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2020年9月

2020年9月30日 (水)

ヴァンヴァカーリスの息子ステリオス・ヴァンヴァカーリス

マルコス・ヴァンヴァカーリスの息子ステリオス・ヴァンヴァカーリスがブズーキを弾き語る、父のナンバーワンヒットOloi Oi Rembetes Tou Ntouniaを上げると前に予告していましたので、一本目に。父ほどの味わいと危険な匂いはないにしても、父マルコスの芸の雰囲気を今に伝える好演だと思います。息子ももう結構高齢だろうなと思って調べたら、2019年に72歳で亡くなられていました。
「レベティコのディアスポラ」の2枚目には、ステリオス・ヴァンヴァカーリスと、アメリカのブルース・ギタリストLouisiana Redのデュオで、I Fantasia Stin Exousiaという曲がありまして、放送でかけました。ネットワークの盤も今では入手が難しくなっていると思うので、この曲以外もYouTubeに全て上がっています。ルイジアナ・レッドがコンサートでギリシアを訪れた際に、リハ無しで4時間も共演したという逸話があり、後にスタジオで一発録りで出来た「ブルースがレベティカに出会う」という伝説的なアルバムからの音源のようです。この曲を聞いて「パリ・テキサス」のサントラを、ふと思い出しました。

Oloi Oi Rembetes Tou Ntounia - Stelios Vamvakaris


11 - Stelios Vamvakaris & Louisiana Red - I Fantasia Stin Exousia

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2020年9月28日 (月)

レベティコのディアスポラ

ゼアミdeワールド227回目の放送、日曜夜10時にありました。30日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。今日の動画は放送の1,2曲目のみ上げておきます。

ギリシアの8回目になります。これから2回ほどは、これまでにかけてなかったレベティカ関連の音源を組み合わせてご紹介しようと思います。その後は、エーゲ海の島ごとの音楽を含むギリシア各地の民族音楽の方に移る予定で、ギリシア正教の聖地アトス山や、古代ギリシアの音源も控えています。
ギリシアの大衆音楽は、もちろんレベティカやライカだけではないのですが、伝統色が残っていない各国の西洋化したポップスや安易なミクスチャー音楽には、私自身全く関心がないので(笑)、外しております。

今回はドイツのNetwork Medienから2004年に出ていた「レベティコのディアスポラ(2CD)」の音源になります。この盤についてゼアミHPに書いたコメントをまず読み上げておきます。

レベティカは、ブルースなどとも比較されることの多い、いかにもギリシア的な哀愁に溢れる歌謡。レベティカ自体とその周辺の関連音楽も含め徹底編集したネットワークらしいこだわりの豪華盤で、新旧のレベティカ系歌手やグループの新旧世代とその「現在形」までを追う。トルコ側の音源でトルコの歌手が歌っている録音にも、レベティカ・ソングとして知られている曲があったりして、これには驚き。そして何とギリシア出身のアヴァンギャルド・ヴォーカリスト、ディアマンダ・ガラスまで登場。往年のヤニス・パパイオアヌの曲を編曲してピアノ伴奏で歌っています。オペラの大歌手マリア・カラス、プログレッシブロックや前衛音楽の歌手デメトリオ・ストラトスと並んでギリシアの生んだ傑出した歌手ともみなされている模様。

まずは、1枚目の1曲目を飾っているスタヴロス・クサルハコスのPrologos , Mana Mou Ellasという曲からおかけしますが、オープニングを飾るに相応しいレベティカのエッセンスを凝縮したような曲です。

<1-1 Stavros Xarchakos / Prologos , Mana Mou Ellas 7分8秒>

01 - Stavros Xarchakos - Prologos-Mana Mou Ellas


クレズマーやジプシー音楽で有名なフランスのブラッチや、クレタに移住したアイルランド系のロス・ダリ率いるラビリンスなど、注目のアーティストの音源もありますが、またの機会にしまして、1枚目のラスト15曲目に入っているレベティカらしさ溢れるグリゴリス・ビティコツィスとMikis TheodorakisのSta Pervoliaという曲をどうぞ。

<1-15 Grigoris Bithikotsis, Mikis Theodorakis / Sta Pervolia 4分26秒>

15 - Grigoris Bithikotsis, Mikis Theodorakis - Sta Pervolia


次は変わり種の音源ですが、先ほど解説に出てきたギリシア出身のアヴァンギャルド・ヴォーカリスト、ディアマンダ・ガラスの歌唱です。往年のヤニス・パパイオアヌの曲を編曲してピアノ伴奏で歌っています。

<2-4 Dimamanda Galas / Anoixe 2分39秒>

次はこのコンピレーションの注目音源の一つで、マルコス・ヴァンヴァカーリスの息子ステリオス・ヴァンヴァカーリスと、アメリカのブルース・ギタリストLouisiana Redのデュオで、I Fantasia Stin Exousiaという曲です。ルイジアナ・レッドがコンサートでギリシアを訪れた際に、リハ無しで4時間も共演したという逸話があり、後にスタジオで一発録りで出来た「ブルースがレベティカに出会う」という伝説的なアルバムからの音源のようです。

