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2021年12月 6日 (月)

アルーマニアのポリフォニー

ゼアミdeワールド288回目の放送、日曜夜10時にありました。8日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。シャン・デュ・モンドのクリーム色のジャケットのシリーズは名盤が多かったのですが、いずれも廃盤でYouTubeにもほとんど上がってないようです。おそらく唯一で、バグパイプ弾き語りだけありました。

ルーマニアの2回目は、仏Chant du mondeから出ていた「アルーマニアのポリフォニー」(Vocal Polyphony of the Arumanians)と言う盤です。ルーマニアの前に「ア」が付きます。90年代の内には廃盤になっていて現在は入手不可の盤です。この盤はルーマニア南東部ドブロジャ地方での録音ですが、アルーマニア人はギリシア、アルバニア、マケドニア、ブルガリアなど、バルカン半島南部各地に点々と居住しています。ローマ帝国の公用語だったラテン語由来のルーマニア語では周囲のスラヴ語からの借用語も多いのに対して、アルーマニア語は南に寄っていたためギリシア語起源の語彙が多いそうです。ローマ帝国内で話されていた口語ラテン語から分化したヴラフの言葉とルーマニア語は方言程度の差だと思いますが、アルーマニア語とルーマニア語の相互理解は、なかなか難しいようです。

ヴラフ人の定義ですが、広義に取ればルーマニア人やアルーマニア人も入れるようです。現代のルーマニア人を古代のダキアのルーマニア人と言う意味でダコ=ルーマニア人と呼び、その他にアルーマニア人、モルラク人(Morlachs)、メグレノ=ルーマニア人(Megleno-Romanians)、クロアチア西部イストリア半島のイストロ=ルーマニア人(Istro-Romanians)などが含まれ、ヴラフ人とは自民族の国としてルーマニアを持つルーマニア人を除いた人々を指すことが多い、とされています。

まずはアルーマニアのポリフォニーを3曲続けておかけしますが、最初の2曲がアルバニア系、最後の曲がギリシア系のようで、よく聞くと歌唱が違っています。アルバニア系では独特なポルタメントが目立ち、ギリシア系は旋律と持続低音ドローンの組み合わせがギリシア正教の歌唱に近いように思います。

<1 Song. Female Duo And Mixed Drone 2分29秒>
<2 Song. Male Duo And Drone 4分4秒>
<3 Song. Alternate Male Trio And Drone 5分14秒>

この仏Chant du mondeの「アルーマニアのポリフォニー」に入っているのは、二つの大戦の際の住民交換でアルバニアとギリシアからルーマニア東部に移住してきた人々による演奏ですので、ポリフォニーはアルバニアやギリシアの歌唱に似ています。「地中海のポリフォニー」のシリーズ名通り、コルシカやサルディニアと近い部分もあると思います。
楽器で入っているのは唯一バグパイプで、これはブルガリア風にも聞こえます。因みにポリフォニーが盛んなこの地域のアルーマニア人の間ではロマの音楽家も出る幕がないそうです。

バグパイプ演奏を2曲おかけしますが、最初の曲は弾き語りで歌っていて、2曲目はドイナ・スタイルのフリーリズムから始まる独奏です。

<6 Bagpipe Solo 3分18秒>
Hristu Budina - Bagpipe Solo With Sung Parts ( Vocal Polyphony Of The Arumanians )

<7 Bagpipe Solo 6分15秒>

では最後に3曲入っている結婚式の歌から、「花嫁の出発」の部分を聞きながら今回はお別れです。日本の木遣り歌のようなアンティフォーナルな合唱は、アルーマニアならではです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<9 Wedding Song, for the departure of the bride 5分9秒>

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