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2021年3月

2021年3月29日 (月)

チョチェクとオロ

ゼアミdeワールド252回目の放送、日曜夜10時にありました。31日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はコチャニのチョチェクのみです。

マケドニアの音楽の2回目になります。前回はバルカン・ブラスの方が終わりに少しだけになりましたから、今回はそちらをメインに、たっぷりかけたいと思います。
バルカン・ブラスとエスマ・レジェポヴァの歌の両方に共通の舞曲に、ギリシアのホロに由来するオロと、チョチェクというのがあります。オロは輪舞している様子が大体イメージ出来ますが、チョチェクと言うのは聞きなれないので、調べてみました。
バルカン半島で19世紀頃興った音楽のジャンル、およびダンスで、主にロマ(ジプシー)により演奏されるロマ音楽の一種であること、オスマン帝国の軍楽隊の音楽に由来し、ブルガリアやセルビア、マケドニア、ルーマニアなど、オスマン帝国の影響下の地域で広がっていったが、主に各地でロマ(ジプシー)によって受け継がれ、結婚式やパーティーの音楽として定着していったこと、アルバニアやコソボ、マケドニアなどのアルバニア人の間でも盛んである点などでした。またベリーダンスの伴奏にも頻繁に使用されてきたようです。拍子は8分の9拍子が多く、分割は2+2+2+3か、2+2+3+2の2種類が多いそうです。

コチャニ・オルケスタルの95年のフランスのLong Distance盤にチョチェクは3曲ありますが、先ほどのウィキペディアの解説に「旧ユーゴスラビア圏においては、4/4拍子や7/8拍子のものもある」とあった通り、Romski Cocekは4拍子でした。タイトルは「ロマのチョチェク」の意味でしょうか? まずはこの曲からどうぞ。

<3 Kočani Orkestar / A Gypsy Brass Band ~Romski Cocek 4分41秒>

残る2曲のチョチェクも続けておかけします。Nejatov Cocekはやはり4拍子に聞こえますが、後のCiganski Cocekは4拍子のようで、妙なアクセントがついています。先ほどのロマとツィガンは、ジプシーの正式名称とドイツ語読みで、意味は同じだと思います。

<7 Kočani Orkestar / A Gypsy Brass Band ~Nejatov Cocek 5分54秒>

<9 Kočani Orkestar / A Gypsy Brass Band ~Ciganski Cocek 4分40秒>

チョチェクがエスマ・レジェポーヴァの盤にも1曲入っていますので、おかけしておきます。こちらは2+2+2+3の9拍子です。この曲でも器楽陣の演奏の上手さには驚きました。

<4 Esma Redzepova / Songs of the Macedonian Gypsy ~Gypsy Dance (Cocek) 2分34秒>

オロはエスマ・レジェポーヴァの方に入っているMacedonian Horo (Soborsko Oro)から先におかけします。

<7 Esma Redzepova / Songs of the Macedonian Gypsy ~Macedonian Horo (Soborsko Oro) 3分30秒>

では最後にコチャニ・オルケスタルのオロの演奏として、この盤のラストを飾ってるBulgarska Oroを聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<10 Kočani Orkestar / A Gypsy Brass Band ~Bulgarska Oro 5分43秒>

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2021年3月26日 (金)