<2-11 Stelios Vamvakaris&Louisiana Red / I Fantasia Stin Exousia 4分15秒>

次はトルコの有名なオスマン古典声楽の女性歌手メリハット・ギュルセスが、99年にレベティカ・ソングのアルバムを出していて、その中にBarba Yannakakisがありまして、このコンピレーションに収録されています。言うまでもなく、ハリス・アレクシーウの名盤タ・ツィリカの1枚目でオープニングを飾っていた曲です。

<2-15 Melihat Gulses / Barba Yannakakis [Kurban] 3分46秒>

では最後に、この「レベティコのディアスポラ」のジャケットを飾っているSalto OrientaleのDiki Mou Ine I Ellasを時間まで聞きながら今回はお別れです。この曲もハリス・アレクシーウが歌っていた曲です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<2-6 Salto Orientale / Diki Mou Ine I Ellas 4分28秒>

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2020年9月25日 (金)

Μουσική βραδιά(音楽の夕べ) Χάρις Αλεξίου

今週の放送分の残りでは、ソティリア・ベール&ツィツァーニスと、ヴァンヴァカーリスのブズーキ独奏がありますが、凄い一本を見つけてしまったので、1本目に上げておきます。Μουσική βραδιά(ムスィキ・ヴラディア)と言うのは、「音楽の夕べ」のような意味になると思いますが、70年代のTV音楽番組のハリス・アレクシーウが出た部分の映像集成でしょうか? この長尺の映像には、76年のガルソナや、先日のローザ・エスケナージとの映像まで、たっぷり入っています。これはハリス・ファン必見でしょう。

Μουσική βραδιά - Χάρις Αλεξίου


ヴァンヴァカーリスのアラプと言う語の出所が気になります。アラブと関係ありか、インド音楽のアーラープか。アーラープは違うと思いますが(笑)(以下放送原稿を再度)

ヴァシリス・ツィツァーニスのブズーキ伴奏で、彼と同時代に活躍した女性歌手ソティーリア・ベールが歌っています。オタン・ピニス・スティン・タヴェルナという曲で、訳すと「酒場で飲むとき」となると思います。

<2-4 Βασιλησ Τσιτσανησ-Σωτηρια Μπελλου/Οταν Πινεισ Στην Ταβερνα 3分15秒>

Όταν πίνεις στην ταβέρνα (Βασίλης Τσιτσάνης)


前回の放送とゼアミブログで、カフェやタヴェルナは主にスミルナ派の活動場所だったと解説を入れましたが、特にカフェ・アマンは、その中心的な場所として有名です。この「カフェ・アマンの歌」の3枚組には、スミルナ派に交じって、ヴァンヴァカーリスの音源もあります。よく見ると、1枚目が「カフェ・アマンの歌」、2枚目は「歌とアルコール」、3枚目は「アマネデスとタクシーミア」とありまして、ヴァンヴァカーリスの音源は3枚目に入っていました。Taqsim ZeibekoとArapという曲がありますので、2曲続けておかけします。ピレウス派のヴァンヴァカーリスでも、ブズーキのタクシームはカフェ・アマンで披露することがあった、と言うことでしょうか?  3枚目では歌、器楽共に、トルコ音楽色が強く、技巧をたっぷり披露する演奏になっています。

<3-11 Arap (Markos Vamvakaris) 3分19秒>

Arap

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2020年9月24日 (木)

ローザ・エスケナージのカナリア、ディミトルーラ 他

放送でかけたローザ・エスケナージの曲を探してみました。可愛いカナリアの鳴き声が入っていたカナリニ(Bulbul Kanaryaと興味深い訳あり)を最初に、2曲目のオリエンタルムード満点の曲、Στην Πολη Στο Μεβλα Χανε(メヴラ・ハーネの町で)は、メヴラと言うのがメヴレヴィーと関係があるのかどうか、またハーネはペルシア語の「家」なのかが、まず気になりました。ディミトルーラは、「私の」の意味のμου(ムー)が後ろに付くことがほとんどです。ディミトルーラ(Δημητρούλα )がどういう人物なのかが気になるところですが。放送でラストにかけたArapi Gazeli Usakは、希FM盤のジャケットがそのまま出ています。トルコ音楽のウッシャーク旋法を踏襲したガゼルで、歌詞はギリシア語かと思いますが、これはほとんど完全にトルコ音楽の範囲に聞こえます。出来れば動画で見たいものですが、さすがにエスケナージの若い頃の動画は残っていないようです。5本目は晩年と思われる貴重な映像で、ダンスあり歌ありで、バックのウードとヴァイオリン、ダラブッカの味のある演奏も素晴らしいです。

Bulbul Kanarya ΚΑΝΑΡΙΝΙ ΜΟΥ ΓΛΥΚΟ ΡΟΖΑ ΕΣΚΕΝΑΖΥ Ekenazi Roza


ΣΤΗΝ ΠΟΛΗ ΣΤΟ ΜΕΒΛΑ ΧΑΝΕ, 1954, ΡΟΖΑ ΕΣΚΕΝΑΖΥ


Roza Eskenazy - Dimitroula mou (Δημητρούλα μου) 1936


Arapi Gazeli Usak


ΡΟΖΑ ΕΣΚΕΝΑΖΥ ΧΟΡΕΥΕΙ,ΤΡΑΓΟΥΔΑ ΚΑΙ ΜΙΛΑΕΙ ΓΙΑ ΤΗΝ ΖΩΗ ΤΗΣ

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2020年9月23日 (水)

