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2017年12月 4日 (月)

Trio Mandili

ゼアミdeワールド85回目の放送、日曜夕方に終りました。6日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。Cechnuri Poppuriはyoutube無しでしょうか、検索で出てきたのは違う曲のようですが、珍しいコンサート生映像ですので貼っておきます。今日の3本以外は、また後日探してみます。

グルジア音楽の5回目です。今回はいよいよyoutubeで大ブレークした女性3人組のトリオ・マンディリです。トリオ・マンディリは、2014年頃にyoutubeで火がついたそうですが、私は2年ほど前にフェイスブックの友達の書き込みで初めて知りました。何本か動画を見てみて、彼女らのチャーミングさに成る程と思いましたが、しっかりグルジア音楽の伝統に則っていることにも驚きました。3つの声の合せ方、独特な和声とコード進行とメロディライン、弦楽器パンドゥリやチョングリと打楽器ドリが弾(はじ)き出す躍動的な8分の6拍子のリズムなど、どれもグルジア音楽の特徴そのもので、そこへポップなアレンジが入ったりすると、却ってつまらなくなるように思いました。同じようなことを男性3人でやっているCDもありましたが、やはりキュートな女性トリオにはビジュアルで叶わないなと思いました(笑) しかし、ビジュアルだけでなく、確かな歌唱力とパンドゥリの演奏、共に本格的で大変素晴らしいです。メンバーが何度か変わっているようですが、現在のメンバーはIrina Midelauri, Tatia Mgeladze, Tako Tsiklauriの3人で、大体の曲でリードヴォーカルはタチア・ムゲラゼが取っています。youtubeで歩きながら自撮りしている一番前の女性です。

youtubeで視聴した魅力的な楽曲が2枚のアルバムに入っていますが、その中から、これまで放送でかけたことのある曲を彼女らが取り上げていましたので、まずその2曲からかけてみたいと思います。

2017年のセカンド最新アルバムEnguroに収録されているカルトゥリ・ポップリと題する曲は、首都トビリシ周辺のカルトゥリ地方の有名曲という意味だと思いますが、メドレーの50秒辺りから出てくるShatilis Asuloという曲は、前回ソイナリ・アンサンブルのドゥドゥキ演奏でかけたシャティリス・アスロと同じ曲でした。まだ耳に残っている方もいらっしゃるかと思いますので、こちらをかけてみます。彼女らの溌剌とした歌唱もとても良いです。

<9 Trio Mandili / Enguro - Kartuli Poppuri 2分57秒>
Trio Mandili - Kartuli Poppuri


他に以前かけた曲が含まれている例としまして、チェチェンの時にかけましたマッカ・サガイーポヴァの代表曲の一つPretty Boyが、2015年のアルバムWith Loveのチェチヌリ・ポップリと題するチェチェンの有名曲メドレーの1分50秒辺りに出てきます。北隣に位置するチェチェンの音楽というのも、グルジアで広く知られているということでしょうか。

<9 Trio Mandili / With Love - Cechnuri Poppuri 3分12秒>
Trio Mandili / Трио мандили. Москва 27.04.2016. Концерт.


それでは、2014年にyoutubeでいきなり300万件を越えるアクセスがあって大注目を浴びたグルジア民謡のAparekaを続いてかけてみます。何気なく歩きながら3人で撮ったこの演奏の映像が、彼女らの生活を劇的に変えました。この曲が2015年のファースト・アルバムWith Loveの一曲目を飾っています。

<1 Trio Mandili / With Love - Apareka 2分38秒>
Trio Mandili - Apareka (The CD-album is available on http://triomandili.com/)


2曲目のQrizantemebiという曲もメロディの綺麗な印象的な曲で、意味は英語(chrysanthemum)で推測できるように菊の花のことではと思いましたが、どうでしょうか?(実は「菊」のグルジア語単語は他に見つかりましたが、このタイトルは余りに似ているので、もしかしたらラテン語かロシア語からの外来語かと思いまして) 日本の菊のイメージと似通う、ロシア歌謡のフリザンテマや、プッチーニの弦楽四重奏曲「菊」を思い出させる、美しくしめやかな曲です。

<2 Trio Mandili / With Love - Qrizantemebi 2分55秒>

ファーストアルバムWith Loveから、もう一曲聞いて頂きましょう。Mokhwel Mshvidobit! (You Are Welcome!)という曲は、パンドゥリのリズムパターンが変わる辺りがスリリングで、コーカサス音楽のわくわく感が伝わってきます。

<8 Trio Mandili / With Love - Mokhwel Mshvidobit! (You Are Welcome!) 2分14秒>

2017年リリースのEnguroからも、もう4曲続けて時間まで聞いて頂きましょう。コーカサス音楽らしい旋律美と躍動的なリズムが溢れた4曲ですが、特に最初のSvanuriと言う曲は素晴らしいです。Erti Nakhvitがアルバム1曲目で、続くNislebiはチェチェンの音楽にそっくりに聞こえます。
彼女らの盤ですが、1stアルバムは完売(初回プレス分?)のようですが、DLでも手に入ります。LPも出ているようです。セカンドは最初からDLのみのようです。
Trio Mandili で検索すると、youtubeやitunesで見つかります。

これらの曲を聴きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<5 Trio Mandili / Enguro - Svanuri 2分46秒>
<6 Trio Mandili / Enguro - Kapia 3分10秒>
 <1 Trio Mandili / Enguro - Erti Nakhvit 1分56秒> この曲だけ時間が足りず、かけられずでした。
<2 Trio Mandili / Enguro - Nislebi 1分51秒>

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