タブラ聞き比べ クマール・ボース、スワパン、ヌスラット
ゼアミdeワールド64回目の放送、日曜夕方に終りました。5日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。ライブ情報のテキストを用意し忘れて、直前にiPhoneのメモに入れて臨みましたが、またもや収録中に誤って削除してしまいまして(左下に削除ボタンがあるのでタッチミスし勝ち)、何度か取り直しして、結果つぎはぎになっていたのが放送でよく分かりました。お聞き苦しくなりまして申し訳ございませんm(__)m 旧ソ連各地の音楽巡りの途中で寄り道したのも、5月21日の今治でのインド音楽ライブがきっかけでしたので、最初のトピックに戻りまして、北インドのタブラを今回一回聞いて次回からコーカサスの方に移りたいと思います。インド音楽はまた2年後くらいにたっぷりやりたいと思います。 92年の宇崎竜童司会のBS放送でラヴィ・シャンカルとクマール・ボースの演奏が放映され、それがタブラ入門のきっかけになったことを前に言いましたが、そのサウスポーの名手クマール・ボースのタブラ・ソロ・アルバムのDynamicから、一番ベーシックな16ビートのターラ、ティーンタールのソロをしばらくかけてみます。2枚組に及ぶタブラ・ソロ・アルバムで、全てティーンタールで演奏されています。リズム周期(ターラ)を分かりやすくするために伴奏している擦弦楽器サーランギの演奏はイクラム・カーンです。 <Kumar Bose / Dynamic ~Tabla Solo Tintaal Part 1から抜粋 7分位> Divine Tabla | Pandit Kumar Bose | Music of India 次に前にも名の出ましたカルカッタのタブラ名人スワパン・チョードリーのタブラ・ソロ・アルバムから、やはりティーンタールの演奏を聞き比べということでかけてみます。二人ともカルカッタ生まれですが、流派(ガラナ)は、クマール・ボースがベナレス・ガラナなのに対し、スワパン・チョードリーはラクナウ・ガラナで、CDで聞いても音質、音色などからして違いがよく分かるかと思います。サーランギ伴奏はラメーシュ・ミシュラです。 <Swapan Chaudhuri / Majestic Tabla of Swapan Chaudhuri Teental Slow 7分位> Pandit Swapan Chaudhuri Legendary Tabla Player ここでライブ情報を入れたいと思います。 カフェ&ZeAmi実店舗のトーク・トークで初のライブを行うことになりました。チラシが出来ましたらまたアップしますが、取り急ぎお知らせ致します。 限定30席、PAなしで、アラブやトルコの代表的な弦楽器ウードの生音と妙技を聞けるまたとない機会です。 加藤さんは、2015年4月9日の浄土寺(ウード、ヴァイオリン、ダラブッカのトリオとベリーダンス)、同年10月11日のバリパサールでのウード・ソロに続いて3回目の今治でのライブ。 タイトル 加藤吉樹 ウード・ソロ 日時 2017年8月2日 水曜日 6時開場 7時開演 場所 トーク&トーク (カフェ&ZeAmi実店舗) 今治市北高下町2-1-7 (ハイツ近藤2の1階) 駐車場5台のため、徒歩でのご来場をお願いします。 チャージ 2000円 (1アイスコーヒー付き) ご予約・ご連絡先 VYG06251@nifty.ne.jp 加藤吉樹 ウードの奥の音 http://yoshikioud.blog115.fc2.com/ Alf Leyla Wa Leyla~アラブ音楽とベリーダンス~ https://www.youtube.com/watch?v=Ac4h0bCDZtY 以上ライブ情報でした。宜しければ是非お越し下さい。 北インド古典音楽でのタブラ演奏を2曲かけましたが、次にインド・イスラームのスーフィー歌謡として有名なカッワーリーでのタブラ演奏を聞いてみましょう。カッワーリーは80年代からのワールドミュージックブームを牽引したジャンルとして知られています。北インド古典音楽とカッワーリーは、共に13世紀のアミール・フスローが創始したことと、彼がパカワジからタブラを考案したことは前に言いましたが、どうやらシタールも彼の考案した楽器の一つらしいです。 これからかけますのは、カッワーリーの帝王と言われながら97年に急逝したヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの1987年東京でのビクターJVCの録音です。このYadan Vicchri Sajan Diyanという曲は、87年に来日した際の映像がNHKで放映されまして、民族音楽研究の大家の明治大学教授、故・江波戸昭氏が解説されていました。私はこの放送で初めてヌスラットを知ったので、非常に感動とインパクトを覚えた思い出深い一曲です。ビクター盤の和訳は「別れた恋人を想うと、雨のように涙が目から流れ落ちる」となっていて、スーフィーの詩らしく、恋人とはこの世の女性とも神とも取れます。タブラの叩き方は、北インド古典音楽に比べるとかなりストレートでシンプルですが、とても情熱的でパワフルな演奏になっております。 パキスタンやインドのカッワーリーも多分2年後くらいになると思いますが、またたっぷり取り上げたいと思います。今回はこの曲を聞きながらお別れです。 ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週 <ヌスラット・ファテ・アリ・ハーン / 法悦のカッワーリー1 ~Yadan Vicchri Sajan Diyan 16分24秒抜粋> Yadan Vichre Sajjan Diyan Ayaan 85年のイギリスでのライブ。87年の来日より前の素晴らしい演奏の全曲です。会場のホットな様子も映っています。
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