2012年と1994年のタラフ・ドゥ・ハイドゥークス

マケドニア音楽巡りの途中ですが、昨日久々にタラフ・ドゥ・ハイドゥークスの映像を見て、すっかり懐かしくなってしまいましたので、今日は2012年1月の100分のライブ映像をメインに上げておきます。来週もエスマとコチャニですので、また来週たっぷりやります。
カリウによるパガニーニのカプリース24番の変奏から始まるこの映像は見所満載。2012年と言えば、2007年のクラシックに挑戦した「仮面舞踏会」が出てから5年。この映像で37分位からのバルトークの「ルーマニア民族舞曲」と、47分位からのハチャトゥリアンのレズギンカの演奏も更に進化していました。嬉しいのはカリウの息子のロベルトの成長ぶりで、父がよくやっているトレモロの弓での超高速ジプシー音階のスケールも披露しています。2005年にUターンしてからは上京してまでライブに行けず見れてなかったので、既に10年近く前の映像ですが、更なる活躍を見れて嬉しい限りです。
でも、そろそろ新旧世代交代の時期に差し掛かるでしょうか。縦笛のゲオルゲ・ファルカルは2016年に62歳の若さで亡くなったと聞きました。彼が吹いている22分位からのムンテニアかオルテニアの曲Brîuですが、私は70年代にゲオルゲ・ザンフィルのパンパイプのLPで最初に聞きました。この猛スピードですから、穴のある笛でも大変そうなのに、音の高さの変化は移動するしかないパンパイプ(ナイ)で吹くのは、想像するだけで目が回りそうです(笑) 悲しいことにプロフィールを見ると、いつもオールバックでダンディな歌手Ilie Iorgaがこの2012年の6月に84歳で、いつも陽気なヴァイオリンと歌のPaul Guiclea ("Pașalan")も2018年に86歳で亡くなったそうです。この爺ちゃん二人が中央に並ぶ30分過ぎからの名曲「小さなつぼみ」を聴いて涙が出ました。

TARAF DE HAÏDOUKS

2本目は1994年のライブで、この頃はニコラエ・ネアクシュとツィンバロムのDumitru Baicu ("Cacurică")が、現役バリバリでした。この二人と、歌とヴァイオリンのIon Manoleがオコラの「ワラキアのジプシー音楽」の中心メンバーでした。ネアクシュ爺さん、名物糸弾きヴァイオリンもしっかり披露しています(笑) この頃クラムドの数枚は出ていたと思いますが、まだカリウとコスティカのツートップに変わる前です。Nicolae Neacșu ("Culai")は2002年に78歳で、Dumitru Baicu ("Cacurică")は2007年に76歳で亡くなっています。ネアクシュより4つ年上のイオン・マノレがメンバーの中では長老のようで、2002年に亡くなっているので、2000年の来日の時にも姿が見えなかったのでしょう。

Taraf de Haidouks en concert 1994

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2021年3月25日 (木)

タラフ・ドゥ・ハイドゥークス&コチャニ・オルケスタル

ルーマニアのタラフ・ドゥ・ハイドゥークスのライブには、2000年の初来日以来、Uターン前の2004年までに4回行きました。90年代にオコラ盤「ワラキアのジプシー音楽」で聞いていたニコラエ・ネアクシュ爺さんの至芸も2回見れました。コチャニ・オルケスタルと一緒の来日公演がいつだったのか、記憶が定かでなかったのですが、ぐぐって2001年と分かりました。ちょうど20年前になります。ライブを見ている時も思いましたが、これはルーマニアとマケドニア、どちらの音楽に合わせているのか、想像しながら楽しく聞きました。
これはそれから9年後の共演の映像です。この演奏は、マケドニアのジプシー音楽に合わせていると思います。タラフのトップ・ヴァイオリニストのカリウには2004年の来日の際にサインをもらいました。彼の息子の成長ぶりも、この映像で見れて嬉しい限りです。オーケストラでもそうですが、金管が目いっぱい吹くと弦楽器の音は聞こえなくなるので、バランスが難しそうです。

Taraf de Haidouks + Kocani Orkestar = Band of Gypsies (official video)

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2021年3月24日 (水)

コチャニのソロ・タパン

コチャニ・オルケスタルは95年に出たA Gypsy Brass Bandを最初に聞いたので、個人的にはこの盤の印象が余りに強いです。特に一曲目のソロ・タパンはインパクト大で、打楽器タパンだけでなく金管の雄弁さに驚きました。オスマン軍楽の流れを汲むバルカン・ブラスですから、随所にメフテルの響きを思い出させる部分があります。2本目はタパンのデモ演奏をしていますが、バックでかかっているのは、クストリッツァ監督の映画「ジプシーの時」で有名になったブレゴヴィッチ作曲の哀愁の名旋律エデルレジです。タパンのリズムは、イスラムのジクルの太鼓にも似ていたりするのも興味深いところ。(以下放送原稿を再度)

