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2021年4月

2021年4月29日 (木)

マケドニア歌謡の1本目 バルカンの変拍子

今日29日から来月5日まで、Cafeトーク・トークはお休みです。最初に書いておきます。
マケドニアのシリーズも今週で終わりですので、ズルナとフェルース・ムスタフォフのサックスの類似点を探ろうかと思いつつ、先日のマケドニア歌謡の1本目らしき映像を見つけましたので、1本目に上げておきます。民謡ベースのこんな番組があるのは、羨ましい限りです。
2本目はフェルース・ムスタフォフの演奏で、リズムは2+2+2+3の9拍子がよく分かる曲です。ズルナとタパンのギリシアの曲は、アンチ・クリストス?と言うタイトルがまず気になりましたが、これは複雑な拍子で聞いていてもなかなか分かりません。ズルナはそもそも循環呼吸で吹くそうなので、拍子感覚は分からなくなるのではと思ったりもします。それを助長するような太鼓の複雑なアクセントの入れ方で(笑) 何拍子か分かった方は、是非コメントをお待ちしております。
一つお詫びと言いますか、放送後気が付いたことがありまして、フェルース・ムスタフォフのSitro OroとSaksofon Koloは、曲名は違いますが同じ曲でした。何で選曲中に気が付かなかったのかと思いました。

Македонски нарoдни песни - Мерак меана 1/01

Stipski Cocek - Ferus Mustafov i Grupa Molika

Antikrystós (Greece)

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2021年4月28日 (水)

GYPSY MUSIC FROM MACEDONIA & NEIGHBOURING COUNTRIES

ズルナとタパンのロマ音楽がまず先にあって、それをサックスで幾分現代的にしたのが、フェルース・ムスタフォフと言って良いのでしょうか? 彼の音楽はマケドニアの範囲のように聞こえますが、トピック盤ではもっと広域の音楽が演じられています。特に8曲目Kaytarmá (Gastoúni / Peloponnes / Greece)の、躍動するオリエンタルなリズムにはぐいぐい引き込まれました。この盤にはチフテテリやハサピコの演奏もありました。(以下放送原稿を再度)

ズルナとダウルの演奏の盤は、英Topic Recordsから出ている「マケドニアと近隣諸国のジプシー音楽」と言うCDですが、サックス以前から伝統的に行われていたダブルリードのズルナとダウルという、この地域に普く見られる組み合わせで演じられる結婚式の音楽が収録されています。
ギリシアのマケドニア、トラキア、ペロポネソス、ルーマニア東部のドブロジャ、トルコのアンタルヤ、東北部のポントス、旧ユーゴのコソヴォ、マケドニア共和国での録音と、解説にはありましたが、マケドニアの音源がどれか明確でないので、これかなと思う7曲目と、似た感じのギリシアのペロポネソスの8曲目を続けておかけします。

<7 GYPSY MUSIC FROM MACEDONIA & NEIGHBOURING COUNTRIES ~Kaytarmá 4分14秒>

<8 GYPSY MUSIC FROM MACEDONIA & NEIGHBOURING COUNTRIES ~Kaytarmá (Gastoúni / Peloponnes / Greece) 3分29秒>

ラストの二人のアルバニア系パイパーの17分を越える演奏は圧巻でした。放送では序奏で終わりましたが、動画は太鼓の入る後半まで全て入っています。次回からアルバニアに入りますので、予告を兼ねて上げておきます。

<14 GYPSY MUSIC FROM MACEDONIA & NEIGHBOURING COUNTRIES ~Nöbet (Asia Minor) 17分30秒>

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2021年4月26日 (月)

ロマ楽師による結婚式の音楽 サックスとズルナ

ゼアミdeワールド256回目の放送、日曜夜10時にありました。28日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日の動画はフェルース・ムスタフォフのみです。スタジオ閉鎖のため、次回からしばらく宅録になります。29日からのGW中はブログアップも飛びがちになると思いますm(. .)m

