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2020年2月28日 (金)

トルコのスペイン系ユダヤ人のカントール

スペイン系ユダヤ人(セファルディー)が15世紀のレコンキスタ前後にスペインで迫害を受け離散して、主に移住した先はオスマン帝国内でした。対岸のモロッコ、アルジェリア、チュニジア、もちろんトルコ本国、ギリシア、ブルガリア、旧ユーゴスラヴィアなど、全て当時はオスマントルコの版図でした。これらの国から、スペイン語(実際はユダヤ・スペイン語のラディノ語)が聞こえてくるのは何とも不思議です。(「柔らかい専制」のおかげ)
トルコなどのセファルディー音源はまたいずれ取り上げますが、23日の放送でAbraham Caracach Efendiと言う歌い手が出てきたので、調べてみました。この1本目の歌唱がユダヤ宗教歌のカントールになるかどうかは不明ですが、ユダヤ系であることはOcoraの「トルコ音楽の記録」に明記されています。Abraham Caracach Efendiで検索して出てきた中には、次回Rounderの「トルコ音楽の巨匠たち」第1集でSP音源をかける予定のイサーク・アルガズィがありました。この人の音源は、ドイツのWergoやトルコのKalanからCDがありました。
イブラヒームではなくアブラハム、ユースフではなくヨセフとヘブライ名で書かれていたら、ほぼ間違いなくユダヤ系で、イサーク(イツハーク)はアラビア語名は思い出せませんが、あったでしょうか。3本目のSP盤が映っているものは、葡萄酒を聖別するユダヤ教の祈祷歌キドゥーシュで、そのトルコ・セファルディー版です。カーヌーンの伴奏ですが、オスマン風こぶしの中で確かにヘブライ語が聞こえます。

Abraham Caracach Efendi - Kanto


Izak Algazi Efendi-Bayati gazel Sana Dil Verdimse....


Ladino (Judeo Spanish) KIDOUSCHE by Haim Effendi

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