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2018年1月24日 (水)

ドゥドゥク、バラバン、メイの聞き比べ

雅楽の篳篥のルーツは、中央アジアの亀茲国にあるそうです。亀茲は現在のウイグルのクチャ辺りで、2000年前の当時はアーリア人(インド系?)が住んでいたようです。このダブルリードの笛が東に亘って日本の篳篥になり、西に行った方はアルメニアのドゥドゥクやクルドのバラバン、トルコのメイになったと考えられます。アルメニアは亀茲国時代とアーリア繋がりでもあります。トルコも元はビザンツのギリシア人やクルド人、アルメニア人が住んでいたので、同じと言えば同じでしょうか。
音色の類似は明らかですが、それぞれの個性が、それぞれの民謡を引き立てます。実はメイだけ20年余り前から持っておりまして、久々に吹いてみましたが、大体1オクターブほどしか音域はないようです。狭い音域ですが、細かいメリスマを哀感を込めて表現できる楽器としては傑出していると思います。1本目はドゥドゥク、バラバンの順に吹いているようですが、メイは演奏寸前で終わっているようです。しかし、循環呼吸を上手く取り入れて、息継ぎ無しで演奏しています。2本目はメイの独奏ですが、なるほどこういうメリスマ(コブシ)を付けるのかと、大変参考になります。トルコのウズン・ハワに合うのは、やっぱりこの音色です。今週は後は、篳篥やオーボエとの聞き比べ、そして何よりもガスパリアン御大の動画があれば是非アップしたいと思っております。

Mey - Duduk - Balaban - Traditional Music of Turkey with Wooden Instruments

Mey İle Ne ağlarsın benim zülfü siyahım

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