マケドニアの音楽の6回目になります。今回で一応マケドニアのラストにする予定です。今回は主に結婚式で演奏してきたジプシー音楽家の曲を、フェルース・ムスタフォフのサックスと、ズルナとダウルの伝統的な組み合わせの両方を比較して聞いてみたいと思います。

まずはジプシー~バルカン・モードを鮮烈に操るサックスの名人、フェルース・ムスタフォフのマケドニアBivecoから出ていたSvadbena Ora i Coceciからご紹介します。オロやチョチェクのような舞曲を即興を交えて鮮烈に演奏する様は、先日ゼアミブログでアップしましたМакедонски нарoдни песни - Мерак меана 1/27の動画で2019年の演奏が確認できました。まさに巨匠と言う感じのステージでした。

オスマントルコの軍楽由来のロマの舞曲、チョチェクのサンプルとして、4曲目のSvekrvin Cocekからおかけします。こんなに速く吹けるのだろうかと思ってしまう演奏です。

<4 Ferus Mustafov / Svadbena Ora i Coceci ~Svekrvin Cocek 2分4秒>
Svekrvin cocek

オロのサンプルとしてまず5曲目のSitro Oroですが、チョチェクとの違いは、続けて聞くと何となく分かるかと思いますが、やはりギリシアのホロ由来のイメージがあります。

<5 Ferus Mustafov / Svadbena Ora i Coceci ~Sitro Oro 3分13秒>
Sitro oro

オロではなく、コロとなっているMilino Koloでも後半は猛烈な速さになります。コロもホロ由来のバルカンの舞曲です。最初はアルトサックスのはずなのに、テナーサックスっぽい雰囲気の独奏に始まります。


<8 Ferus Mustafov / Svadbena Ora i Coceci ~Milino Kolo 3分17秒>
Milino kolo

フェルース・ムスタフォフの演奏の最後に、12曲目のSaksofon Koloをおかけします。どこかユーモラスな明るい曲調です。

<12 Ferus Mustafov / Svadbena Ora i Coceci ~Saksofon Kolo 3分14秒>
Saksofon kolo

もう一枚のズルナとダウルの演奏の盤は、英Topic Recordsから出ている「マケドニアと近隣諸国のジプシー音楽」と言うCDですが、こちらも売り切れているためアップルミュージックからの音出しになります。サックス以前から伝統的に行われていたダブルリードのズルナとダウルという、この地域に普く見られる組み合わせで演じられる結婚式の音楽が収録されています。
ギリシアのマケドニア、トラキア、ペロポネソス、ルーマニアのドブロジャ、トルコのアンタルヤ、東北部のポントス、旧ユーゴのコソヴォ、マケドニア共和国での録音と、解説にはありましたが、マケドニアの音源がどれか明確でないので、これかなと思う7曲目と、似た感じのギリシアのペロポネソスの8曲目を続けておかけします。

<7 GYPSY MUSIC FROM MACEDONIA & NEIGHBOURING COUNTRIES ~Kaytarmá 4分14秒>
<8 GYPSY MUSIC FROM MACEDONIA & NEIGHBOURING COUNTRIES ~Kaytarmá (Gastoúni / Peloponnes / Greece) 3分29秒>

ラストの二人のアルバニア系パイパーの17分を越える演奏は圧巻でした。次回からアルバニアですので予告も兼ねて、この曲を時間まで聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<14 GYPSY MUSIC FROM MACEDONIA & NEIGHBOURING COUNTRIES ~Nöbet (Asia Minor) 17分30秒>

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2021年4月23日 (金)

Гайда Аваси ガイダ・アヴァシ

今週の放送分では、ガイダの曲だけ残りました。放送で言ったように、ノンサッチ・エクスプローラーの盤のマケドニアの音源は、ラストのガイダ・アヴァシのみでした。ギリシアと接するヴァルダル地方の町ゲヴゲリアのトルコ風の音楽で、野外での婚礼の賑やかな音楽です。ズルナとタパンの演奏でしたが、やはりベースにはガイダの演奏があるようです。1本目はノンサッチの音源です。その他、色々な編成の映像がありました。2本目はガイダとオーケストラ、3本目は女性の舞踊とズルナ中心、4本目はサズ系弦楽器中心です。これらが全て同じ旋律なのか、そこから変容あるいは派生したものかが気になります。
5本目はEnsemble Pece Atanasovski'の演奏で、Zensko Pusteno Oroで、こちらもガイダの曲です。プラヤサウンドのChants & Danses De Yougoslavie (Yugoslavian Songs & Dances)と全く同じ音源かどうかは分かりませんが。