ローザ・エスケナージとハリス・アレクシーウ

ローザ・エスケナージとハリス・アレクシーウが一緒に出演しているTV放送の映像を、黒田先生から教えて頂きました。ちょうどディミトルーラが出てきます。これは驚き以外の何物でもない映像で、当時はアレクシーウ25、エスケナージ85位でしょうか。二人の年の差は60なので、80は間違いなく過ぎていると思いますが、ビックリするほどお元気です。元気の秘密は、やっぱり歌でしょうか。(以下放送原稿を再度)

YouTubeでハリス・アレクシーウと握手している写真を見たことがありまして、エスケナージは1890年生まれですが1980年までご存命だったので、アレクシーウが若い頃、直接のやりとりがあったようです。新旧のレベティカのディーヴァのツーショットは、とても感動的だと思いました。エスケナージの歌うレベティカは、曲によってトルコ的、そのままギリシア的、あるいはどこか微妙にユダヤ風だったり等々、色々な側面が垣間見えるように思います。エスケナージという名前からはアシュケナジー(東欧系ユダヤ)を連想しますが、イスタンブール生まれですから、やはりセファルディ(スペイン系ユダヤ)のようです。

2枚目にもローザ・エスケナージの歌唱は6曲入っていますが、3曲目のディミトルーラという曲は、アレクシーウも歌っていて、よく知られた曲だと思います。

<2-3 Ροζα Εσκεναζη/Δημητρουλα 3分20秒>

Ροζα Εσκεναζυ

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2020年9月21日 (月)

カフェ・アマンの歌

ゼアミdeワールド226回目の放送、日曜夜10時にありました。23日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。エスケナージは別枠で出したいので、今日の動画はマギコだけにしておきます。

ギリシアの7回目になります。今回は「レベティカ・ソングのパノラマ」の第5集、「カフェ・アマンの歌」からご紹介します。「レベティカ・ソングのパノラマ」の3枚組シリーズは、2003年にギリシアFMから12セット出まして、いずれも元はミノスレコードの音源のようです。第5集だけ資料として残していましたが、他の11セットは全て売り切れで現在手元にはありません。因みに第1集からタイトルを列記しますと、アメリカのレベティカ、難民とレベティカ、女性たちとレベティカ、良き時代と気高き精神、カフェ・アマンの歌、レベティカとアウトローたち、過激派の歌、愛とレベティカ・ソング、レベティカの顔、富者と貧民、別れの歌、Learning about your countryとなっております。ギリシア語の表記のみで解説無しの簡素な作りですが、内容は凄い音源がこれでもかと集められています。確か同じ頃に独Trikontから、「レムベティカ~ギリシアのアンダーグラウンドの歌(2CD)【歴史的録音】」が出ましたが、内容的にはやはり現地盤には遠く及ばない感じでした。

まず、1枚目4曲目のマギコからおかけします。前にハリス・アレクシーウの歌唱でかけた曲ですが、この盤に入っているのは、リタ・アバツィの1930年代のおそらくオリジナル録音です。

<1-4 Ριτα Αμπατζη/Μαγκικο 3分11秒>

ΤΟ ΜΑΓΚΙΚΟ, 1938, ΡΙΤΑ ΑΜΠΑΤΖΗ


続く5曲目はローザ・エスケナージによるオリエンタルムード満点の曲です。彼女の曲は前々回に一曲かけただけですので、もう一度その解説を振り返り、その後3曲続けたいと思います。

YouTubeでハリス・アレクシーウと握手している写真を見たことがありまして、エスケナージは1890年生まれですが1980年までご存命だったので、アレクシーウが若い頃、直接のやりとりがあったようです。新旧のレベティカのディーヴァのツーショットは、とても感動的だと思いました。エスケナージの歌うレベティカは、曲によってトルコ的、そのままギリシア的、あるいはどこか微妙にユダヤ風だったり等々、色々な側面が垣間見えるように思います。エスケナージという名前からはアシュケナジー(東欧系ユダヤ)を連想しますが、イスタンブール生まれですから、やはりセファルディ(スペイン系ユダヤ)のようです。
1枚目だけでローザ・エスケナージの歌唱は5曲ありますが、まずは5曲目のスティン・ポリ・スト・メヴラ・ハーネと言う曲をどうぞ。

<1-5 Ροζα Εσκεναζη/Στην Πολη Στο Μεβλα Χανε 3分6秒>

もう一曲ローザ・エスケナージで10曲目のウードで華やかに始まるト・カナリニという曲ですが、彼女が歌うとどこかユダヤ風に聞こえる部分があるように思います。

<1-10 Ροζα Εσκεναζη/Το Καναρινι 3分14秒>

2枚目にもローザ・エスケナージの歌唱は6曲入っていますが、3曲目のディミトルーラという曲は、アレクシーウも歌っていて、よく知られた曲だと思います。

<2-3 Ροζα Εσκεναζη/Δημητρουλα 3分20秒>

2枚目4曲目には、ヴァシリス・ツィツァーニスのブズーキ伴奏で、彼と同時代に活躍した女性歌手ソティーリア・ベールが歌っています。オタン・ピニス・スティン・タヴェルナという曲で、訳すと「酒場で飲むとき」となると思います。

