イストリアとドブロヴニクの音源
クロアチアの音楽で一番の驚きは、クルク島の音楽ですが、すぐ近くのイストリア半島もクルクの音楽に近いようで、似て非なる部分があって、それが大変に面白いです。アルバトロス盤には短いですが、2曲入っていました。ドブロヴニクの近くのムリュ島のノンサッチ音源もありましたので、一緒に上げておきます。(以下放送原稿を再度)
アルバトロス盤から、前々回のクルク島の音楽の回で「コラク・イ・ポタンツ Korak I Potancu」と言う曲をかけましたが、近くのイストリア半島の曲が2曲ありますので、今回かけておきます。「バルン:イストリアのダンス」と「ポルカ:イストリア・ポルカ・ダンス」の2曲です。最初がダブルリードの管楽器、次はドローン無しのバグパイプによる演奏です。クルクと違って、イストリアのダンスは、古楽の視点からも聞けそうな曲です。
<10 バルン:イストリアのダンス Balun 51秒>
<11 ポルカ:イストリア・ポルカ・ダンス Polka 1分11秒>
ノンサッチ盤には、他で聞けないドブロヴニクの向かいのムリュ島の音源もあります。ドブロヴニクの旧市街は「アドリア海の真珠」とも謳われ、世界遺産に登録されています。クルクやイストリアはダルマチアの北の端、ドブロヴニクは南の端に位置し、ドブロヴニクの辺りにあったラグーサ共和国はヴェネツィア共和国のライバルだった都市共和国です。女性の独唱で地味ですが、古い様式の珍しい音源ですので2曲続けておかけします。詩節の終わりの終止音が2度の音(ドが主音ならレ)になるのがクロアチア民謡の特徴なのがよく分かります。曲名は「苦しみのことは忘れて歌いましょう」と「リンゴの実は美しい」です。
<6 Pjevanti Cu Necu Stat U Muku 3分1秒>
<14 Lijepa Ti Je Od Jabuke Vocka 2分53秒>
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