バルカン・ブラスのコチャニ・オルケスタルも2000年代になってから色々出ていますが、私が最初に聞いた90年代のフランスのLong Distance盤から、最初の2曲Solo TapanとSrpsko Oroを時間まで聞きながら今回はお別れです。こちらも売り切れて手元にないので、アップルミュージックからの音出しです。私は金管楽器はやったことがありませんが、これだけのハイスピードで細かい音符を吹くのは、非常に困難なことだろうと推測します。

<1 Kočani Orkestar / A Gypsy Brass Band ~Solo Tapan 4分58秒>
trubaci-solo tapan.wmv

Tapan play along

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2021年3月22日 (月)

マケドニアのジプシー音楽 エスマとコチャニ

ゼアミdeワールド251回目の放送、日曜夜10時にありました。24日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。エスマの2曲以外は、また後日。

ブルガリアのシリーズを終えまして、今回からマケドニアの音楽に移ります。旧ユーゴスラヴィアの最南部の国で、ギリシア北部のマケドニア地方と分けるため、2019年2月から正式名称は北マケドニア共和国に変わっています。アレキサンダー大王以来のギリシア人のマケドニアとは違って、5世紀から7世紀頃にこの地に移り住んだスラヴ人の子孫であり、スラヴ系のマケドニア語を話すマケドニア人が半数以上です。2002年時点の人口構成は、マケドニア人が64.2%、アルバニア人が25.2%、トルコ人が3.8%、ロマ(ジプシー)が2.7%、セルビア人が1.8%、その他が2.3%とのことです。マケドニア語は、ブルガリア語と同じ南スラヴ系で、極めて近い言葉と言われます。

この国の音楽は、昔からロマ(ジプシー)の音楽が一般にはよく知られていまして、女性歌手ならエスマ・レジェポヴァ、旧ユーゴ諸国で盛んなバルカン・ブラスのグループでは、2000年代に入って来日したコチャニ・オルケスタルが特に有名だと思います。

今回おかけするエスマ・レジェポヴァの音源は、アメリカのMonitor Recordsから出ていたもので、私はLPで持っていますが、94年に出たCDでは買いなおしていなかった盤です。アップルミュージックにありましたので、こちらからおかけします。ドイツのWorld Networkシリーズの2枚組「ジプシー・クイーン」のジャケットを飾っていた90年代よりは、大分若く可憐な姿がジャケットに写っています。フラメンコにも似た情熱的な節回しを聞かせますが、バルカン音楽らしくクラリネットやブラスが大活躍し、ブルガリアやマケドニアらしい変拍子の曲も多く聞こえます。エスマさんは1943年生まれで2016年に亡くなっています。

まずは最初のEsma's Song (Esma Kiri Gilli)と、彼女の代表曲の一つと言われる3曲目のBeautiful Girl (Caje Sukarije)を続けてどうぞ。

<1 Esma Redzepova / Songs of the Macedonian Gypsy ~Esma Kiri Gilli 1分56秒>

<3 Esma Redzepova / Songs of the Macedonian Gypsy ~Caje Sukarije 3分26秒> 

6曲目の2+2+2+3の9拍子のOh, My God (Ah, Devla)も、よく知られた曲だと思います。

<6 Esma Redzepova / Songs of the Macedonian Gypsy ~Ah, Devla 3分24秒>

10曲目Shiptar Dance (Sote Masala)はインストですが、アコーディオン、クラリネット、打楽器のアンサンブルの妙技に耳が惹きつけられた曲です。

