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2019年5月27日 (月)

アフガン・ルバーブと鳥の囀り

ゼアミdeワールド162回目の放送、日曜夜にありました。29日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。



アフガニスタンの音楽の3回目になります。今回は前回予告しておりました通り、スイスのVDE-Galloから出ていた「ヘーラートのラバーブ」から、鳥の鳴き声が入る後半の曲をおかけしたいと思いますが、その前に前回ラストにかけられなかった3曲目からおかけします。結婚式にヘンナで手を染める習慣を歌ったアフガニスタンで広く知られている結婚の歌とのことです。



<3 Mohammad Rahim Khushnawaz / Heina be karha 2分42秒>



この盤では西部のヘーラート調の曲と、東部の首都であるカブールの器楽の両方を演奏していまして、後半のカブールのレパートリーでは、弟のタブラ伴奏が入ります。彼はカナリアの籠を携えてきたので、鳥の鳴き声が入って来る部分があります。最初知らずに聞いた時は非常にびっくりしたものですが、同時にとても感動的なシーンでもあります。ヘーラートでは鳥の声は音楽の美しさを頂点にまで導くと考えられているそうです。私も西条の風の丘墓地公園での樹木葬朗読会のチェロ伴奏で、鳥の囀りが合いの手のように入った時は、他では得難い感銘を覚えましたが、そのことを思い出します。

鳥の声が入ったトラックは何曲かありますが、まずは13分余りの9曲目からおかけします。ヘーラートの有名な悲恋物語のシャーハムとジャラーイに伴う旋律とのことですが、ラバーブ奏者のモハンマド・ラヒム・ホシュナワーズは、これにイランのポピュラーな歌アーミネと、ヘーラートの伝統的な舞踊のアウシャリを付け加えて演奏しています。タブラ伴奏は、彼の弟のモハンマド・ナイムです。



<9 Mohammad Rahim Khushnawaz / Chaharbeiti Siahmu wa Jalali ~ Amine ~ Aushari 13分22秒>

Chahârbeiti Siâhmu wa Jalâli / Âmine / Aushari





続いて12曲目のNaghma-ye kashal, Rag Bihagという曲ですが、ラヒムの父が1930年代にカブールの音楽家ナビ・ゴル師から教わった曲で、北インド古典音楽でお馴染みのラーガ・ビハグですが、カブールの古典音楽の様式を示しているとのことです。この曲も10分余りありますが、最初の辺りからカナリアが囀っています。

もし時間が余りましたら、11曲目のモゴル・ドクタル(モンゴルの娘)という曲を予定していましたが、時間切れのためカットします。

前回1曲目の旋法のバイラミ・ガンダール(カンダハールあるいはガンダーラ?)を、濁点を見落としてカンダールと読んでいました。お詫びして訂正いたします。



ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週



<12 Mohammad Rahim Khushnawaz / Naghma-ye kashal, Rag Bihag 10分6秒>

Naghma-ye kashâl, Râg Bihâg

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