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2020年9月18日 (金)

「曇りの日曜日」とΣΑΝ ΑΠΟΚΛΗΡΟΣ ΓΥΡΙΖΩ

ツィツァーニスの放送でかけた3曲の内、今日はSynnefismeni Kyriaki(曇りの日曜日)と、San Apokliros Gyrizoを上げておきます。前者はツィツァーニス自身のブズーキ弾き語り、後者は彼と同時代に活躍した女性歌手ソティリア・ベールをツィツァーニスがブズーキ伴奏しています。いつも思うことですが、Synnefismeni Kyriakiは、スィネフィアスメーニ ・キリャキーと読めるはずですが、スィネフィアズメーニと濁音で発音しているのは、一種の方言的なものなのでしょうか。明るい曲調なのに、痛々しさが滲むところが、レベティカ直系の名曲たる所以でしょう。San Apokliros Gyrizoは、最初アポカリプス(黙示録)と誤読してしまいまして(笑)、それでも印象に残りましたが、何よりこの美しい短調の旋律がとても印象的です。(以下放送原稿を再度)

戦後の1950年代になると、大戦前からレベティカ・シーンに出てきていたヴァシリス・ツィツァーニスが中心になって、スミルナ派とピレウス派の要素をミックスし、初期レベティカのアンダーグラウンドな暗部も取り去って、開かれた大衆歌謡としてライカが生まれました。
ツィツァーニスの録音はフランスのオコラなどから出ていまして、オコラ盤の「ツィツァーニス讃」が手元にありますので、この中から3曲お届けします。ツィツァーニスと言えば、この曲!と言うくらい有名なSynnefismeni Kyriaki(曇りの日曜日)と、美しい短調の曲「San Apokliros Gyrizo(完全なものとして戻る?)」、ブズーキのタクシームの3曲を続けておかけします。

<8 Vassilis Tsitsanis / Synnefismeni Kyriaki 3分17秒>

Vasilis Tsitsanis-ΣΥΝΝΕΦΙΑΣΜΕΝΗ ΚΥΡΙΑΚΗ


曇りの日曜日、
あなたは私の心のよう。
いつも曇りの私の心。
ああ、キリスト様、聖母様!

雨降りのあなたを見ると
一時も安らげない。
私の心は真っ暗になり-
重いため息をついてしまう。

私が喜びをなくした
あの日のような
曇りの日曜日よ!
私の心を血滲ませる。

歌詞の訳は以下から転載
http://www.stixoi.info/stixoi.php?info=Translations&act=details&t_id=15813

<4 Vassilis Tsitsanis / San Apokliros Gyrizo 6分4秒>

ΣΑΝ ΑΠΟΚΛΗΡΟΣ ΓΥΡΙΖΩ ΤΣΙΤΣΑΝΗΣ-ΜΠΕΛΛΟΥ LIVE 1972

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