<2-4 Βασιλησ Τσιτσανησ-Σωτηρια Μπελλου/Οταν Πινεισ Στην Ταβερνα 3分15秒>

前回の放送とゼアミブログで、カフェやタヴェルナは主にスミルナ派の活動場所だったと解説を入れましたが、特にカフェ・アマンは、その中心的な場所として有名です。この「カフェ・アマンの歌」の3枚組には、スミルナ派に交じって、ヴァンヴァカーリスの音源もあります。よく見ると、1枚目が「カフェ・アマンの歌」、2枚目は「歌とアルコール」、3枚目は「アマネデスとタクシーミア」とありまして、ヴァンヴァカーリスの音源は3枚目に入っていました。Taqsim ZeibekoとArapという曲がありますので、2曲続けておかけします。ピレウス派のヴァンヴァカーリスでも、ブズーキのタクシームはカフェ・アマンで披露することがあった、と言うことでしょうか?  3枚目では歌、器楽共に、トルコ音楽色が強く、技巧をたっぷり披露する演奏になっています。

<3-6 Taqsim Zeibeko (Markos Vamvakaris) 3分9秒>

<3-11 Arap (Markos Vamvakaris) 3分19秒>

では、最後にローザ・エスケナージの歌唱でArapi Gazeli Usakを時間まで聞きながら今回はお別れです。トルコ音楽のウッシャーク旋法を踏襲したガゼルで、歌詞はギリシア語かと思いますが、これはほとんど完全にトルコ音楽の範囲に聞こえます。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<3-2 Arapi Gazeli Usak (Rosa Eskanazi) 3分27秒>

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2020年9月18日 (金)

「曇りの日曜日」とΣΑΝ ΑΠΟΚΛΗΡΟΣ ΓΥΡΙΖΩ

ツィツァーニスの放送でかけた3曲の内、今日はSynnefismeni Kyriaki(曇りの日曜日)と、San Apokliros Gyrizoを上げておきます。前者はツィツァーニス自身のブズーキ弾き語り、後者は彼と同時代に活躍した女性歌手ソティリア・ベールをツィツァーニスがブズーキ伴奏しています。いつも思うことですが、Synnefismeni Kyriakiは、スィネフィアスメーニ ・キリャキーと読めるはずですが、スィネフィアズメーニと濁音で発音しているのは、一種の方言的なものなのでしょうか。明るい曲調なのに、痛々しさが滲むところが、レベティカ直系の名曲たる所以でしょう。San Apokliros Gyrizoは、最初アポカリプス(黙示録)と誤読してしまいまして(笑)、それでも印象に残りましたが、何よりこの美しい短調の旋律がとても印象的です。(以下放送原稿を再度)

戦後の1950年代になると、大戦前からレベティカ・シーンに出てきていたヴァシリス・ツィツァーニスが中心になって、スミルナ派とピレウス派の要素をミックスし、初期レベティカのアンダーグラウンドな暗部も取り去って、開かれた大衆歌謡としてライカが生まれました。
ツィツァーニスの録音はフランスのオコラなどから出ていまして、オコラ盤の「ツィツァーニス讃」が手元にありますので、この中から3曲お届けします。ツィツァーニスと言えば、この曲!と言うくらい有名なSynnefismeni Kyriaki(曇りの日曜日)と、美しい短調の曲「San Apokliros Gyrizo(完全なものとして戻る?)」、ブズーキのタクシームの3曲を続けておかけします。

<8 Vassilis Tsitsanis / Synnefismeni Kyriaki 3分17秒>

Vasilis Tsitsanis-ΣΥΝΝΕΦΙΑΣΜΕΝΗ ΚΥΡΙΑΚΗ


曇りの日曜日、
あなたは私の心のよう。
いつも曇りの私の心。
ああ、キリスト様、聖母様!

雨降りのあなたを見ると
一時も安らげない。
私の心は真っ暗になり-
重いため息をついてしまう。

私が喜びをなくした
あの日のような
曇りの日曜日よ!
私の心を血滲ませる。

歌詞の訳は以下から転載
http://www.stixoi.info/stixoi.php?info=Translations&act=details&t_id=15813

<4 Vassilis Tsitsanis / San Apokliros Gyrizo 6分4秒>

ΣΑΝ ΑΠΟΚΛΗΡΟΣ ΓΥΡΙΖΩ ΤΣΙΤΣΑΝΗΣ-ΜΠΕΛΛΟΥ LIVE 1972

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2020年9月17日 (木)

ツィツァーニスの生映像

ツィツァーニスについても、生映像中心に検索してみました。没年は1984年ですから映像は色々ありますが、よく考えてみると大昔の人のように感じるヴァンヴァカーリスと10歳しか違わないのですね。ブズーキの奏法は、より自由自在な感じに見えます。確かにレベティカのルーツのアンダーグラウンド色は払拭されているように感じます。ギターをバックに、マンドリン的なトレモロも入れながら、高い音で繰り広げるタクシームの華麗さに目が釘付けになります。曲によっては、スラヴっぽく聞こえるのは、ギリシアでも北寄りで内陸のトリカラ出身だからでしょうか? 1本目が女性歌手ソティリア・ベールとの演奏、2本目はテオドラキスと、3本目は30分近いドキュメンタリー。放送でかけた曲は、明日また探します。

