タラフ・ドゥ・ハイドゥークスの器楽曲
ゼアミdeワールド296回目の放送、日曜夜10時にありました。9日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。Rînd De Horeが出てくる映像は、やはり映画「ラッチョ・ドローム」が有名なので、再度貼っておきます。
ルーマニアの音楽の9回目になります。今回はタラフ・ドゥ・ハイドゥークスの華々しい器楽曲をセレクトしてみました。特にインパクトがある曲としてThe Return Of Magic Horseは11月にかけましたので、他の曲から始めます。いずれも来日公演の際にロックコンサートと見間違えるような興奮状態に会場を巻き込んだ曲です。「ルーマニア音楽でこんなに盛り上がるとは、昔では考えられなかった」と、2000年の初来日会場で聞きながら思いました。
まずは1/16の放送でオコラの「ワラキアのジプシー音楽 クレジャニ村のラウタリ」からかけたルンド・デ・ホーレと言う舞踊組曲のような曲ですが、クラムドからの1枚目にはオコラとは全く違う曲構成で入っていて、93年の映画「ラッチョ・ドローム」でもこのバージョンで出てきました。この頃にはヴァイオリンのリーダーが当時の若手カリウに変わっていたようで、映画でもコンサートマスター的な動きをしていました。クラムドの1枚目Musique des Tziganes de Roumanieに入っている演奏です。独World Networkから97年に出た「ルーマニア~トランシルヴァニア、ワラキア、モルダヴィアのジプシー音楽」にも同じ演奏が入っています。90年代のタラフを語る時は外せない曲だと思います。
<1 Rînd De Hore (Folk) 7分46秒>
Latcho Drom - Taraf de Haidouks
次はクラムドからの3枚目、98年リリースのDumbala Dumbaに入っていたルステムとトット・タラフルの2曲です。ツィンバロムの空打ちから始まるルステムも、東欧1と言われるルーマニア音楽のスピード感を実感できる曲で、速い3拍子が4つ続くようなビートは8/12でしょうか? ここでもカリウのヴァイオリンがぎらぎらと光っています。
トット・タラフルはYouTubeもありますが、見てみると長老たちも一緒に弾いていて、お年寄りがこのテンポで合わせられるとはびっくり仰天です。間に入るカリウのヴァイオリンとゲオルゲ・ファルカルのフルートの走句にもぞくっと来ます。では2曲続けてどうぞ。
<4 Rustem 2分1秒>
<15 Tot Taraful 7分16秒>
次は2001年の2回目の来日の頃に出たBand of Gypsiesから、カロリーナをおかけします。マケドニアのジプシー・ブラス・バンド、コチャニ・オルケスタルとブルガリアのクラリネット奏者フィリプ・シメオノフ、トルコのダルブッカ奏者タリク・トゥイスゾウルと共演しているこの盤では、オリエンタル情緒が横溢していますが、中でもカロリーナが目立っていました。
<9 カロリーナ 5分27秒>
とりわけ華々しいThe Return Of Magic Horseと言う曲は、前にかけた時は「タラフの果てしなき冒険」に入っている2002年ロンドン、ユニオン・チャペルでのコンサート音源でしたが、同じ曲が「魔法の馬の帰還」と邦題が付いて先ほどのBand of Gypsiesにも入っていますので、こちらを時間まで聞きながら今回はお別れです。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週
<4 魔法の馬の帰還 5分1秒>
| 固定リンク
「ルーマニア」カテゴリの記事
- アナトール・シュテファネットのヴィオラ(2022.06.27)
- エスマとファンファーレ・チョカリーア(2022.06.24)
- ルメ・ルメと小さなつぼみ(2022.06.23)
- ラジオ・パシュカニから(2022.06.22)
- バロ・ビアオ(盛大な結婚式)後半(2022.06.20)
「ゼアミdeワールド」カテゴリの記事
- アナトール・シュテファネットのヴィオラ(2022.06.27)
- バロ・ビアオ(盛大な結婚式)後半(2022.06.20)
- ファンファーレ・チョカリアのバロ・ビアオ(2022.06.13)
- VDEガロのモルダヴィア編(2022.06.06)
- オルテニアの様々なドイナ(2022.05.30)
コメント