<15 Gaida Avasi 3分46秒>
Gaida Avasi

Гайда аваси :: Gayda avasi

Гайда Аваси

Gaida Avasi

Ansambl Pece Atanasovskoga - Zensko pusteno oro - ( Audio )

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2021年4月22日 (木)

Kopacka、Potrculka、Karavlosko Oro

プラヤサウンドのChants & Danses De Yougoslavie (Yugoslavian Songs & Dances)については、CDと全く同じ音源は見当たりませんでしたが、コパチカ、ポトルクルカ、カラヴロスコ・オロの3曲は、それぞれ良い映像がありました。マケドニア東部の踊りで、単調なスロー・パートと激しいファスト・パートから成っているというコパチカの映像は、大半が打楽器と踊りのみでしたが、1本目は結婚式の模様でしょうか、衣装や料理など含めフォークロアな見どころの多い映像です。音楽も打楽器のみでは少々きついですが、ここではCDとほぼ同じコパチカの旋律が前半で聞こえます。2本目のポトルクルカも2本のガイダとタパンの伴奏で民族衣装に身を包んだ女性が踊っていて、願ったり叶ったりの映像です。3本目のカルテットのカラヴロスコ・オロは映像は悪いですが、演奏は素晴らしく、3+2+2の7拍子の特徴的な少しクレズマーにも似た曲調と言う、放送でのコメントも納得頂けるのでは。

Makedonski Svadbarski Obicaj - Rucek so Oro Kopacka

Zoran Dzorlev - DMBUC: Potrculka i krstacka

KARAVLASKO ORO - (Kiril Aslimovski i Antika Bend (Live)


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2021年4月21日 (水)

テシュコト(アルバニアン・ダンス)

テシュコトと言う曲は、元々出稼ぎの男たちが家を離れる際に踊った「別れのダンス」だそうです。日本の神楽のような厳粛な雰囲気も感じます。1948年の貴重映像がありました。その他にもたくさん上がっているので、現地ではよく知られている曲のようです。演奏しているジプシーたちの母語はマケドニア語でもロマ語でもなくアルバニア語のようですので、やはりアルバニア系の踊りと見て良いようです。ビデオの解説にzurla (folk oboe) and tupan (drum)とある通り、この辺りではズルナではなくズルラ、タパンではなくトゥパンと言うようです。2本目は放送でかけた音源です。

Teškoto

Athletic Macedonian men's folkdance from near Lazaropolje. High mountainous region along the Radika River near the Albanian border. Photographed in 1948 by Jadran Film. Dance led by Rafe Žikoski followed by Dojčin Matevski. Accompanied by zurla (folk oboe) and tupan (drum). Rare movie, only one copy in existence on old nitrate film.

<4 テシュコト・イ・ショタ:マケドニアの2つの舞曲 Teskoto I Shota 7分>
Teskoto i shota

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2021年4月19日 (月)

パイドゥシュカ 2+3の5拍子

ゼアミdeワールド255回目の放送、日曜夜10時にありました。21日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はパイドゥシュカだけ上げておきます。デュオでは分かりにくいですが、踊りを見て2+3の5拍子の舞曲とはっきり分かりました。ブルガリアを中心にマケドニア、ギリシア、トルコ、ルーマニアで踊られているそうです。

