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2017年12月18日 (月)

グルジア正教の宗教歌

ゼアミdeワールド87回目の放送、日曜夕方に終りました。20日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。youtubeは見つかった該当(あるいは関連)音源のみです。

グルジア音楽の7回目です。クリスマスが近いので、今回も2007年リリースの英Topic Recordsの2枚組「グルジアの伝統音楽 (2CD) SONGS OF SURVIVAL: Traditional Music of Georgia」から、2枚目のグルジア正教の宗教歌を抜粋して聞いて行きたいと思います。

この盤で非常に気になった一曲からまずかけてみます。最後の方でラテン語のキリエ・エレイソンが出てきまして、グルジア正教にカトリックの聖歌であるはずのキリエがあるのだろうか?と、先日ゼアミブログに書きましたが、後で調べましたら「主よ憐れみ給え」の意味の「キリエ・エレイソン」の文句は、元はギリシア語で、この祈りの文言はグルジア正教などの東方教会にも入っているそうです。ですからキリエに関してはグルジア語ではなく、ギリシア語で歌われています。グレゴリオ聖歌はもちろん、モーツァルトのレクイエムなどにも必ず出てくるキリエですから、このグルジアのキリエと聞き比べると、とても興味深いと思います。歌唱はSioni Cathedral Choirで、首都トビリシでの2002年の録音です。

<23 Sioni Cathedral Choir / Kyrie Eleison 4分11秒>
Kyrie Eleison

youtubeで聞けたのは、この旋律のみで、英Topic Records盤の旋律は見当たらずでした。

続いて、やはり何回か前の放送でかけた後、ゼアミブログで調べていて、カトリックのアレルヤと同じルーツの文言と分かったアリロと言う曲です。これまでにビクター盤などで色々かけて来ました。元はヘブライ語の「賛美せよ」の意味のハレルーで、後ろに「神を」の意味の「ヤー」が付いたハレルヤの文句でよく知られています。ラテン語ではHが取れてアレルヤになっていますが、グルジア語でもHが取れた形になっているようです。2枚目の7曲目に出てくるアリロは、Racha地方のクリスマス・キャロルとのことで、歌唱はDetsishi Ensembleです。

<7 Detsishi Ensemble / Alilo 1分51秒>

何度かこれまでに登場しましたムティエビ合唱団でもアリロが入っていますので、続けてかけます。こちらは西グルジアのImereti地方のクリスマスの歌で、1999年ロンドンでの録音です。曲名はNabakeuri Aliloとなっております。

<8 Mtiebi Choir / Nabakeuri Alilo 2分25秒>

声楽が続きますので、一曲器楽曲を入れます。前回も取り上げましたKesane Quartetですが、グルジア北東部の山岳地帯の旋律をパンドゥリ、チョングリ、アコーディオンで演奏しています。

<6 Kesane Quartet / Mtis Melodiebi 2分12秒>

3曲目は、クリスマスではなくイースターの歌のようですが、前回の後半でかけましたジョージアン・ヴォイスの歌唱でChonaという東グルジアの曲です。イースター・エッグを村の家々に配りながら歌われる歌だそうですが、この歌のルーツは4世紀のグルジアのキリスト教国教化以前に溯るようです。

<3 Georgian Voices / Chona 4分24秒>
Georgian song - Chona

ジョージアン・ヴォイスではなく、ルスタヴィ・アンサンブルの歌唱です。

17曲目にはジョージアン・ヴォイスの歌唱で、西グルジアのグリア地方の宗教歌が入っていますが、通常の教会歌では出てこないクリマンチュリのパートが入っているのがグリア地方らしく特徴的です。

<17 Georgian Voices / Utsinares Mas Vadidebt 2分19秒>
Ensemble IMERI - Ucinares Mas Vadidebt


22曲目に飛びまして、長いドローン(持続音)の上で極めて美しく瞑想的に歌われるUpalo Shegvitskale(神は許したもう)という曲ですが、2曲目の同じ曲とは別の団体、シオニ・カテドラルの混声合唱が歌っています。後で2曲目をかけますが、まずは22曲目をどうぞ。

<22 Mixed Choir of Sioni Cathedral / Upalo Shegvitskale 3分30秒>

では最後に2枚目の2曲目を聴きながら今回はお別れです。同じくUpalo Shegvitskale(神は許したもう)という曲ですが、歌っているのはSt.Panteleimon Chantersというグループで、グランダ・グリカシヴィリという人が女性パートを歌っています。中世の曲が多いグルジア正教の歌の中で、この曲はソビエト後にジェマル・アダマシヴィリによって作曲されています。しかし、瞑想的な曲調はグルジア正教の歌そのもののように思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<2 St.Panteleimon Chanters / Upalo Shegvitskale 3分30秒>
wminda panteleimonis tadzris mgalobelta gundi ufalo shegviwyalen

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