来週から数回は一般のセルビアと、ヴラフ人、アルーマニア人の民族音楽の音源の方に移りますので、ロマのバルカン・ブラスを聞くのは一応今週までになるかと思います。ボバン・マルコヴィッチ・オルケスタルばかり取り上げましたが、グチャ(Guca)で毎夏開催されるブラスバンド・フェスティヴァルの音源を集めた独Network Medienのゴールデン・ブラス・サミットと言う2枚組コンピレーションもあったように、現地にはブラス・グループが五万といるそうです。しかし、この盤も売り切っていて、ストリーミングにも見当たりませんでした。ボバン・マルコヴィッチ・オルケスタルを見ながら終えることになりますが、昨日の「フレイレフとチョチェク」が耳に残っている内にと思いまして、一般的なチョチェクが分かる演奏、メッセチーナとカラシニコフを演奏している生映像、2021年のグチャのフェスティヴァルの1時間を越えるステージの3本を上げておきます。MESECINA I KALASNJIKOVとかBoban i Marko(息子)の「i」は、英語ならandで、これもロシア語(и)と同じです。
東欧系ユダヤのクレズマー音楽のグループの作品にボバンが客演している音源もありまして、フランク・ロンドン&クレズマー・ブラス・オールスターズ/Brotherhood of Brassと言う同じピラニアのドイツ盤ですが、これはリヴァイヴァル・クレズマーの中心的なグループ、クレズマティクスのトランぺッター、フランク・ロンドンとボバン・マルコヴィッチの両トランぺッターの夢の共演と思われます。祭礼音楽の一種である東欧系ユダヤのフレイレフとロマのチョチェクを合わせる試みでもあるようです。
<Boban Marković Orkestar / Live in Belgrade ~Hava Naguila 3分33秒>
東欧系ユダヤのクレズマー音楽のグループの作品にボバンが客演している音源もありまして、フランク・ロンドン&クレズマー・ブラス・オールスターズ/Brotherhood of Brassと言う同じピラニアのドイツ盤ですが、これはリヴァイヴァル・クレズマーの中心的なグループ、クレズマティクスのトランぺッター、フランク・ロンドンとボバン・マルコヴィッチの両トランぺッターの夢の共演と思われます。祭礼音楽の一種である東欧系ユダヤのフレイレフとロマのチョチェクを合わせる試みでもあるようです。
10曲目のThe Belly Button of the Worldで出てくるのはブルガリアの女性歌手Danjela Ratkova & Ljudmila Ratkovaの二重唱とありますが、デジタルビートをバックに先に聞こえて来るのはロシアかその他の正教の国の男声合唱のように聞こえます。タイトルは訳せば「世界のへそ」の意味ですが、色々な意味で謎の一曲です。
<10 Underground (Motion Picture Soundtrack) ~The Belly Button of the World 5分40秒>
この盤は他にクロアチアが2曲、クロアチア東部スラヴォニアが2曲、ダルマチアが2曲、コソヴォが2曲、ボスニア・ヘルツェゴヴィナが1曲、モンテネグロが1曲、マケドニアが2曲、その他少数民族音源としてワラキア(またはヴラフ)人のコロと、ジプシーの踊りの2曲があります。90年代当時ではあり得ないほど優れたユーゴスラヴィア伝統音楽のコンピレーションですので、この機会にめぼしい音源をかけて、今回はこの盤で終えようと思います。何回か後でフランスOcoraのヴラフ(ワラキア)人とフランスChant du mondeのアルーマニア人の音源を予定していますので、同じロマンス語系統のワラキア(またはヴラフ)人のオロを聞きながら今回はお別れです。
ローマ帝国の後、バルカン半島に残ったラテン系の「飛び地」と言えば、ルーマニアが一番知られていますが、それ以外にもバルカン各地に残ったラテン系の言葉を話す少数の民族がいて、ヴラフ(ワラキア)人とアルーマニア人は特に有名です。クロアチア西部のイストリアにもIstro-roumainと言うグループがいるそうで、それは今回調べていて初めて知りました。
Џаконче - влашко оро (Dzakonce - vlasko oro)
Mokranjci u kolo Vlasko kolo
<20 Oro vlasko "Chant valaque" (Minorités nationales) 2分10秒>
スロヴェニアの音楽の4回目です、と言いたいところでしたが、オコラ盤は切れていてデータでも見当たらないので、フランスBudaのユーゴスラヴィアのスロヴェニア音源4曲をおかけした後、セルビアに向かいたいと思います。3月の末にマケドニアから旧ユーゴスラヴィアに入りましたので、既に半年経ちましたが、遂にセルビアで旧ユーゴの音楽巡りの締め括りです。カルスト地形と滝が写ったブダ盤のジャケットを見て、そう言えば90年代にあった音源だと思い出しました。まだユーゴ内戦の最中だったと思います。カルストと言うのは、元々スロヴェニアの地方名でもあります。現物は既に手元になくストリーミングからかけるため、詳細は不明です。CDの原題はMusique du monde : Musiques de Yougoslavieです。
この盤は他にクロアチアが2曲、クロアチア東部スラヴォニアが2曲、ダルマチアが2曲、コソヴォが2曲、ボスニア・ヘルツェゴヴィナが1曲、モンテネグロが1曲、マケドニアが2曲、その他少数民族音源としてワラキア(またはヴラフ)人のコロと、ジプシーの踊りの2曲があります。90年代当時ではあり得ないほど優れたユーゴスラヴィア伝統音楽のコンピレーションですので、この機会にめぼしい音源をかけて、今回はこの盤で終えようと思います。何回か後でフランスOcoraのヴラフ(ワラキア)人とフランスChant du mondeのアルーマニア人の音源を予定していますので、同じロマンス語系統のワラキア(またはヴラフ)人のオロを聞きながら今回はお別れです。
ローマ帝国の後、バルカン半島に残ったラテン系の「飛び地」と言えば、ルーマニアが一番知られていますが、それ以外にもバルカン各地に残ったラテン系の言葉を話す少数の民族がいて、ヴラフ(ワラキア)人とアルーマニア人は特に有名です。クロアチア西部のイストリアにもIstro-roumainと言うグループがいるそうで、それは今回調べていて初めて知りました。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週
<20 Oro vlasko "Chant valaque" (Minorités nationales) 2分10秒>
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