宮城道雄&ルネ・シュメー
もうお屠蘇気分も抜けた頃だと思いますが、まだ辛うじて松の内ですので、やはりこの曲です。名演は何度聞いても良いものです。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。今日からCafeトーク・トークも営業しております。
今週の水曜20時半からの放送用にかけた音源です。今回は日曜にはなかったので、8日水曜のみです。(以下ほぼ放送原稿の転載です)
宮城道雄の父の出身地である広島県鞆の浦を訪れた際の、瀬戸内海の印象を三部形式に乗せて標題音楽風に作曲したこの曲は、今では彼の代表作として親しまれていますが、吉田晴風との1930年の初演の評判は芳しくなかったそうです。
この曲が一躍有名になったのは、1932年に演奏旅行で来日していたフランスの女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーと共演してからと言われています。日本音楽に触れるために宮城道雄を訪ねた彼女が一番感動したのが、この「春の海」で、早速尺八パートをヴァイオリン用に編曲して宮城道雄とコンサートで演奏したら、大喝采を受けたそうです。会場で聞いていた小説家の川端康成が、その感動の光景を小説「化粧と口笛」に記しています。
宮城道雄 Michio Miyagi(Koto),Renée Chemet(Vn)_"春の海 Haru no Umi"
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