マケドニアの音楽の5回目になります。今回はまだユーゴスラヴィアが一つの国だった頃の音源3枚から、マケドニアの曲を抜粋してご紹介したいと思います。イタリアのアルバトロス、フランスのプラヤサウンド、アメリカのノンサッチ・エクスプローラーの、それぞれの民族音楽シリーズの内の3枚です。ごくごく大まかに言えば、最も西ヨーロッパや中欧に近い印象のスロヴェニアやクロアチアから、セルビアになるとぐっと南スラヴ色が強くなり北部ではハンガリー音楽の影響も見えたり、ボスニアではイスラム教の音楽があり、コソボではアルバニア系音楽、マケドニアではトルコ音楽のカラーが濃くなります。このように多文化国家ユーゴスラヴィアの往年の姿を今に伝える貴重な録音です。
3枚ともに言えることだと思いますが、これらが録音された1970年前後にはあった村落が、もうそのままではない可能性が高いことを思うと、胸が痛みます。

まず一枚目は、イタリアのアルバトロス盤からです。キングから2002年に出た時のタイトル名は「アルバトロス名盤復刻30選 [13] 旧ユーゴスラビアの音楽」です。2曲目のクラリネットとヴァイオリンのデュオが見事な典型的なマケドニア農村音楽の「パイドゥシュカ:マケドニアのダンス」ですが、ロバノフスキの2人の兄弟の演奏です。

<2 パイドゥシュカ:マケドニアのダンス Pajduska 2分53秒>
Pajduska

Pajdusko Oro-Plus Minus Band Skopje

4曲目にはダブルリードのズルナと打楽器タパンによるマケドニアのジプシー音楽が入っています。ほとんどが結婚式で演奏される類似の音源はイギリスのトピック盤など数枚ありますが、ここで演奏されているテスコトと言う曲は、元々出稼ぎの男たちが家を離れる際に踊った「別れのダンス」だそうです。更に演奏しているジプシーたちの母語はマケドニア語でもロマ語でもなく、アルバニア語とのことです。

<4 テシュコト・イ・ショタ:マケドニアの2つの舞曲 Teskoto I Shota 7分>

プラヤサウンドのChants & Danses De Yougoslavie (Yugoslavian Songs & Dances)には解説が全くないため詳細は不明ですが、22曲中マケドニアの曲が4曲あります。Ensemble Pece Atanasovski'の演奏がラストに入っていますが、バグパイプ(ガイダ)の特徴ある吹奏から始まるZensko Pusteno Oroからまずおかけします。

<22 Ensemble "Pece Atanasovski" / Zensko Pusteno Oro (Macedonia) 3分47秒>

この盤の22曲中20曲を演奏しているアンサンブル・ラキアの演奏では、3+2+2の7拍子の特徴的な、少しクレズマーにも似たKaravlosko Oroと、どこか懐かし気なPotrculkaとKopackaの3曲を続けておかけします。

<12 Ensemble "Rakija" / Karavlosko Oro (Macedonia) 2分23秒>
<10 Ensemble "Rakija" / Potrculka (Macedonia) 3分>
<5 Ensemble "Rakija" / Kopacka (Macedonia) 2分57秒>

残るノンサッチ・エクスプローラーの盤のタイトルはVillage Music of Yugoslavia: Songs & Dances from Bosnia-Herzegovina, Croatia & Macedoniaですが、マケドニアの音源は、ラストのガイダ・アヴァシのみでした。ギリシアと接するヴァルダル地方の町ゲヴゲリアのトルコ風の音楽で、やはり野外での婚礼の音楽です。ガイダとありますが、ズルナとタパンの演奏です。この曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<15 Gaida Avasi 3分46秒>

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2021年4月16日 (金)

エデルレジ

エデルレジを最初に聞いたのは、1989年の現代音楽雑誌ミュージックトゥデイで映画「ジプシーのとき」を知って、サントラを手に入れた時でした。それから長い間、この映画の音楽を担当したゴラン・ブレゴヴィチの作曲と勘違いしていました。彼がリーダーだったボスニアのロック・バンドBijelo Dugmeが88年のアルバムでカバーしていましたが、原曲は春の訪れを祝うバルカン・ロマの民謡だったことを知ったのは、ずっと後でした。この郷愁を誘う名旋律は最高で、ずっと忘れられない一曲なのに、32年経った今でも映画を見れてないのが残念です。色々な歌手がカバーしていますが、何より映画に出てくるマケドニアの歌手Vaska Jankovskaの天使のような歌声が、やっぱり一番です。火が水上に灯され、春の訪れを祝う灯篭流しのようなシーンは、映画を見てなくても、この旋律と共にずっと記憶に残っています。

