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2020年1月30日 (木)

チェロのタクシーム

100年前のタンブーリ・ジェミル・ベイやその息子メスード・ジェミルのチェロ演奏を見ることは不可能ですが、現代のトルコのチェリストの映像は結構あります。まず思うのは、「歌の模倣」の面が大きいのだろうということです。メリスマ(こぶし)は、明らかに歌の節を真似ていると思います。器楽奏者の腕前を披露するタクシーム(即興)でも同じでしょう。ポルタメントの多様など西洋の奏法にない柔軟なフィンガリングが見られます。トルコの現代作曲家サイグンなどにもチェロの独奏曲がありますが、こういうオスマン音楽の伝統を踏まえて書かれた曲なのでは。(1枚あるので再確認してみます)
2本目はヒジャーズ旋法に則ったウードとチェロの二重奏で、チェリストはドイツ人のようです。凄腕ですが、現地の演奏家の「歌の模倣」の側面は薄い様に思います。チェロは演奏弦の下に共鳴弦を付けているのが気になります。

mükhemmel çalıyor çello taksim


Hijaz - Maria Magdalena Wiesmaier (cello) and Nabil Hilaneh (oud)

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