<10 Esma Redzepova / Songs of the Macedonian Gypsy ~Shiptar Dance (Sote Masala) 3分54秒>

16曲目I Won't Get Married (Da Me Molat Ne Se Zenam)は男性陣の歌唱ですが、この旋律はとてもよく知られた曲だと思います。どこで聞いたのか思い出せませんが、LPでは1曲目だったからでしょうか。

<16 Esma Redzepova / Songs of the Macedonian Gypsy ~I Won't Get Married (Da Me Molat Ne Se Zenam) 2分26秒>

バルカン・ブラスのコチャニ・オルケスタルも2000年代になってから色々出ていますが、私が最初に聞いた90年代のフランスのLong Distance盤から、最初の2曲Solo TapanとSrpsko Oroを時間まで聞きながら今回はお別れです。こちらも売り切れて手元にないので、アップルミュージックからの音出しです。私は金管楽器はやったことがありませんが、これだけのハイスピードで細かい音符を吹くのは、非常に困難なことだろうと推測します。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<1 Kočani Orkestar / A Gypsy Brass Band ~Solo Tapan 4分58秒>
<2 Kočani Orkestar / A Gypsy Brass Band ~Srpsko Oro 6分58秒>

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2021年3月18日 (木)

ブルガリアの〆に

ブルガリア音楽のCDは、他にもビクターJVCの第3集以降と現地のバルカントンの盤など、まだまだありますが、手元に資料が残ってないので、今週で終わりにします。花粉症がピークのため、明日はブログをお休みすると思いますm(__)m ブルガリア・シリーズのラストという事で、気になっていた動画を何本か上げておきます。1本目はブルガリア美人の多重録音によるブルガリアン・ヴォイス、2本目には2,3週間前にブログで上げたヴァシリカ・アンドノヴァの相方のクレメナ・スタンチェヴァを偲ぶЛегендите са живиの番組映像もありましたので、上げておきます。3本目は、昨日ないと思ったフェアリー・テイル・トリオのSamotekです。静止画ですが、後半ライブ映像が出てきます。1985年頃、最初にブルガリアン・ヴォイスを聞いた芸能山城組の盤もあれば番組でかけたのですが、LPが行方不明になっておりました。

The beauty of the Bulgarian folk music

Легендите са живи - Кремена Станчева

Теодосий Спасов и "Трио Приказка"- "Самотек" / Theodosii Spassov & "Fairy Tale Trio" - "Samotek"

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2021年3月17日 (水)

Fairy Tale Trio / Jazz Across the Border (Wergo)

現代音楽の専門レーベル、ドイツのWergoからは、秀逸な民族音楽の盤も90年代に何枚も出ていましたが、最近はとんと見かけません。チェック漏れではなく、おそらくリリース自体がないのだろうと思いますが、どうでしょうか。ブルガリア音楽のFairy Tale Trioも、その頃の一枚でした。現代音楽もすっかり世代交代の感が強く、知らない若手作曲家の盤がヴェルゴから色々登場しています。一方ワールドミュージックの方は、余り新しいムーヴメント自体見かけないのが気になります。5曲目は見かけないので、代わりにThe House Behind the Riverと言う曲を入れておきます。(以下放送原稿を再度)

次にご紹介したいのは、98年に独Wergoから出た「フェアリー・テイル・トリオ/Jazz Across the Border」と言う盤です。90年代に一部で流行っていたフレッド・フリスに関する1990年の前衛的なドキュメンタリー映画「Step Across the Border」を明らかにもじっているタイトルから予想が付きますが、編成はカヴァル、ソプラノサックス、タパンと言うブルガリアのトラッドな編成ながら、ジャズ的な、しかもかなりフリーな演奏を繰り広げています。バルカン音楽本来のワイルドさと解け合い、少しの違和感もなく共存している興味深い演奏だと思います。

<1 Karandila 5分19秒>

<5 Samotek 7分46秒>

Теодосий Спасов и "Трио Приказка"/Theodosii Spassov & "Fairy Tale Trio"- The House Behind the River"