Τσιτσάνης και Μπέλλου στο Χάραμα (1976)


Tsitsanis-Thodorakis - Kapoia mana anastenazei


Vassilis Tsitsanis - Live Performance at The Music Writes Story (1972)


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2020年9月16日 (水)

マルコス・ヴァンヴァカーリスの生映像

ヴァンヴァカーリスがブズーキを弾き語っている生映像が2本ありました。これはもう、浪曲か盲僧琵琶を聞いているような感じもありまして、強烈なインパクトがあります! 彼は1972年に亡くなっているので、生映像は貴重なのではと思います。同じ曲ですが、映像の状態が違うので、両方上げておきます。
3本目の放送で2曲目にかけたOloi Oi Rembetes Tou Ntouniaは、彼のナンバーワンヒットと言ってもいい曲のようで、息子ステリオスのブズーキ弾き語りもありましたが、Network Medienの「レベティコのディアスポラ」の音源をかける時にまた取り上げます。4本目は放送で3曲目にかけたTha 'Rtho Na Se Xypnisoで、同じコンピレーションの写真が出ています。どれも味わい深さマックスです!

Μάρκος Βαμβακάρης-Άτακτη (1968)


Markos Vamvakaris sings Atakti


Όλοι οι ρεμπέτες του ντουνιά - Μάρκος Βαμβακάρης


Tha 'Rtho Na Se Xypniso

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2020年9月14日 (月)

ヴァンヴァカーリスとツィツァーニス

ゼアミdeワールド225回目の放送、日曜夜10時にありました。16日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。今日の動画はFrankosyrianiのみにしておきます。ヴァンヴァカーリスは「レベティカの総主教」と言われるほどの巨匠ですが、彼の家族はローマカトリック共同体「フランコシリア人」に属していたことから、この曲が生まれたのではと思います。一般的なラブソングなのかどうかは歌詞の吟味が必要です。フランコシリアの名は、ギリシア語で西欧人を総称して「フランク」と呼ばれていたことから由来しています。序に総主教とは、東方正教会の最高位聖職者で、カトリックなら教皇に当たります。

ギリシアの6回目になります。今回は戦前と戦後の男性の重要なレベティカ歌手二人を取り上げたいと思います。
戦前の1930年代初頭に、パナヨティス・トゥンダスなどに先駆けてSP盤を出して注目を浴びたのが、マルコス・ヴァンヴァカーリスです。1886年生まれのトゥンダスより19歳も若いヴァンヴァカーリスは1905年生まれで、1942年にまだ50代の若さで亡くなったトゥンダスよりかなり年数が経って、1972年に亡くなっています。トゥンダスはトルコ西部のスミルナ(トルコ語ではイズミール)生まれなのでスミルナ派と呼ばれましたが、ヴァンヴァカーリスは「日曜はダメよ」にも出てきたアテネ近郊の港町ピレウスが拠点なので、ピレウス派と呼ばれるレベティカの音楽家です。20世紀初めからあったピレウスのアンダーグラウンド・シーンから、ヴァンヴァカーリスはレコード発売によって表舞台に躍り出て、その影響も受けたトゥンダスは1930年代後半に綺羅星のような名曲を書きましたが、その頃には既に人生の終わり近くなっていたということになります。
ヴァンヴァカーリスは「だみ声」で泥臭く、ブズーキ弾き語りで実に味のある節回しを聞かせます。多くの音楽家が音楽の素養があって、カフェやタヴェルナが主な活動場所だったスミルナ派に対して、ヴァンヴァカーリスのような、いわゆるマンガス系レベティカ歌手は、下層労働者や貧民窟出身者も多く、阿片窟やハシシ喫煙施設「テケス」を拠点として演奏していたそうです。レベティカの原点のアンダーグラウンドのイメージから来た「ギリシアのブルース」という形容は、ヴァンヴァカーリスなどピレウス派の方が近いように思います。スミルナ派ではトルコ音楽色が色濃く残っていますが、ピレウス派では音楽的により純ギリシア風とも言えるようです。ビザンツの要素も残っているらしいという点が、個人的にかなり気になっています。
現代ギリシア音楽界の大御所中の大御所、あのミキス・テオドラキスが、「私たちは皆、木の枝にすぎず、マルコスがその木である。」と称賛する程の存在になっています。
彼のCDは全て売り切れで手元になかったのですが、アップルミュージックにはかなり音源が上がっていますので、Oloi Oi Rempetes Tou Ntounia (1935-1939), Vol. 2という編集盤からおかけします。1932年に最初のレベティカのレコードNa'rchósouna re magka mou (Να 'ρχόσουνα ρε μάγκα μου) を録音しますが、その頃のラヴ・ソングに "Frankosyriani" (Φραγκοσυριανή)という曲がありまして、どのコンピレーションにも入っている彼の有名曲ですので、こちらからおかけします。

