったLDも手に入れて堪能しましたが、DVD化は確かされてないようです。youtubeでは上がっていますので、ZeAmiブログの方で取り上げます。99~04年まで東京でロシア語の合唱団に入っていましたが、確か2003年に麻布の文化祭でこの曲を歌いました。
この最弱音から最強音まで上がって再び最弱音に戻るスタイルは、コサック歌謡を模倣していると言われますが、このスタイルに非常にインパクトを受けました。
この歌の歌詞ですが、以下のようになっています。
野原よ野原、広い草原よ、草原を英雄達が行く、赤軍の英雄達が
娘達は泣く、今日は娘達は悲しい、恋人が長い旅路に出て行ってしまった、愛しい人は出征したのだ
娘達よご覧、娘達よ涙をお拭き、歌がもっと力強く響くように、我等の勇壮な歌が
娘達よご覧、僕らの旅路をご覧、遠く旅路が続いている、心弾む旅路が
野原よ野原、広い草原よ、草原を英雄達が行く、赤軍の英雄達が
(訳:伊東一郎)
この内容を見ると、日本で言えば、勝って来るぞと勇ましく、と始まる「露営の歌」が近いなと常々思っていました。しかし、露営の歌が日本の若い世代ではほぼ忘れられた歌であるのに対し、ポーリュシカ・ポーレはポップスにもアレンジされたりして、現代でも愛されています。この違いは何だろうといつも思いますが、茫洋とした果てしないロシア平原を「野原よ野原」と静かに歌いだすこの曲調と、その後爆発的に盛り上がってまた静まるコサック歌謡のスタイルが、何か戦時下を越えた普遍性を持っているからではと思いました。日本ではヨナ抜き短音階の旋律が、演歌以外の大衆歌謡では廃れてしまっているのも大きいと思います。
ロシア軍歌が続きましたが、もちろん戦争を美化しているのではありません。悲惨な戦争を二度と起こさないためにも、この苦しい時代を物語る歌を忘れず、耳を傾けるのは大事なことだと思います。
日曜はいよいよ今治総合芸能祭の本番。チェロで出ます。明日は用事もありますので、ブログアップは出来ないと思います。m(_ _)m
Polyushko Polye ~ Russian Red Army Choir ☭
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