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2021年3月15日 (月)

THRACE - Sunday Morning Sessions再び

ゼアミdeワールド250回目の放送、日曜夜10時にありました。17日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。フェアリー・テイル・トリオの動画は、また水曜以降に。

ブルガリアのシリーズは8回目でひとまず終えようと思いますが、トラキアが出てきたところで、ちょうど1年余り前のトルコの時にかけた音源ですが、世界的名チェリスト、ジャン=ギアン・ケラスがイランやギリシアの音楽家と共演した「トラキアの伝統音楽(THRACE - Sunday Morning Sessions)」を再度ご紹介したいと思います。何度か確認したと思いますが、トラキアと言うのは、バルカン半島南東部の歴史的地域名で、現在は3か国に分断され、西トラキアがブルガリアの南東部とギリシア北東部の一部に、東トラキアがトルコのヨーロッパ部分になっています。

去年も言いましたが、似たようなアプローチで思い出すのは、NHKの新シルクロードでお馴染みのヨーヨー・マとシルクロード・アンサンブルで、クラシックの音楽家で非西洋の音楽に目を向けるのは、今回もチェリストだったという印象を強く持ちました。

ジャン=ギアン・ケラス(Jean-Guihen Queyras)は、カナダのモントリオール出身でフランスのチェリストです。フランスの現代作曲家ピエール・ブーレーズが創設したアンサンブル・アンテルコンタンポランの首席チェロ奏者を1990年から2001年まで務め、バッハなどバロックの作品から現代作品までの名演を数多く残しています。

共演しているのは、ペルシア音楽だけでなく東地中海諸国の伝統音楽とコラボを重ねている、イランのトンバクとダフの奏者ケイヴァン・シェミラーニ、ビジャン・シェミラーニの兄弟と、ギリシアのリラ奏者ソクラテス・シノプーロスです。

去年はNihavent Semaiとユダヤのクレズマーに似ているギリシアの舞踊ハサピコ、ギリシアのカルシラマースと関係のあるトルコのカルシラーマをかけましたので、今回は出来るだけブルガリアに関する曲を取り上げたいと思います。前回は1曲目をかけてないと思いますので、Khamseを聞いた後で、この盤のラストを飾っているトラキアらしい「8分の7拍子のダンス」に続けたいと思います。ブルガリア関連としてご紹介できるのは、12曲中この曲だけのようです。

<1 Khamse 3分29秒>

<12 Dance in 7/8 7分29秒>

次にご紹介したいのは、98年に独Wergoから出た「フェアリー・テイル・トリオ/Jazz Across the Border」と言う盤で、90年代に一部で流行っていたフレッド・フリスに関する1990年の前衛的なドキュメンタリー映画「Step Across the Border」を明らかにもじっているタイトルから予想が付きますが、編成はカヴァル、ソプラノサックス、タパンと言うブルガリアのトラッドな編成ながら、ジャズ的な、しかもかなりフリーな演奏を繰り広げています。バルカン音楽本来のワイルドさと解け合い、少しの違和感もなく共存している興味深い演奏だと思います。
この2曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<1 Karandila 5分19秒>
<5 Samotek 7分46秒>

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2021年3月12日 (金)

ミクロコスモス~6つのブルガリア舞曲

放送でも言いましたが、1977年にミシェル・ベロフのピアノ演奏でバルトークの「6つのルーマニア民族舞曲」を聞いたのが、民族音楽に目を向ける大きなきっかけになりました。ちょうどコマネチが床運動でルーマニアの民族舞曲を使っていた頃です。その曲をクレズマーの演奏で見つけ、狂喜したことも25年くらい前にありました(笑) 「6つのルーマニア民族舞曲」は、元の民族音楽が辿れますが、今回放送でかけた「6つのブルガリア舞曲」は元歌的な曲は分かっているのでしょうか? 何しろ当時は中学生の耳ですから、ポピュラーな前者に比べ、後者は晦渋に聞こえました。ミクロコスモス(小宇宙の意)は、「ピアノを通しての現代音楽への入門書」との評があります。今日の楽譜付き動画の演奏は、イェネー・ヤンドー Jenő Jandóです。(以下放送原稿を再度)