<3 Markos Vamvakaris / Frangosyriani 3分11秒>

Markos Vamvakaris - FRAGOSYRIANI original 1935


2曲戻りまして、アルバムタイトル曲の一曲目、Oloi Oi Rembetes Tou Ntouniaをどうぞ。これも後のギリシア・ポップスを彷彿とさせる曲です。

<1 Markos Vamvakaris / Oloi Oi Rembetes Tou Ntounia 3分11秒>

2曲目も哀感と共に人懐っこい旋律で素晴らしいので、続けます。そのままハジダキスの音楽に繋がって行きそうな感じです。このコンピレーションは全28曲入っておりまして、どれも甲乙つけがたい味わい深さがあります。変な喩えですが新宿のゴールデン街で飲み歩いているかのような錯覚も覚えます(笑) 一つ言えるのは、アレクシーウのような現代の歌い手は、ヴァンヴァカーリスなどマンガス系の曲は、おそらくほとんど歌っていないように思えますが、例外はあるのでしょうか。

<2 Markos Vamvakaris / Tha 'Rtho Na Se Xypniso (feat. Elli Petridou) 3分3秒>

戦後の1950年代になると、大戦前からレベティカ・シーンに出てきていたヴァシリス・ツィツァーニスが中心になって、スミルナ派とピレウス派の要素をミックスし、初期レベティカのアンダーグラウンドな暗部も取り去って、開かれた大衆歌謡としてライカが生まれました。
ツィツァーニスの録音はフランスのオコラなどから出ていまして、オコラ盤の「ツィツァーニス讃」が手元にありますので、この中から3曲お届けします。ツィツァーニスと言えば、この曲!と言うくらい有名なSynnefismeni Kyriaki(曇りの日曜日)と、美しい短調の曲「San Apokliros Gyrizo(完全なものとして戻る?)」、ブズーキのタクシームの3曲を続けておかけします。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<8 Vassilis Tsitsanis / Synnefismeni Kyriaki 3分17秒>
<4 Vassilis Tsitsanis / San Apokliros Gyrizo 6分4秒> 
<1 Vassilis Tsitsanis / Taqsim 1 3分9秒>

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2020年9月11日 (金)

ミシルルー(またはミザルー)

ミシルルーは、有名な曲ですから夥しい数の映像がありました。放送でかけたのは、ウード伴奏(弾き語り?)でした。一本目のローザ・エスケナージの有名な写真の右にいるウード奏者ではないようですが、かかっている音源は同じMikes Patrinosの歌唱です。2本目はミシルルーに乗ってベリーダンスが出てきます。(以下放送原稿を再度)

Faces of Rebetikoというコンピレーションから、レベティコ、ベリーダンス、ユダヤのクレツマー、マーティン・デニーの曲、更にはビーチボーイズのサーフ・ロックまで、共通のレパートリーとして知られるエキゾチックな「エジプト娘」を描いたミシルルー(英語ではミザルー)を時間まで聞きながら今回はお別れです。Mikes Patrinosの歌唱です。ギリシア語読みから来ている「エジプト」の、アラビア語での呼称「ミスル」に由来するこの歌は、レベティコの様式で、トルコあるいはギリシアのテンポのゆったりしたダンスであるチフテテッリの舞踊のための歌として作曲され、レベティコ勃興と共に生まれた曲と考えられているようです。

<54 Mikes Patrinos / Mousourlou 4分12秒>

Mousourlou Mou


ΜΟΥΣΟΥΡΛΟΥΜ (Το Ρεμπέτικο στου Θωμά)


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2020年9月10日 (木)

こうのとり、たちずさんで

ギリシアの映画監督テオ・アンゲロプロスの91年の「こうのとり、たちずさんで」に使われた「恋が満ちる時」ですが、とうようさんのライナーノーツによると、かなり分かりにくい部分に出てくるそうで、どうやらアレクシーウの歌唱の部分だけのyoutubeはなさそうでした。残念ですが、諦めました。代わりに映画全編がアップされていますので、予告編と共に上げておきます。80年代にはタルコフスキーと並び称される映像美を誇る監督のイメージがありました。「恋が満ちる時」は、いかにもアンゲロプロスらしい仄暗い雰囲気の美しい曲で、この監督の映画音楽を多く手掛けたエレニ・カラインドルーの作曲です。ギリシアではミノスから、欧米ではドイツのECMからサントラがリリースされました。

『こうのとりたちずさんで』予告編 テオ・アンゲロプロス監督作品


Το μετέωρο βήμα του πελαργού | The Suspended Step of the Stork (1991) - Θόδωρος Αγγελόπουλος

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2020年9月 9日 (水)

ハサピコの踊り入りガルソナ

色々とガルソナの映像を見てみましたが、やっぱりアレクシーウの歌唱が一番と言う結論に落ち着きます。月曜に上げた1976年のライブも良いのですが、その数年後でしょうか、歌の合間にハサピコの振りが入ったアレクシーウの舞台姿が確認できる一本目は、今回初めて見ました。この曲がハサピコに該当することは、SP盤の映像でも確認しましたので、間違いないようです。2本目は、私が最初にこの曲を聞いたキプロス生まれのポップ・クイーン、アンナ・ヴィッシの映像です。短く細切れですが、これだけでもこの曲の魅力は感じられると思います。3本目は、この曲を最初に歌ったと思しきリタ・アバツィの1930年代の歌唱です。

Η Γκαρσόνα Χάρις Αλεξίου στίχοι lyrics


Anna Vissi and Mario - "I Garsona" (Athinon Arena 2009 - 2010)


Ρίτα Αμπατζή - Η Γκαρσόνα

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2020年9月 7日 (月)

ガルソナ、アンゲロプロス、ミシルルーなど

ゼアミdeワールド224回目の放送、日曜夜10時にありました。9日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。今日の動画はアレクシーウのガルソナの1976年のライブのみにしておきます。やっぱりこれが最高!

