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2018年1月29日 (月)

ホセイン・アリザーデ&ジヴァン・ガスパリアン / Endless Vision

ゼアミdeワールド93回目の放送、日曜夕方に終りました。31日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。先週もばたばたで、金曜にブログアップした後、トップの変更も出来ずでした。

アルメニア音楽の3回目になります。今回はペルシア古典音楽の巨匠ホセイン・アリザーデとジヴァン・ガスパリアンの共演盤/Endless Visionをご紹介します。このライブ録音は2004年にまずイランのHermes Recordsからリリースされまして、その後フランスのWorld Villageからもライセンスリリースされております。2007年にはグラミー賞ワールド・ミュージック部門にノミネートされています。タールやセタールの巨匠として知られるアリザーデですが、ここでは彼の考案した6弦の弦楽器シュールアンギーズを演奏しています。
ゼアミHPに書きましたこの盤の紹介文を読み上げてみます。冒頭にフランスの詩人ロートレアモンの『マルドロールの歌』に対する形容を思い出させるキャッチコピーを書いてみました。「鴬の声」とは、ペルシア古典声楽アーヴァーズを喩える有名な形容です。

鴬の声とドゥドゥクの美しき出会い!
*アリザーデとアルメニアのドゥドゥクの巨匠ガスパリアンの注目の共演盤。バックは2004年東京の夏音楽祭での演目Raze No(新しい秘密)などでお馴染みの、ペルシア古典声楽アンサンブルのハムアーヴァーヤーン。その一見奇抜とも思える組み合わせに驚いていたが、聞いてみてそんな心配は吹き飛んだ。隣の国だから似た部分は元々多いのだろう。アルメニア語はペルシア系と思われていた時期もあった位だから。「東京の夏」音楽祭で来日した女性歌手二人はアルメニアの歌も歌い、これが実に素晴らしい。また弦楽器シュールアンギーズの陰影に富んだ音色は、とてもアルメニア音楽向きに聞こえる。タンブールを更に内省的にしたような音色。弦楽器、ドゥドゥク、歌のいずれも哀感に溢れた絶美の演奏。2003年テヘランNiavaran Palaceでのライヴ録音

パーソネルは次のようになっております。

ホセイン・アリザーデ(Shourangiz) 
  ジヴァン・ガスパリアン(Duduk)

ハムアーヴァーヤーン・アンサンブル
アフサーネ・ラサーイー(Vo), ホルシド・ビアーバーニー(Vo), M.アリ・アハディ(Vo), アリ・サマドプール(Vo)
   アリ・ブスタン(Shourangiz), M.レザ・エブラヒミ(Oud), ベーザード・ミルザーイー(Tombak,Daf,Naghareh)

アルメン・ガザリヤン(Duduk) ヴァズゲン・マルカリアン(Bass Duduk)

最初のBirdsという22分の曲から8分ほどおかけします。

<1 Hossein Alizadeh & Djivan Gasparyan / Endless Vision ~Birds 22分20秒>
Hossein Alizadeh & Djivan Gasparyan - Birds


イランのHermes Records盤にはアリザーデの短かい序文が出ておりますが、言語や音楽において共通性の多いイランとアルメニアを、音楽の対話において結び合わそうという考えが窺えます。そこで彼が合わせるペルシア音楽の旋法は、シュール、ダシュティ、チャハールガーなどのどれが良いだろうかと述べたりもしています。
では、非常に美しいアルメニアの曲サリ・ゲリンという曲を聞いてみましょう。あちらこちらで聞くことの多いとても有名な曲です。両国のメンバーが一緒に演奏しています。

<3 Hossein Alizadeh & Djivan Gasparyan / Endless Vision ~Sari Galin 7分40秒>
Hossein Alizadeh & Djivan Gasparyan - Sari Galin


有名な話だと思いますが、ガスパリアン以外にもアルメニア人の名前の終わりには~イアンが付くことが多く、グルジアのアルメニア人作曲家ハチャトゥリアンとか、シャンソン歌手シャルル・アズナヴールの本名のアズナヴーリアン、ヴィオラ奏者のキム・カシュカシアン、アンサンブル・タッシの女流ヴァイオリニスト、アイダ・カヴァフィアンなど、有名人の名前にも表れています。現代ペルシア古典声楽の巨匠シャジャリアンもそうなのかと思いまして、95年にイランの太鼓トンバクを教わっていたイラン人の先生に聞いたら、ばかなことを言うなと怒られました(笑) シャジャリアンは違うようです。トンバクは、ゼアミdeワールドの冒頭のテーマ曲の最初に出てくる太鼓です。
もう一曲、一つ戻って2曲目のガスパリアンのドゥドゥクが非常に美しいArmenian Romancesをおかけしたいと思います。この演奏はドゥドゥクの即興ですが、ペルシアの一番重要な旋法シュールに則っているそうです。

<2 Hossein Alizadeh & Djivan Gasparyan / Endless Vision ~Armenian Romances 3分7秒>
Armenian Romances - Hossein Alizadeh, Jivan Gasparyan - Endless Vision


では最後に7曲目のラストを飾っているルーミーの詩によるタスニーフ・パルヴァネを聞きながら今回はお別れです。このEndless Visionが出た2004年に東京の夏音楽祭で来日されていまして、アリザーデさん始め、ハムアーヴァーヤーンの歌手のアフサーネ・ラサーイーさん、ホルシド・ビアーバーニーさん、アリ・サマドプールさんにはお会いして、アリオンの担当者と一緒にワークショップに同行しまして、一緒に食事した思い出があります。東京芸大での絶美のセタール独奏やアーヴァーズには感涙を禁じえず、小泉文夫さんが言っていた「世界で最も美しい歌」という表現を実感しました。
来週は、グルジェフかコミタスの音楽を取り上げる予定です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<7 Hossein Alizadeh & Djivan Gasparyan / Endless Vision ~Tasnif Parvaneh Sho 7分13秒>
Hossein Alizadeh & Jivan Gasparyan - Tasnif Parvaneh Sho

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