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2021年5月17日 (月)

アルバニアの木遣り風等 南イタリアのアルバニア系

ゼアミdeワールド259回目の放送、日曜夜10時にありました。19日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日の動画はオコラの音源のみです。このおじさんの横顔のジャケットを見たのは、つい最近のような気もしますが、リリースされて23年も経っていることに驚愕しました。

アルバニアの音楽の3回目になります。まずは前回冒頭だけで終わりましたオコラの盤「アルバニア南部ラベ地方の嘆き歌と愛の歌」の1曲目から始めたいと思います。ささやくように朗誦されるポリフォニーの歌と弱音の技には独特な美しさがあると思います。

<1 Atje te ura ne lume 4分55秒>

11曲目は日本の木遣りに似て聞こえました。

<11 Atje te lisi ne brinje 2分22秒>

13曲目も日本の民謡に似た音階です。

<13 Po vjen lumi trubull-o 2分1秒>

アルバニアのポリフォニーは、もう一枚フランスのArionから出ていたようで、こちらはCDは見たことがありませんが、ストリーミングでは聞けますので、一曲入れておきます。オコラ盤と同じでライナーノーツを確認できないので、詳細は不明です。ゼアミブログで「鳩の声」と形容した横隔膜をひくつかせるような音を出しているパートは、ファルセットのメロディ、二人のドローンと合わせて4声を構成しますが、ここでは「鳩の声」という感じには聞こえません。むしろこういう風に聞こえることの方が多いようです。

<11 95 vjetorë 1分51秒>

何曲かアルバニアのポリフォニーを聞いたところで、南イタリアへ移住したアルベレシュと呼ばれるアルバニア系少数民族のスイスVDE-Galloの音源を比較で聞いてみたいと思います。南イタリアの舞曲タランテラや、いかにも南イタリア風な曲調の中に、幾つかの声楽パートがポリフォニックに動く曲が何曲かあります。イタリアも各地に様々なポリフォニーがありますので、その影響もあるようには思いますが、アルバニアのポリフォニーとの類似性も垣間見える古風な面も残しているように思います。いずれもAjriと言う言葉が付いていて、その原型と思われるAjretは、アカペラのヴォーカル・ポリフォニーを指しています。仏訳はAirですので、歌とかアリアのような意味合いになりそうです。Ajriは全部で7曲ありますが、最もアルバニア寄りに聞こえる1、2、21、22曲目の4曲を続けておかけします。

<1 Ajri kavalleres (Air des cavaliers) 1分47秒>
<2 Ajri muskatjelit (Air du moscatello) 1分43秒>
<21 Ajri i kangariqit (Air du piment) 2分30秒>
<22 Ajri i kallames (Air de la moisson) 2分13秒>

では最後に、南イタリアと言えば真っ先に思い浮かべる舞曲のタランテラを聞きながら今回はお別れです。Tarentelle chantée en arbëresh (No. 1)というタイトルで、これはアルベレシュ語で歌われるタランテラの意味でしょう。急速な8分の6拍子の明るい曲調は、全く南イタリアの音楽と同じです。時間が余りましたら、Tarentelle d'Acquaformosa (No. 2)と言うタランテラもおかけしますが、こちらでは旋律を奏でるバグパイプよりもタンバリンが前面に出て来ます。おそらく中東起源と思われる枠太鼓の一種、タンバリンが西洋で特に盛んに用いられるのは、タランテラや南仏プロヴァンスの音楽においてだと思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<18 Tarentelle d'Acquaformosa (No. 2) 3分5秒>

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