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2020年6月15日 (月)

トルコ東部のクルド音楽

ゼアミdeワールド212回目の放送、日曜夜10時にありました。17日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。今日の動画はコマ・ゾザンだけにしておきます。

今回から4,5回かけてクルドの音楽をご紹介したいと思います。人口4000万以上と言われるクルド人は、国家を持たない世界最大の民族と言われ、トルコ東部、イラン西部、イラク北部、シリア北部を中心に住んでいるイラン系の民族です。音楽においても独自の文化を保持しています。
これまでこの番組ではイランから始めて中東各地、旧ソ連のヨーロッパ部分、ウラル地方、コーカサス、中央アジアと来て、トルコの音楽を回り終えたところでした。クルドだけ入れる機会がなかったので、この後ギリシアからヨーロッパに入って行く前に入れておきます。

クルド音楽のイメージは、ハチャトゥリアンのバレエ『ガイーヌ』に出てくる「剣の舞」によく表れていると思いますが、クルド人が剣を持って舞う戦いの踊りを描写したこのタテノリの激しい音楽は、枠太鼓ダフを叩き歌う一部のクルド音楽そのもののように聞こえます。

いつもヘッダ部分をかけているiPhoneを忘れまして、「剣の舞」もその中に入っていますので、また次回におかけします。

トルコのクルド音楽の音源と言えば、トルコ側クルドの名アシュク、シヴァン・ペルウェルの諸作が一番多いように思いますが、80年代にLPでも出ていたコマ・ゾザンのフランスArion盤をまず最初にご紹介します。Komaと言うのはクルド語でグループの意味です。編成はサズに似た弦楽器テンブール、フレットのないバンジョーのジュムビューシュ、両面太鼓ダウル、ダブルリード管楽器のドゥドゥク、ウードに男女の独唱が入ります。旋律が素朴で美しいGulisanという曲から3曲続けてどうぞ。

<5 Groupe Koma Zozan / Gulisan 4分17秒>

Gulisan



<6 Groupe Koma Zozan / Em Kurdin 2分40秒>

Koma Zozan 'Em Kurdin'



<7 Groupe Koma Zozan / Cecane 2分6秒>

Ceçanê (Danse traditionnelle)


続いてトルコ側クルドの名アシュク、シヴァン・ペルウェルのトルコSes Plakからの1992年リリースの14枚目から、シヴァン・ペルウェルとギュリスタン夫妻の演奏で、タイトル曲のゼムビルフィロシュと次のEz Nexwesimを続けてどうぞ。独特なリズムと美しいメロディに耳が喜ぶ2曲です。

<1 Sivan Perwer & Gulistan / Zembilfiros ~Zembilfiros 4分16秒>

<2 Sivan Perwer & Gulistan / Zembilfiros ~Ez Nexwesim 5分11秒>

では最後に奥さんのギュリスタンの歌声をフィーチャーしたNarineを聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<4 Sivan Perwer & Gulistan / Zembilfiros ~Narine 4分16秒>

<5 Sivan Perwer & Gulistan / Zembilfiros ~Zara>

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