Ederlezi: Time of the Gypsies - Goran Bregović, Emir Kusturica

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2021年4月15日 (木)

Македонски нарoдни песни(マケドンスキ・ナロードニ・ペスニ)

今週のトピックは、後はエデルレジですので、それは明日に取っておきます。色々と見ていましたら、マケドニアの音楽シーンは盛況のようで(コロナ前ですが)、今日の2本を見て歌の上手さと層の厚さに驚きました。しかも90分の番組が1/27とか1/10という事は(笑) ポップスか演歌的な歌なのか不明ですが、民謡がベースだと思います。曲によってはオリエンタルなビートが聞こえたり、実に様々です。Македонски нарoдни песниはロシア語で訳せますが、マケドニア民謡の意味です。番組名のМерак меанаはセルビア語かマケドニア語だと思いますが、意味はよく分かりませんでした。こんな番組が日本の民謡でもあれば良いのにと思います。マケドニアでは民謡が若い世代にも受け継がれているようで、羨ましい限りです。

Македонски нарoдни песни - Мерак меана 1/27

Македонски народни песни - Мерак меана 1/10

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2021年4月14日 (水)

涙腺上の名歌 So maki sum se rodila

エスマのSo maki sum se rodilaは余りの絶唱で、スタジオで聞いていて涙腺決壊したのは初めてのことです。すぐに続けられず、数分待って収録を再開しました。エスマの旦那さんのスティーヴォが亡くなったのが1997年という事で、この盤(ジプシー・カーペット)は10年後のリリースですが、この歌には何か亡き夫への思いが投影したのではと思います。名曲名旋律ですから、色々なアレンジがありました。涙腺を刺激する曲と言えば、クラシックならマタイ受難曲の終曲とか、無伴奏チェロ組曲5番の後半とか、イゾルデの愛の死とか、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲13番の5楽章とか、個人的に色々ありますが、民族系では「アルフォンシーナと海」などと並ぶのではと思います。1989年にミュージックトゥデイで「ジプシーのとき」を知ってサントラを聞いて以来、エデルレジもそうでしょうか。ペルシア音楽なら、シャヒーディーのウード弾き語りDar Madh e Aliとか。5本目は放送の最後にかけた音源です。

Esma Redzepova - So maki sum se rodila

So maki sum se rodila. Macedonian song

Klapa Cesarice - So maki sum se rodila / Со маки сум се родила - HGZ 9.3.2010

Pere Jovanov - So Maki Sum Se Rodila /Macedonian Folk Song/

So maki sum se rodila (I was Born in Sadness) (arr. L. Dimkaroski)

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2021年4月12日 (月)

エスマの絶唱 So maki sum se rodila 他

ゼアミdeワールド254回目の放送、日曜夜10時にありました。14日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。ジプシー・カーペットの2曲以外は、また後日。

マケドニアの音楽の4回目になります。今回は前々回に続いてジプシー・クイーン、エスマ・レジェポヴァの他の音源から、特に素晴らしい2曲をおかけした後で、ゼアミブログの方で取り上げたジェレム・ジェレムと言う曲を、エスマとコチャニ・オルケスタルの音源でご紹介します。

2001年に来日も果した<ジプシーの女王>ことエスマ・レジェポヴァは、ヨーロッパ最大のロマ・コミュニティのあるマケドニアの首都スコピエ出身で、600曲以上の録音と1万本以上のライヴを行ってきたそうです。2007年にリリースされたドイツNetwork Medienの「ジプシー・カーペット」から、7,8曲目の「大きな苦しみに生まれて」と「我が黄金の50年」の2曲にとりわけ感銘を受けました。特に沁みた曲「大きな苦しみに生まれて」について、以下のように解説がありました。

