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2021年10月 7日 (木)

ヴォイヴォディナ

大分前にチェロによるバッハのシャコンヌの名演をアップしたImre Kalmanさんを思い出しまして、ドナウ川の北に位置するセルビア北部のヴォイヴォディナ自治州と言えば、ハンガリー系が多い印象がありました。実際は26を超える少数民族が居住しており、6つの公用語が存在するそうです。列記しますとセルビア人、マジャル人、スロバキア人、クロアチア人、ユーゴスラビア人、モンテネグロ人、ルーマニア人、ロマ、ブニェヴァツ人、パンノニア・ルシン人、マケドニア人、ウクライナ人、ムスリム人、ドイツ人、スロベニア人、ショカツ人、アルバニア人、ブルガリア人、チェコ人、ロシア人、ゴーラ人、ボシュニャク人、ヴラフ人となっています。セルビア人が65%、マジャール(ハンガリー)人が14%で多数ではあります。ブニェヴァツ人、パンノニア・ルシン人、ショカツ人、ゴーラ人のように聞きなれない民族もいました。ルシンはウクライナ系少数民族で、他はセルビアには属さない南スラヴ系の小集団のようです。

放送でかけたヴォイヴォディナ地方の「バナートの踊り」と言う曲ですが、バナートとはルーマニアのトランシルヴァニア西部とセルビア、ハンガリーにまたがる歴史的な地方名で、音楽の印象としてはタンブリッツァかサミッツァの明るい音色があるため、南スラヴ系のカラーを強く感じます。2本目は同じく「バナートの踊り」で検索して出てきましたが、ハンガリー系の名前が見える通り、同じバナートの踊りでもハンガリー色が強い音楽です。クラシックのヒストリカル録音で有名なこのジャケットのシリーズに、こんな録音があるのを知って驚きました。確かAuvidis Silexからバナートの音源が出ていまして、どちらだったか気になりましたが、この盤も手元に残っていません。

<13 Danse du Banat (Voïvodine) 3分17秒>

Danse du Banat

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