20世紀ハンガリーの大作曲家バルトークは、教育目的で153のピアノ曲集「ミクロコスモス」を書いていますが、変拍子が多く一番上級の曲として知られているのが、ラストを飾っている148~153番目の「6つのブルガリア舞曲」です。彼のハンガリーやルーマニアの民謡を題材にした作品は、またそれぞれの民族音楽との比較でかけますが、今回は私がバルトークを通して一番最初に民族音楽に目を向けるきっかけになったミシェル・ベロフの1977年のLPとおそらく同じと思われるアップルミュージックのミクロコスモスの音源でおかけします。

Bartok - 6 Dances in Bulgarian Rhythm from Mikrokosmos

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2021年3月11日 (木)

ブルガリアのムスリムの歌

東日本大震災から10周年の日です。5年目までのように、まるでレクイエムのように聞こえた南部牛追い歌や応援歌のような斎太郎節は今年も取り上げませんが、2時46分には黙祷します。

249回目の放送の最後に、ほんの少ししかかけられなかった音源ですが、ブルガリアのイスラム教徒の音楽の録音は、かなり珍しいのではと思います。節回しには明らかにアジアに近いものを感じます。(以下放送原稿を再度)

Gegaからは同じ97年頃に「オーセンティックなブルガリア民謡 Букя Ябукя Родила」と言う盤も出ておりまして、ブルガリアのムスリムによる伝統音楽と言う珍しい内容でした。名前のアサン(元はハッサンと思われる)とかメフメトという名前はオスマン時代のままです。西ロドプ山渓ドラギノヴォ村での現地録音で、二声部の重ね方はアルバニアの歌にも似て聞こえる部分も感じられます。1曲目のOy Le Sino Huseinoを聞きながら今回はお別れです。

<1 Букя Ябукя Родила ~Oy Le Sino Huseino 5分1秒>

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2021年3月10日 (水)

トドラ

トドラの正式名称は、ローマ字表記ですがPolegnala e Todoraになります。トラキア民謡の伝統に則って書かれたブルガリアの歌で、作曲したのはブルガリアン・ヴォイスの創始者フィリップ・クーテフ(1903 - 1982)です。残念ながら、彼は1980年代後半のブルガリアン・ヴォイスの大ブレークを見届けることなく亡くなりました。有名な曲なので、ウィーン?少年合唱団含め色々ありました。1本目がビクター盤と同じFilip Kutevの名を冠した女声合唱団です。2本目はブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテでは。この二つがどういう関係なのか、不明のままで気になります。(以下放送原稿を再度)

女声合唱が出たところで、前にかける予定にしていましたビクターJVCワールドサウンズのブルガリアン・ヴォイスの第2集からトドラをここでおかけしておきます。ピレンツェ・ペエと並ぶブルガリア女声合唱の有名曲でした。穏やかで流麗な美しい旋律ですが、2+2+3+2+2の11拍子と言う複雑な拍子の曲です。

Polegnala e Tudora, Filip Kutev choir, FORTISSIMO FEST 2010

Le Mystère des Voix Bulgares - Polegnala e Todora

Zhena Folk Chorus sings Polegnala e Todora

Polegnala e Todora

Polegnala e Todora (Bulgaria)


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2021年3月 8日 (月)

トラキア・アンサンブル、トドラ、ミクロコスモス 他

ゼアミdeワールド249回目の放送、日曜夜10時にありました。10日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日の動画は最初の2本のみにしておきます。

