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2018年11月 5日 (月)

Ouzbekistan - Les Grandes voix du passe (1940-1965)

ゼアミdeワールド133回目の放送、日曜夕方に終りました。7日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。今回と前回は、風邪のため、お聞き苦しくて済みません。youtubeは、この盤から一本だけありました。

ウズベキスタンの音楽の2回目になります。廃盤になってしまっていますが、今回はフランスのOcoraから出ていた「ウズベキスタン~往年の偉大なる歌声 Ouzbekistan - Les Grandes voix du passe (1940-1965)」からご紹介したいと思います。1940~65年という古い時期の貴重な記録です。また次回以降にご紹介しますが、現代の名女性歌手ムナージャト・ユルチエヴァの先輩格の人たちの録音です。 
この盤について、ゼアミHPの中央アジア・コーナーに載せてありますので解説を読み上げてみます。

スミソニアンフォークウェイズのCDタイトルにもあるように「東西音楽の十字路」ウズベクは、ペルシア、トルコ、アフガン、北インドの要素はもとより、北方の同じトルコ系部族、更には遊牧系テュルクのカザフやキルギスの「草原の孤独」?的な音調も感じられ、古えの歌手達の歌にはペルシアの声楽などにも似ている反面、日本の大衆邦楽に近いフィーリングもあります。そういう意味で日本人本来の感性に最も近い音楽の一つかもしれません。この盤はかつて余り聞けなかった往年の歌手達の声を収録。(オコラの旧譜名盤「中央アジア~古典音楽の伝統」2枚組と人選にダブリは有りません)

まず一曲目の「預言者への賛美」という曲ですが、低音が豊かで太く柔らかい音色の2弦のドタールが入っているからでしょうか、ウイグル風にも感じられるところがあります。この悠然とした音の流れと燻銀のような渋い歌声が、ウズベクの音楽の最大の特徴でしょう。ドタールは2弦とは思えない速弾きの、途轍もない名人芸も聞かせる楽器ですので、声楽とは別枠でまたご紹介する予定です。アクマール・カーンとバーバー・カーン・スバーノフ(歌とタンブール、ドタール)の演奏です。

<1 Ode au Prophete(1955)/Akmal-khan, Baba-khan Subhanov 7分27秒>

4曲目のGulzarim qaniという曲は、フリーリズムの独唱で歌われていて、私はフラメンコの歌(カンテ・フラメンコ)に近い印象を持ちました。タイトルを訳すと「私の薔薇園はどこにある?」となります。この曲は「Grand Singing」と英訳のあるKatta Ashulaというジャンルに属するようです。1957年の録音です。

<4 Gulzarim qani/Jura-khan Sultanov 4分26秒>

7曲目の1959年のChanson classiqueという曲は、幾分キルギス風にも聞こえる一曲です。ハディイェ・ユスポーヴァの歌唱は、後のモナージャト・ユルチエヴァの名唱に繋がっていくような、しっとりと落ち着いた美しさがあります。Fakhriddin Sadiqovのドタール伴奏も落ち着いた趣があって、歌によく合っています。

<7 Chanson classique/Hadiye Yusupova, Fakhriddin Sadiqov 5分35秒>
Fakhriddin Sâdiqov - Chanson Classique


8曲目のNasri Uzzalでは、タンブールの独特な跳ねるような明るい音色が中央アジア色を濃厚に押し出しています。このナスリ・ウッザルの録音は1964年か65年頃で、ラスル・カーリ・ママダリエフの歌とタンブール、カマルッディン・ハムラクルのおそらくドイラ叩き歌いによる演奏です。二人の掛け合いの歌唱には、パキスタンのカッワーリ歌手のヌスラット・ファテ・アリ・ハーンに似て聞こえる部分もあるように思いました。

タンブールは中国側のウイグルにもありまして、2004年に当時私が住んでいた新松戸の夏祭りのウイグル屋台で日本在住のアブライティ・ムハメドニヤズさんの演奏を聞いたことがありますが、先には手が届かないほど長い棹のほとんどハイポジションだけを使って弾いていたのが、とても印象的でした。

曲名で気になるのが、サマルカンドとフェルガナという地名を冠した11、12曲目のUshshaq-i SamarqandとFerghana suwaraの2曲で、ウズベク中部のサマルカンドと、東部のキルギスと入り組んだ地方にあるフェルガナでは、音楽にどんな違いがあるかのサンプルになるかと思いましたが、今回は時間切れですので、次回に回します。キング盤でかけられなかった2曲ほどと合わせておかけしようかと思います。
では8曲目のNasri Uzzalを聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<8 Nasri Uzzal/Rasul Qari Mamadaliev, Kamaluddin Hamraqul 7分29秒>

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