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2018年10月29日 (月)

遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽

ゼアミdeワールド132回目の放送、日曜夕方に終りました。31日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。動画はキング盤と同じものはないと思いますので、舞踊中心にはなりますが、一本上げておきます。往年の貴重映像だと思います。

Uzbek traditional dances, Khwarazmi & Bokharai


今回からウズベキスタンの音楽を聞いて行きたいと思います。青空とモスクの色から「青の都」と呼ばれる古都サマルカンドを有するシルクロードの中心的な国で、手持ちの音源も10枚ほどはありますので、カザフ8回、キルギス8回でしたから、ウズベクは最低10回にはなるかなと思います。
地理的な話をしますと、この国の面積は447,400 km2で、日本が377,973 km2ですから、日本より少し大きい位ですが、その中にサマルカンドやブハラなど、ユネスコの世界遺産にも登録されるような中央アジアの名所旧跡がひしめいている国です。因みにキルギスは198,500 km2で、「天山の小国」とは言っても227,976 km2の日本の本州より少し小さい位はあります。「中央アジアのスイス」と呼ばれたりもするキルギスですが、41,290km2のスイスの5倍近い大きな国です。ウズベクの北西部には、カラカルパクという言語ではカザフに近いとされる民族が多く住むウズベキスタン内の自治共和国がありまして、カラカルパクを除くとウズベクの国土は3分の2ほどになるでしょうか。カラカルパクはウズベクとはまた別な音源が一枚ありますが、現在切れておりますので、もし再入荷が間に合えばウズベクの後でご紹介します。
今回はキングのワールドルーツミュージックライブラリーにも組み込まれている「ウズベクの音楽」からご紹介します。録音は1985年のウズベクの楽士達の来日時のもので、世界的な民族音楽学者・小泉文夫さん死去の後、その教え子の一人だった小柴はるみさんの監修でした。旧タイトルは「遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽」です。ソ連崩壊後、イランなどからも貴重な音源が続々と登場していますが、これはまだソ連時代の録音ということで、古色を保っている部分もあるかと思います。
ウズベクの音楽は、サマルカンドの栄光の時代の記録の中で、「金の舌の歌手、甘い響きの音楽家達は、ペルシア様式でアラブの旋律をトルコの奏法で、中国の方法に従い、モンゴルの声で、アルタイの拍子を持って演奏した」と形容された程、シルクロード上の東西南北の色々な音楽文化が混合していますが、中でも唐の玄宋皇帝を魅了したといわれる胡旋舞を髣髴とさせる雅な音楽が残っています。楽器は撥弦楽器のタールやルバーブ、擦弦のギジャーク、枠太鼓のドイラがメインで、屋外では音の大きなスルナイや長いラッパのカルナイが登場します。タールと歌のラヒモフ・カマルは人民芸術家の称号を持つ名人です。

1曲目は合奏「シグナル」という曲で、人々を呼び集めるためにコンサートの最初に演奏される曲で、ウズベクの民族楽器が次々とソロで出てきます。

<1 遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽 合奏「シグナル」 2分19秒>

2曲目は合奏「バイヨット(娘達の踊り)」という曲で、このメロディは広くウズベクで愛され、恋人を思い恋人のために演奏する旋律で、トゥルグンバイワ女史が「タシケント娘の踊り」として振付けたそうです。1,2曲目辺りは胡旋舞、すなわち舞姫たちの目まぐるしい旋回舞踏を彷彿とさせるように思います。

<2 遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽 合奏「バイヨット(娘達の踊り)」 2分32秒>

4曲目の民謡「ナマンガン・タノワレ」は、ナマンガン地方の恋歌で、若者が聡明で美しい恋人への思いを歌うが、二人の仲を世間は許さず、その別離の悲しみや悩みを歌う、という民謡です。

<4 遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽 民謡「ナマンガン・タノワレ」 5分30秒 抜粋>

5曲目の合奏「ウズベクの三つの星(三地方の踊り)」は、シルクロード要衝の地、東部のフェルガナ地方、北部の古都ホラサン、西部のブハラの各地方の特徴を踊りや音楽で表現した曲で、フェルガナはエレガントな動きの2拍子、ホラサンでは活発な3拍子に変わり、ブハラは2拍子と3拍子が混ざり、最後にドイラの演奏で三地方のスターが一緒に踊ります。

<5 遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽 合奏「ウズベクの三つの星(三地方の踊り)」 4分37秒>

13曲目のカルナイ独奏は音色的に珍しく、同じく真鍮製の長いチベット・ホルン(ドゥンチェン)に似た音色です。祭の日や結婚式で、人々を呼び集めるために吹かれるそうです。

<13 遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽 カルナイ独奏 2分48秒>

では最後に8曲目のギジャク独奏「朝の風」を聞きながら今回はお別れです。擦弦のギジャクは、故郷の自然を賛美しています。音色的にパキスタンのサーリンダなどを想起させます。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<8 遊牧の詩~中央アジア、ウズベクの音楽 ギジャク独奏「朝の風」 3分3秒>

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