マケドニアではよく知られた歌。エスマとシメオンが感動的なバラッドに改変。「私は大きな苦しみに生まれ、多くの心配と共にいる。死にたい。この苦しみを自分の墓石に刻みたい。山に登り、暗い渓谷に向かおう。そうすれば私の目は乾き、もう太陽を見ることはない。そして山を下り、カーネーションやフレッシュなバジルが茂る、花で満たされた庭園で横たわろう。」 シメオンとは、本作のプロデュースを手掛けたバックバンドのアコーディオン奏者シメオン・アタナソフのことです。

<7 Esma Redžepova / Gypsy Carpet ~So maki sum se rodila (Born with Hard Aches) 4分42秒>
So maki sum se rodila

「我が黄金の50年」の方は以下のように解説がありました。
エスマがその生涯を歌った自叙伝的な歌。「まだ若い時分にスコピエの家を離れた。神が私に与えた贈り物は、山脈と同じくらい大きな魂だ。スティーヴォと私は一緒に歌い、涙を流し、時には悩んだ。だけど私は喜んで彼ら全員にパンと少しの知識を与えた。すぐに数年が経った。まぶしい星のように私の子供たちは光り輝いたけど、今は散らばってしまった。私は黄金の50年を美しいネックレスと共に祝福する。一世紀の半分は半年のように過ぎて行った。それでもあなたたち全員に歌うことを好んでいる。もしあなたが私のホームタウンをどこかと尋ねたら、こう答える。スコピエ、愛するマケドニアの、と。」 スティーヴォとは、エスマの発掘者で後に伴侶になったスティーヴォ・テオドシエフスキのことです。バックバンドの名前はアンサンブル・テオドシエフスキになっています。

<8 Esma Redžepova / Gypsy Carpet ~Moite zlatni 50 (My Golden 50) 3分50秒>
Moite zlatni 50

エスマと言えば、この曲は忘れられない圧倒的な歌唱ということでゼアミブログに上げたDjelem Djelem ですが、Bonus Trackとしてジプシー・キャラヴァンと言うコンピレーションに入っていました。独Network Medienの「ジプシー・クイーン~Flammes du Coeurs」(2CD)にも入っていたように思いますが、記憶違いかも知れません。流浪の民の悲しみを感じさせる絶唱で、Žarko Jovanovićが1949年に書いたこのジェレム・ジェレムは、しばしば「ロマのアンセム」と言われます。

<Djelem Djelem (Bonus Track) 1分21秒>

同じDjelem Djelemが、バルカン・ブラスのグループ、コチャニ・オルケスタルのL'Orient Est Rouge(オリエントは赤い)と言う盤に入っていますので、併せておかけします。

<Kočani Orkestar / L'Orient Est Rouge ~Djelem, Djelem 4分5秒>

「ロマのアンセム」と言えば、エミール・クストリッツァ監督の1988年の映画「ジプシーのとき」に出てきたバルカン・ロマの民謡「エデルレジ」も、そう呼ばれていたように思います。音楽担当はゴラン・ブレゴヴィチでした。エデルレジとジェレム・ジェレムは、どちらも大好きな曲で、甲乙つけられません。これからの旧ユーゴ音楽巡りで何度か登場すると思いますが、セルビアに行く前に一度おかけしておきます。マケドニアの後は、アルバニア、コソボ、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、セルビア、ダルマチア、クロアチア、スロヴェニアの予定です。

<1 Le Temps Des Gitans & Kuduz / Ederlezi (Scena Durdevdana Na Rijeci) 4分59秒>

では最後に、先ほどの「私は大きな苦しみに生まれ」原題はSo maki sum se rodilaを、Struneと言うグループの演奏で聞きながら今回はお別れです。イギリスARCから出ていた「マケドニアの伝統音楽」に入っていた演奏です。エスマと違って、コブシを回さず、すっきりと歌っています。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Strune / So maki sum se rodila (I was Born in Sadness) 4分23秒>

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2021年4月 9日 (金)

カヴァルの即興演奏

Ezgijaと言うのも気になっていましたが、器楽の即興演奏を指すようです。尺八にも通じる詫び寂び感のあるカヴァルの音は、数百年間オスマン帝国に入っていたバルカンならではで、こういうメリスマをふんだんに効かせた演奏は西欧で探すのは難しいように思います。放送でかけたOvcharska Ezgijaと言う曲の演奏はStojanche Kostovskiでした。動画ではありませんが、1本ありました。カプリースの演奏も入れておきますが、1本目には伝説的なカヴァル奏者と言われるMile Kolarovの1979年のモノクロ動画を入れておきます。これは凄い!