ギリシアの5回目になります。ギリシアの歌姫ハリス・アレクシーウの歌を何度かご紹介しましたが、デビューから数年の彼女を76年頃一躍有名にした曲にガルソナという曲があります。今日はこの曲から始めます。個人的には30分間ずっとかけたい位好きな曲ですので(笑)、また後で解説を入れます。ではミノスレコードからの「ハリス・アレクシーウ2」から、ガルソナです。

<4 Haris Alexiou / Haris Alexiou 2 ~Η γκαρσόνα 3分52秒>

HARIS ALEXIOU - GARSONA / ΧΑΡΙΣ ΑΛΕΞΙΟΥ - ΓΚΑΡΣΟΝΑ (1976)


前にゼアミブログにも書いたことがありますが、このガルソナと言う曲も、レベティカの大御所パナヨティス・トゥンダスの作曲でした。つくづく凄いメロディメーカーだなと思います。
私が最初に聞いたのはキプロス生まれのポップ・クイーン、アンナ・ヴィッシの映像でしたが、この曲、リズム的にはハサピコになるのでしょうか? メロディは典型的なハサピコに聞こえます。ハサピコは元々東ローマ帝国のコンスタンチノープル(現在のイスタンプール)の肉屋たちの踊りだったそうです。当時はトルコの場所が「トルコ化」する前で、セルジュク朝を起こしたテュルク人が中央アジアから今のトルコの場所に来たのが11世紀ですから、それより前の古い古い踊りと言うことになります。ハサピコは、ギリシアの踊りで最も有名なシルタキに繋がって行くようですが、ハサピコのエキゾチックなメロディ・ラインは、東欧系ユダヤの祭礼音楽の一種、クレズマーにもそっくりに聞こえます。と言うか、ハサピコの楽士がクレズマーを真似たとは思えないので、ハサピコが本家本元なのでしょうか? 
という話を大分前にもゼアミブログに書きました。この謎はまだ解明できてないままです。この曲は、何度か出てきたRita Abatziの古い録音がよく知られているので、彼女が最初に歌ったのではと思います。

次に、オルターポップのベスト盤から、ギリシアの映画監督テオ・アンゲロプロスの91年の「こうのとり、たちずさんで」に使われた「恋が満ちる時」をおかけしておきます。アンゲロプロスらしい仄暗い雰囲気の美しい曲で、この監督の映画音楽を多く手掛けたエレニ・カラインドルーの作曲です。ギリシアではミノスから、欧米ではドイツのECMからサントラがリリースされました。

<1 ベスト・オブ・ハリス・アレクシーウ ~恋が満ちる時 4分23秒>

ベスト盤から、もう一曲「夜明けの歌」と言う切々とした美しい曲をおかけします。ブズーキをマンドリンのようにトレモロでも奏でています。「23の歌謡」というアルバムからで、原題はTo Minore Tis Avgisです。

<14 ベスト・オブ・ハリス・アレクシーウ ~夜明けの歌 3分56秒>

もう一曲、アレクシーウのミノス時代の「23の歌謡」の一曲目ですが、大分前にトルコの時にもかけましたが、マンタレーナと言う曲を再度おかけします。オスマン古典音楽の巨匠タンブーリ・ジェミル・ベイが弾くゼイベクと、ハリス・アレクシーウのこのΜαntalio (Mantalena)が、全く同じ旋律だった話をその際にしました。
マンタレーナと言うのがどういう曲なのか、まだはっきり分かっていませんが、Μανταλένα (Σαμοθράκη)という映像を見ると、このギリシア語は「マンタレーナ(サモトラキ島)」と訳せますので、エーゲ海北東部に位置するサモトラキ島の民族舞踊のようです。ゼイベクに特徴的な2+2+2+3の9拍子が聞き取れます。明るくはつらつとしたアレクシーウの歌と、タンブールの渋い音色のイメージを重ねて聞いてみて下さい。