ブルガリアの7回目はブルガリアGegaの「トラキア国立民族アンサンブル」からかけようと思っていた残りの2曲から始めます。この盤が出た97年の話になりますが、ラストを飾っているHubava Momaも新機軸の展開が色々聞こえて、なかなか面白い曲です。この頃は、まだルーマニアのタラフ・ドゥ・ハイドゥークスやマケドニアのバルカン・ブラスのグループが来日して東欧のジプシー音楽ブームが到来する前で、東欧の音楽と言えばブルガリアン・ヴォイスにスポットが当たっていた頃でした。

<13 Hubava Moma 6分58秒>
Hubava Moma

このアンサンブルのシンボルのような曲になっている2曲目のShope Shopeに戻って「トラキア国立民族アンサンブル」からのご紹介を締めたいと思います。明朗快活な曲です。

<2 Shope Shope 3分21秒>
Shope, Shope

女声合唱が出たところで、前にかける予定にしていましたビクターJVCワールドサウンズのブルガリアン・ヴォイスの第2集からトドラをここでおかけしておきます。ピレンツェ・ペエと並ぶブルガリア女声合唱の有名曲でした。穏やかで流麗な美しい旋律ですが、2+2+3+2+2の11拍子と言う複雑な拍子の曲です。

<2 POLEGNALA E TODORA 4分9秒>

20世紀ハンガリーの大作曲家バルトークは、教育目的で153のピアノ曲集「ミクロコスモス」を書いていますが、変拍子が多く一番上級の曲として知られているのが、ラストを飾っている148~153番目の「6つのブルガリア舞曲」です。彼のハンガリーやルーマニアの民謡を題材にした作品は、またそれぞれの民族音楽との比較でかけますが、今回は私がバルトークを通して一番最初に民族音楽に目を向けるきっかけになったミシェル・ベロフの1977年のLPとおそらく同じと思われるアップルミュージックのミクロコスモスの音源でおかけします。

<11-16 バルトーク / ミクロコスモス~6つのブルガリア舞曲 ミシェル・ベロフ 8分27秒>

Gegaからは同じ97年頃に「オーセンティックなブルガリア民謡 Букя Ябукя Родила」と言う盤も出ておりまして、ブルガリアのムスリムによる伝統音楽と言う珍しい内容でした。名前のアサン(元はハッサンと思われる)とかメフメトという名前はオスマン時代のままです。西ロドプ山渓ドラギノヴォ村での現地録音で、二声部の重ね方はアルバニアの歌にも似て聞こえる部分も感じられます。1曲目のOy Le Sino Huseinoを聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<1 Букя Ябукя Родила ~Oy Le Sino Huseino 5分1秒>

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2021年3月 5日 (金)

Легендите са живи Kremena Stancheva とVasilka Andonova

今日は先週の金曜に取り上げた女性民謡歌手の名デュオ、Kremena Stancheva とVasilka Andonova(Кремена СтанчеваとВасилка Андонова)の、その後が少し分かって来ましたので、いくつか上げておきたいと思います。60、70年代録音の米Smithsonian Folkways盤の溌溂としたПушка пукна / Одзолу иду връцка колцаを、若い女性歌手二人の歌唱ということで放送でかけましたが、プロフィールを調べるとお二人とも1941年生まれで、ヴァシリカ・アンドノヴァさんは98年に57歳の若さで、クレメナ・スタンチェヴァさんも2013年に72歳で亡くなっていました。先日の動画は、50代前半位でしょうか。
ブルガリアの番組と思われるЛегендите са живиは、「伝説は生きている」とでも訳せるでしょうか。レジェンドはレゲンディチェと、ほぼそのまま、ジヴィживиはロシア語の「住む、生きる」の意味のジッチの変化形とほとんど同じです。日本で言えばNHKの「あの人に会いたい」のような番組だと思います。しかし、57歳とは。。 私はもう死んでないといけません(笑) 先日の1本目を再度2本目に入れておきます。

Легендите са живи – Василка Андонова

Кремена Станчева и Василка Андонова -Оздол иду връцка колца

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2021年3月 4日 (木)

