Mela Raga Malika Part2
ゼアミdeワールド70回目の放送、水曜夜に終りました。今回はこの再放送枠のみです。お盆休みも16日で終わり、店の片付けやチェロの合わせ練習もあったり等で結構ばたばたしました。今日の収録では、チェチェンの歌姫マッカ・サガイーポヴァを大特集しました。放送は20日と23日です。
まず最初に催しのお知らせです。以下の催しに、チェロとヴァイオリンで出ることになりました。宜しければ是非お越し下さい。
<チェロ伴奏で3つ>
やさしさを伝える 絵本&朗読コンサート
8月19日 13時~ ひよこ園 今治市石井町4丁目3-53 (雨天決行)
8月23日 17時~ 城慶寺 今治市湊町2丁目1-45 (雨天中止)
宮沢賢治がモチーフの一つになっているようです。曲名は伏せておきますが、朗読内容のイメージで選びました。
ダンススタジオ108 内子座公演
(コンテンポラリーダンス、能楽、篠笛または能管、チェロのコラボ)
8月26日 14時~ チケット 1000円
「竜の河」の5回目になりますが、内子の内子座では2回目です。これまでと同じでJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲3番のサラバンドとジーグ、5番のジーグの3曲を組み合わせて弾きます。
<ヴァイオリンで一つ>
HIRAOピアノ教室 サマーコンサート @今治中央公民館4階大ホール
8月27日 13時~
2部の「ブルタバお楽しみコーナー」で、スメタナのブルタバ(モルダウ)のファースト・ヴァイオリンで出る予定です。これは発表会の合間のチョイ役のようです。
では本題に入ります。
前回6日の本放送は、今治の夏祭り「おんまく」の特番があるので、お休みになりますとお知らせしておりましたが、台風5号の影響で花火だけ13日に順延になりまして6日の放送がありました。代わりに13日の本放送はお休みになりまして、16日の再放送枠のみになります。
前回かけましたスブラクシュミのメーラ・ラーガ・マーリカーの後半をかけたいと思います。南インド古典声楽界の至宝と言われた女性歌手、M.S.スブラクシュミのメーラ・ラーガ・マーリカーでは、カルナティック音楽の72のラーガ全てを1から順に少しずつ演奏するという技法を用いて書かれていることについては前回も少しお話しました。ラーガマーリカーとは「ラーガの花輪」を意味し、各ラーガは2行の歌詞と2行の階名からなり、インドの階名のサリガマで歌う部分の途中から次のラーガに変ります。歌詞にはラーガ名が上手く読み込まれているので、歌詞を聞いているとラーガ名も分かるようになっております。
では後半のプラティ・マディヤマ・メーラを時間まで聞いて行きたいと思います。前回かけた前半部分との違いが解り難いかも知れませんが、その一つの理由としては、導入に出てくるシュリー旋法の部分が共通している点が上げられると思います。個人的にはキルワーニーやダルバリと並んで好きなラーガの一つで、いずれも夕方から夜のラーガです。このシュリーの部分が4行の歌詞に続いて、2行のサリガマ唱と2行のリズム口承で歌われ、この部分が曲の最初と最後に出てきて、その後にメーラ・ラーガ・マーリカーが始まります。前回かけたシュッダ・マディヤマ・メーラと今回のプラティ・マディヤマ・メーラの違いは、インドの階名のサリガマパダニサの4つ目のマの音がナチュラルかシャープかによっていて、前者がマ1、後者はマ2と分類されて、それぞれシュッダとプラティと名付けられています。マの音の違いを意識して、前回の歌唱を思い出しながら聞いて頂けたら、南インド古典音楽の知的で数学的な面が浮き彫りになってくるかと思います。
では終わりの辺りでもう一度出てきます。
<M.S.Subbulakshmi / Mela Raga Malika Part2 28分20秒 抜粋>
R Vedavalli 3 72 Melaragamalika Mahavaidyanatha Sivan
今回もスブラクシュミではなく、ヴェーダヴァッリというヴェテラン女性歌手です。右手に南インドの代表的弦楽器ヴィーナも入った演奏です。
いかがでしたでしょうか。前半と同じく伴奏にはサポート・ヴォーカルと両面太鼓のムリダンガム、所々ヴァイオリンも入っています。
時間までこの曲を聞きながら今回はお別れです。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週
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