Mile Kolarov playing an ezgija on kaval (Macedonian end blown flute) - 1979

Стојанче Костовски - Ливадска езгија / Stojance Kostovski - Livadska ezgija

<2-2 Ovcharska Ezgija 2分22秒>
Ovcharska ezgija

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2021年4月 8日 (木)

Mariovska tresenica

ボスニアのセヴダに似たアコーディオンの曲調が気になりましたので、放送のラストにかけたMariovska tresenicaについても調べてみました。曲名は「マリオボ地方のトレセニツァ」の意味で、マケドニアのオロの一種になるようです。 典型的な女性のダンスで、拍子は分かり易い4分の2拍子。変拍子でないと安心する部分はあります(笑) 音階はオスマン時代以来のエキゾチックさがあります。女性のダンス映像もありましたので、それを最初に、放送でかけたカプリースの音源を次に上げておきます。曲だけでなく、手の動きが独特で美しい舞踊です。3本目は若い楽団員がいて、踊りも鮮明に見えます。ポーランド文字が見えるので、ポーランドでの催しのようです。

KUD "ILINDEN" Struga - "MARIOVSKA TRESENICA"

Mariovska tresenica

Słowianki - Mariovska Tresenica

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2021年4月 7日 (水)

マケドニアのRatevka 3+2+2=ゴハン、パン、パン

Ratevkaと言うのが気になっていたので、調べてみました。やはりマケドニアの伝統舞踊の一つでした。カプリースの盤から私の番組でかけたのは、サズ系弦楽器と打楽器のラテフカ・オロと、アコーディオン・デュオのラテフカでした。ラテフカ・オロの演奏はPece Atanasovski、ラテフカの演奏はOrce Lazarov & Goran Alachkiでした。
どれも3+2+2の7拍子に聞こえます。速い3拍子のようで、1拍目がちょっと長いと取れば、分かり易いかと思います。ウード奏者の加藤さんのアイデアでは、3つと2つをゴハンとパンでカウントすると分かり易いという事でしたから、3+2+2はゴハン、パン、パンとなります(笑) テンポが速くて最初の3のアクセントが強いからでしょうか、後ろの2二つが取りにくいアコーディオン・デュオを最初に上げておきます。この3本だけでなく、4本目のクラリネットとタパンの映像も全て同じ曲だと思います。ラテフカは舞踊の名前ではなく、このオロの旋律の固有名詞でしょうか?

<2-3 Ratevka 2分11秒>
Ratevka

<1-9 Ratevka Oro 2分9秒>
Ratevka oro

Ratevka, Macedonian folk dance

Ekrem & Erşan - Ratevka

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2021年4月 5日 (月)

典CapriceのMusic from Macedonia

ゼアミdeワールド253回目の放送、日曜夜10時にありました。7日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日は1枚目の2曲のみです。

マケドニアの音楽の3回目になります。今回はスウェーデンのCapriceから出ていたMusic from Macedoniaの2枚シリーズからピックアップしてご紹介します。CDは売り切ってなかったので、アップルミュージックからの音出しになります。ロマ(ジプシー)音楽が非常に多い中にあって、ジプシー音楽以外のマケドニア伝統音楽の音源も多く含むシリーズです。ギリシア、トルコ、ロマ(ジプシー)、スラヴ、アルバニアなどの音楽文化が重なって、曲によって色々なグラデーションで感じられます。

まずは1枚目の1曲目を飾っているSnoshti edobra - Mitro le Mitroと言う曲からおかけします。演奏はStefche Stojkovski and the National Instruments Ensembleです。