8つの春の歌

再度trakia state folklore ensembleで検索すると、Eight Spring Songsはありました。今の季節にぴったりという事で上げておきます。いわゆる「木の芽時」のようなイメージがブルガリアにもあるのかも知れません。2本目は2019年のトラキア・アンサンブルの45周年コンサートの映像のようですが、97年のCDの頃とでも大分メンバーが入れ替わっているのではと思います。(以下放送原稿を再度)

まずは無伴奏の女声合唱から始めます。Eight Spring Songs(8つの春の歌)と言う10分を越える演奏が1曲目に入っていますが、「ブルガリア人のspringtime enigma(春の謎)の魅力を描いた曲」というニュアンスの意味深な解説に、強く興味を覚えました。春の儚い魅力を感じ取る感性は、洋の東西を問わないようです。

Eight Spring Songs

Ensemble Trakia - 45 years concert - Plovdiv, 1 August 2019

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2021年3月 3日 (水)

トラキアの女声合唱 音変化による印欧語の分類:サテムとケントゥム

正式名称はCDにも表記があるtrakia state folklore ensembleかと思って検索しましたが、trakia ensembleで検索するのとほぼ同じでした。どちらで見ても放送でかけた残りの2曲、Eight Spring SongsとSoloists' Suiteはなさそうでした。ジャケットと併せて出てくる先日のRazhodkaが、特にインパクト大と言うことでしょうか。確かにそう思いますが。今日の2曲は放送ではかけてない女声合唱の曲ですが、CDの7曲目と6曲目で、7曲目はライブ映像です。最初に出てくる謎の3文字は、古代のトラキア語でしょうか? 
トラキア語はインド・ヨーロッパ語族の中のサテム語派(アルバニア語、スラヴ語派、バルト語派、アルメニア語派、インド・イラン語派など)に分類されるようです。北方のラテン化する前のルーマニア辺りにいたダキア人の用いたダキア語に近いとされています。トラキア語はよくギリシア語系と書かれていたように思いますが、ギリシア語はケントゥム語(ケルト語派、ギリシャ語派、イタリック語派、ゲルマン語派、東方のトカラ語派など)の方に入ります。

The magic of Bulgarian voices & music - LIVE ENSEMBLE TRAKIA Mito mome

Devoichitse, Lyubish Li Me

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2021年3月 1日 (月)

トラキア国立民族アンサンブル

ゼアミdeワールド248回目の放送、日曜夜10時にありました。3日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日の動画は2000年代のジプシー音楽を先取りしたようなRazhodkaのみにしておきます。

ブルガリアの6回目は、97年に出たブルガリア現地盤で、Gegaと言うレーベルの「トラキア国立民族アンサンブル」から始めたいと思います。南東部のトラキア地方だけでなくブルガリア各地の歌や踊りの曲を歌っているようで、監督はStefan Moutafchievと言う人です。

おかけしたい4,5曲がいずれも6~10分位ありまして、一回では入らない感じですが、まずは無伴奏の女声合唱から始めます。Eight Spring Songs(8つの春の歌)と言う10分を越える演奏が1曲目に入っていますが、「ブルガリア人のspringtime enigma(春の謎)の魅力を描いた曲」という意味深な解説に、強く興味を覚えました。春の儚い魅力を感じ取る感性は、洋の東西を問わないようです。

<1 Eight Spring Songs 10分30秒>

大分飛んで11曲目になりますが、ルーマニア南部ワラキアのジプシー音楽と聞き紛うようなRazhodkaは、スピード感溢れ、目くるめくような展開に耳が釘付けの組曲です。8分余りあります。

<11 Razhodka 8分10秒>

次の12曲目のSoloists' Suiteでは小編成の歌も加わり、やはりどれだけ演奏力があるんだろうかと驚愕するような器楽陣がバックで囃し立てています。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<12 Soloists' Suite 6分40秒>

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