トルコ軍楽によるヒジャーズ・ホマーユン
トルコ軍楽(メフテル)による演奏もありました。ヴェリ・デデのヒジャーズ・ホマーユンのペシュレヴは、この様に広く演奏されているようです。ズルナ(オーボエ系)とボル(トランペット系)にもよく馴染む旋律です。二つの管楽器は同種の洋楽器に比べてシンプルに見えるので、エキゾチックさの源であるシの♭とドの♯の増2度音程は取りにくくないのかなと思ったりもしますが。ヴェリ・デデの生没年は、ムトゥル・トルンのウード教本の楽譜によると、1808?~1860?となっていますので、少なくとも18世紀に生きたモーツァルトがこの曲を聞いてないのは確かです。トルコ軍楽の代名詞のような、あのジェッディン・デデンの作曲者と言われるアリ・ルザ・ベイ(1881-1934)も19世紀以降の人ですから、モーツァルトが聞いたオスマン軍楽の曲が何だったのか、気になるところです。古い演目を探せば可能性はあるかも知れません。
HİCAZ HÜMAYUN PEŞREVİ
Hicaz Humayun Pesrevi
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