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2019年6月13日 (木)

シュランメル音楽

シュランメルとはどんな音楽かということで、2本上げておきます。前回オーストリアの辺りを当ブログで回ったのは、10年近く前になると思います。その時も上げたようにも思いますが、一本目はElisabeth Jess-Kropfitschの弾くストラディヴァリウスの美音と高い技巧もあって、一番惹き付けられる演奏です。ヴァイオリン2本だけでなく、チェロも柔らかい美音で聞かせます。ハンガリーのチャールダッシュや、南ドイツのバイエルンの音楽などは、近いのでかなり似ている部分があるように思います。

19世紀後半に2人のヴァイオリニスト、ヨハン・シュランメル(Johann Schrammel, 1850-1893)とヨーゼフ・シュランメル(Josef Schrammel, 1852-1895)兄弟が、民謡、行進曲、ワルツやポルカなどの舞曲をウィーンのホイリゲ(Heurige=ワイン居酒屋)で弾いて大人気を博し、「シュランメルの虜」になった中には大作曲家ブラームスやヨハン・シュトラウス2世もいたそうです。もっと後の現代音楽の祖、新ウィーン楽派のシェーンベルクも愛好したとか。そういえば、無調時代の彼の代表作「月に憑かれたピエロ」にも思い当たる部分があるように思います。

2本目は現在のホイリゲでのシュランメルの雰囲気がよく分かります。ちょっと飛びますが、キューピー3分クッキングの曲(レオン・イェッセルの『おもちゃの兵隊の観兵式』)もシュランメルに近い印象です(笑)

Elisabeth Jess-Kropfitsch crosses over to the famose "Schrammel Quartett"

Schrammel in Wien

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