ソペラの音源 ノンサッチ、アルバトロス、フォークウェイズ
Diaphonic(類音素)と言うのがどういうことか明確に分からないままですが、今日はノンサッチとアルバトロスのクルクの音源と、フォークウェイズのクルクのアナログ音源のソペラがまだでしたので、上げておきます。Wedding, Bridal Marchは、時間が足らず放送でかけられなかった曲です。正にこの音楽がDiaphonicです。5本目はリゾート地としてのクルク島の紹介映像ですが、この中に一瞬ソペラが出て来ます。6本目はソペラ二重奏でのベートーヴェンの第九の歓喜のメロディ。ソペラで吹くとこうなります(笑)(以下放送原稿を再度)
音源はアメリカのフォークウェイズのLP時代の音源で1枚ありますが、ノンサッチ・エクスプローラーのシリーズの「ユーゴスラヴィアのヴィレッジ・ミュージック」とアルバトロス盤にも数曲入っていますので、まずそちらからおかけします。ノンサッチの方は、11曲目の「私は赤いバラを摘み…」と言う曲です。半音階的な狭い音域の旋律と、2度の不協和音に独特な響きがあります。後半はソピレと言う大小2本のダブルリード管楽器に変わりますが、歌の旋律関係を転回し、短7度になっています。ドを中心に考えると2度はドとレ、短7度はドとシ♭になります。
<11 Village Music of Yugoslavia ~Otrgnem Rozicu Ruman Cvet: Potancu 2分23秒>
何でこういう現代音楽のような伝統音楽がイタリアの近くに存在するのか、不思議と言う他ありません。古代のバルカン半島西部にいたイリュリアに囲まれる形でアドリア海北東部に住んでいた先住民のLiburnia以来のものでしょうか? イストリア半島周辺の音源はアルバトロスの「ユーゴスラヴィアの音楽」には2曲ありまして、クルク島の笛の音源がありますので、おかけしておきます。楽器名はソペラとありますが、ノンサッチ盤と同じ笛ではないかと思います。この笛はクルク島とツリクヴェニツァ周辺のダルマチア国境地帯のみで演奏されると解説にあります。今日の3枚とも60~70年代の、まだユーゴスラヴィアが一つの国だった頃の音源です。現在もこういう伝統が残っているのかは、不明です。2本のソペラは曲の途中では6度か7度の不協和音で動きますが、終止の際はオクターヴに落ち着きます。
<9 Folk Music of Yugoslavia ~コラク・イ・ポタンツ Korak I Potancu 1分25秒>
教会に入ってから歌われるのが、グラゴル・ミサと晩課と続唱だと思いますが、その前に演奏される結婚式の音楽を聞きながら今回はお別れです。教会に入る直前と思われるWedding, Songs/Instrumental Dance Musicを先に、その前に演奏されるWedding, Bridal Marchを後におかけします。ソペラのデュエットです。こんな不思議な音楽での結婚式は、想像が付きません。
<13 Wedding, Songs/Instrumental Dance Music 2分11秒>
<10 Wedding, Bridal March 3分32秒>
Krk Island (cover music)
L.van Beethoven: ODE TO JOY in Istrian scale (Croatia); ODA RADOSTI u istarskoj ljestvici
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