<1-1 Snoshti edobra - Mitro le Mitro 4分24秒>
Snoshti edobra - Mitro le Mitro

ベリーダンスにそのまま使えそうなオリエンタルな曲も何曲かありますが、その中でVeleshki Peshtrefと言う曲をおかけします。フリーリズムのクラリネットの独奏に始まり、オリエンタルな打楽器が入ってきます。演奏はStara Veleska Chalgijaと言うグループです。

<1-5 Veleshki Peshtref 4分39秒>
Veleshki peshtref

サズ系と思われる弦楽器と低音豊かな打楽器の演奏で、Ratevka Oroと言う曲ですが、演奏はPece Atanasovskiです。Ratevkaと言うのが何か気になるので、またブログで探ってみたいと思います。

<1-9 Ratevka Oro 2分9秒>

解説を参照できないので詳細不明ですが、カヴァルと思われる縦笛の幽玄な演奏も何曲かありまして、その中からOvcharska Ezgijaと言う曲をおかけします。演奏はStojanche Kostovskiです。

<2-2 Ovcharska Ezgija 2分22秒>

次に入っているRatevkaと言う曲は、アコーディオンの音色にユーゴらしさを強く感じました。演奏はOrce Lazarov & Goran Alachkiです。

<2-3 Ratevka 2分11秒>

ブルガリアのガイーダと同じ音の組み合わせのバグパイプから始まるMaleshevsko Oroと言う曲は、キトカと言うグループの演奏で、次第にマケドニアらしさが滲み出てくる演奏です。

<2-15 Maleshevsko Oro 2分42秒>

Orce Lazarov & Goran Alachkiのアコーディオン演奏がもう一曲入っていまして、Mariovska Tresenicaと言う曲です。ボスニアのセヴダに似て聞こえるからでしょうか、やはりどうしてもユーゴスラヴィアのカラーを強く感じる音楽です。この曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<2-17 Mariovska Tresenica 5分10秒>

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2021年4月 2日 (金)

ロマのアンセム ジェレム・ジェレムとエデルレジ

エスマと言えば、この曲は忘れられない圧倒的な歌唱です。確か独Network Medienの「ジプシー・クイーン~Flammes du Coeurs」(2CD)に入っていたように思いますが、売り切れてもう20年くらい見てないもので。2001年の来日公演に行けば、聞けたのでしょうか。流浪の民の悲しみを感じさせる絶唱で、Žarko Jovanovićが1949年に書いたこのジェレム・ジェレムは、しばしば「ロマのアンセム」と言われます。「ロマのアンセム」と言えば、映画「ジプシーのとき」に出てきたバルカン・ロマの民謡「エデルレジ」も、そう呼ばれていたように思います。どちらも大好きな曲で、甲乙つけられません。これからの旧ユーゴ音楽巡りで何度か登場すると思います。

Esma Redzepova - Dzelem,Dzelem (The most beautiful song of world) - Macedonia

Ederlezi: Time of the Gypsies - Goran Bregović, Emir Kusturica

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2021年4月 1日 (木)

2+2+2+3の9拍子

昨日は某誌への南北コーカサス音楽の記事2万字の一応の締め切りのため、ブログをお休みしました。当ブログに14年の間に書いた文が元です。元原稿は19万字位あったようです。本が出たらまたお知らせ致します。

コチャニ・オルケスタルの演奏では4拍子だったチョチェクが、エスマ・レジェポヴァのチョチェクでは、確かに2+2+2+3の9拍子でした。分かりますでしょうか? 4拍子のようで、最後の4拍目がちょっと長いと感じられれば、難しくないと思います。小泉文夫さんは、バルカン音楽に多いこういう変拍子では、余った部分は踊りのステップでちょっと足を上げると説明されていました。1970年代のNHKラジオ「世界の民族音楽」で聞き覚えがあります。2本目のSoborsko Oroは、2+3の5拍子でしょうか?

Gypsy Dance (Cocek)

Macedonian Horo (Soborsko Oro)

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