<1 Haris Alexiou / 23 Τragoudia ~Μαntalio (Mantalena) 3分>

ハリス・アレクシーウの大先輩に当たる往年のレベティカのユダヤ系名女性歌手ローザ・エスケナージの録音をご紹介したいと思っていましたが、全て売り切れて手元にコンピレーションが一つあるだけですので、アップルミュージックで出てきた中から一曲おかけします。
YouTubeでハリス・アレクシーウと握手している写真を見たことがありまして、エスケナージは1890年生まれですが1980年までご存命だったので、アレクシーウが若い頃、直接のやりとりがあったようです。新旧のレベティカのディーヴァのツーショットは、とても感動的だと思いました。エスケナージの歌うレベティカは、曲によってトルコ的、そのままギリシア的、あるいはどこか微妙にユダヤ風だったり等々、色々な側面が垣間見えるように思います。エスケナージという名前からはアシュケナジー(東欧系ユダヤ)を連想しますが、イスタンブール生まれですから、やはりセファルディ(スペイン系ユダヤ)のようです。
Faces of Rebetikoというコンピレーションから、ローザ・エスケナージの歌唱でThe Washer's Woes (Ta Vasana Tis Plistras)という曲ですが、オスマン音楽風な面、ユダヤの宗教歌を思わせる部分が合わさって聞こえるように思います。

<8 Rosa Eskenazi / The Washer's Woes (Ta Vasana Tis Plistras) 3分17秒>

では最後にFaces of Rebetikoというコンピレーションから、レベティコ、ベリーダンス、ユダヤのクレツマー、更にはビーチボーイズのサーフ・ロックまで、共通のレパートリーとして知られるエキゾチックな「エジプト娘」を描いたミシルルー(英語ではミザルー)を時間まで聞きながら今回はお別れです。Mikes Patrinosの歌唱です。ギリシア語読みから来ている「エジプト」のアラビア語での呼称「ミスル」に由来するこの歌は、レベティコの様式で、トルコあるいはギリシアのテンポのゆったりしたダンスであるチフテテッリの舞踊のための歌として作曲され、レベティコ勃興と共に生まれた曲と考えられているようです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<54 Mikes Patrinos / Mousourlou 4分12秒>

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2020年9月 4日 (金)

タヴェルナのマイナー

「タヴェルナのマイナー(短調)」と訳して良いのだろうと思いますが、パナヨティス・トゥーンダスの第6集の冒頭に入っているTo Minore Tis Tavernasは、レベティカが生まれた頃の陋巷の臭いが感じられるような、とてもレベティカらしい雰囲気の曲だと思います。ブズーキの妙技が最初に入り、メインヴォーカルとギターのKostas Kalafathsに、女性歌手Antigonh Mpounaが寄り添ううように歌っているスタイルも、放送でかけた2本目のSP録音と同じです。女性歌手アンティゴネー?は、小型弦楽器バグラマスを弾き語っています。
今回の放送分では、Magiko、O Magas、Naziara Mouが残っていますが、いずれもアレクシーウの名唱と分かちがたく結びついていて、回数もないので今回は見送ります。タ・ツィリカのCDは現在入手難ですが、ストリーミングでは聞けますので、是非聞いてみて下さい。

To minore ths tavernas


ΤΟ ΜΙΝΟΡΕ ΤΗΣ ΤΑΒΕΡΝΑΣ, 1939, ΠΑΝΑΓΙΩΤΗΣ ΤΟΥΝΤΑΣ, ΣΤΡΑΤΟΣ ΠΑΓΙΟΥΜΤΖΗΣ

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2020年9月 3日 (木)

カモマトゥ三昧

アレクシーウのライヴ映像や、ローザ・エスケナージの古い録音(3本目)まで、カモマトゥも何本かありましたので、「三昧」というタイトルを付けました。タ・ツィリカを最初に聞いた時に、強い印象を覚えた曲の一つです。このエキゾチックな曲調ですから、さすがに演歌っぽいとは言えないと思います(笑) タ・ツィリカはじめアレクシーウ初期のミノスの諸作は現在入手困難だと思いますが、オルターポップのベスト・オブ・ハリス・アレクシーウ(これも現在入手不可に近いようですが)に入ったので、ある程度知られる一曲になったと思います。あだっぽい女性への恋心を歌ったこの曲は、ヤニス・ドラガツィスの1932年の作曲で、2+2+2+3の9拍子のカルシラマースのリズムで書かれています。マンタレーナもそうでしたが、このリズムはトルコやギリシア、バルカン半島にとても多く、ノリとしては4拍子の4拍目が少し伸びる感じで取ると分かり易いと思います。カモマトゥは、Smyrnia Kamomatouなどでは違う旋律になっています。

Alexiou Kamomatou


Kamomatou


Kamomatou (Aman Giala)

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2020年9月 2日 (水)

アマン・カテリーナ・ムー三昧

今日は丸々アマン・カテリーナ・ムーです。94年に聞いた時からタ・ツィリカで一番演歌っぽくも聞こえましたが、この哀切かつ甘美なメロディで忘れられない一曲です。一本目がステラキス・ペルピニアディスの歌唱で1937年の録音、写真の男性が作曲者のパナヨティス・トゥンダスです。2本目は80年代後半位でしょうか、ハリス・アレクシーウの歌唱です。映像は悪くても若い頃のアレクシーウを拝める貴重な一本。3本目は若手トリオPoZavliによる小粋な演奏で、編成は小型ブズーキ?、ギター、アコーディオン。チーデム・アスラン以外にも、若手がこの曲を歌っているのを何本か見かけました。

Περπινιάδης- Αμάν Κατερίνα μου


Alexiou__Aman Katerina mou.avi


Άμαν Κατερίνα μου - Ποζαύλι

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