"Реве та стогне Дніпр широкий" - Національна капела бандуристів України (2017)
このロシアのクズネツクと思しき弦楽合奏団の映像は、戦争後の3/21にアップされています。В поддержку простого украинского народа!(一般のウクライナ人を支援するために)のコメントがありました。戦争の悲しみと平和への思いをこの曲に託したい気持ちは、一般のロシア人も同じなのでしょう。楽譜が手に入れば、私らも弾いてみたいものです。
Реве та стогне Дніпр широкий - Ревёт и стонет Днепр широкий
イスラエル・ゾハルのクレズマー・クラリネットでのJohnny is the Boy for Me(原曲サニエ・ク・ズルガライ)も、メドレーですが、ありました。50秒辺りからです。この人のクラリネット演奏をYouTubeで見るのは初めてですが、改めて凄い奏者だと思います。90年代にはギオラ・ファイドマンがKing of Klezmer Clarinetと呼ばれることが多かったですが、イスラエル・ゾハルの方が凄いのではと、90年頃から常々思っていました。
KLEZMER CLASSIC CLARINET VIRTUOSO ISRAEL ZOHAR klezmer classic clarinet
エレキで有名なレスポールや、シャンソン歌手のエディット・ピアフ、ヴァイア・コン・ディオスまで歌っていたことは、今回調べて初めて知りました。いや、ピアフの歌唱だけは聞いたはずですが、コマネチの床の曲とは気づかず(笑) サニエ・ク・ズルガライはルーマニアの歌で世界に広まった例でしょう。日本で喩えればスキヤキ・ソング(上を向いて歩こう)でしょうか。フランス語タイトルのJohnny tu n'es pas un angeは、「ジョニー、あなたは天使じゃない」ですから、英訳とニュアンスが違います(笑) イスラエル・ゾハルでは見当たらなかったので、イスラエルの名歌手エステル・オファリームの歌唱を上げておきます。(以下放送原稿を再度)
サニエ・ク・ズルガライ(Sanie cu zurgălăi 鐘のあるそり)は、英訳でJohnnie is the boy for meとも呼ばれますが、これはエレキギターのレスポールを開発したレス・ポールとメアリー・フォード夫妻の1953年のカヴァーバージョンのタイトルで、歌詞内容はすっかりオリジナルとは変わっていますが、昨日のマリア・ラタレツの歌唱を元にしているようです。このレスポール版を聞いたシャンソンの大歌手エディット・ピアフがカヴァーし、80年代にはピアフの録音を聞いたヴァイア・コン・ディオスもカヴァーしています。
この歌は、盗作疑惑で作曲者のスタインとレスポールの間で法廷闘争になりましたが、スタインが最終的に勝ったそうです。これが音楽の盗作についての最初の訴訟の1つとされています。その3つの音源を続けておかけします。
<Les Paul & Mary Ford / Johnny is the Boy for Me 2分3秒>
<Anne Nicolas / Sanie Cu Zurgalai (feat. Paul Toscano et son orchestre) 2分8秒>
この曲は、英訳でJohnnie is the boy for meとも呼ばれますが、これはエレキギターのレス・ポールを開発したレス・ポールとメアリー・フォード夫妻の1953年のカヴァーバージョンのタイトルで、歌詞内容はすっかりオリジナルとは変わっていますが、先ほどのマリア・ラタレツの歌唱を元にしているようです。このレスポール版を聞いたシャンソンの大歌手エディット・ピアフがカヴァーし、80年代にはピアフの録音を聞いたヴァイア・コン・ディオスもカヴァーしています。
この歌は、盗作疑惑で作曲者のスタインとレスポールの間で法廷闘争になりましたが、スタインが最終的に勝ったそうです。これが音楽の盗作についての最初の訴訟の1つとされています。その3つの音源を続けておかけします。
<Les Paul & Mary Ford / Johnny is the Boy for Me 2分3秒>
<Édith Piaf / Johnny tu n'es pas un ange 2分11秒>
<Vaya Con Dios / Johnny 2分19秒>
イオン・アルベシュテアヌは、ブダ盤がある通りラウタルの中でもビッグネームだと思いますので、番組一回かけようかとも考えていましたが、今回の放送でかけた2曲は、今日上げておきます。YouTubeにはAnonimとありますが、原盤解説にはIon Albesteanuと書かれています。曲の面白さではぴか一で、このコンピレーション盤のトリもアルベシュテアヌでした。1本目はルーマニア国営放送TVRのTezaur folcloric(民間伝承の宝)に出演した時のコブザ奏者との演奏で、後半は民謡歌手Valeria Peter Predescuの歌唱です。(以下放送原稿を再度)
Marin Cotoanţă, Ion Albeşteanu şi Valeria Peter Predescu, la Tezaur folcloric
共鳴胴の代わりにラッパが付いているシュトロー・ヴァイオリンは、世界でも指折りの珍妙な楽器だと思います。実物を見た人の話では、意外に重いそうです。トランシルヴァニア辺りの楽器のイメージがありましたが、シュトロー・ヴァイオリンは電気技師John Matthias Augustus Strohによって1899年にロンドンで発明されています。ルーマニアでは特にハンガリーに跨るビホル地方で盛んに用いられ、厳密にはシュトロー・ヴァイオリンとルーマニアのホーン・ヴァイオリンは別物のようです。この楽器は、チェロやヴィオラ版もあり、YouTubeもありました。特にチェロでは大きなラッパが付くと、かなり迷惑な大きさになるようです(笑) 動画は各国の映像が色々ありますが、ルーマニア音楽の音質に近いものを上げておきます。この演奏はクレズマー寄りに聞こえます。2本目は番組でかけた音源で、ゲオルゲ・ラーダは特に有名なホーン・ヴァイオリン奏者の一人だそうです。(以下放送原稿を再度)
Violon violin trumpet trompette.Stroh violin.This is unbelievable! Hurryken Production
10曲目「ロシアの一本足ダンス」はトランシルヴァニアのザラウのアンサンブル。共鳴胴の代わりにラッパが付いたStroh Violin (vioara cu goarna)をフィーチャー。ベースラインはハンガリー色濃厚。
<10 Ensemble from Zalau, Gheorghe Rada, Stroh violin / Pe Picior Din Roșia 1分28秒>
ルーマニアの音楽の13回目になります。今回はルーマニアElectrecordから出ているコンピレーションの国内盤「ベスト・オブ・ルーマニアン・フォーク・ミュージック」からご紹介したいと思います。アオラから2006年に出たこの盤は、私がライナーノーツを担当しました。このレーベルの国内配給は終わって既に廃盤になっていますが、おそらく現地ではオリジナル・タイトルのRomanian Folk Dancesでまだ流通しているのではと思います。
では、1曲目から抜粋で、拙稿解説を入れながら進めたいと思います。
イオン・ドラゴイからですが、「この人は1928年モルドヴァのバカウ生まれ、60歳で亡くなった往年の名フィドラーで、東部のモルドヴァらしい心地よい快速と細かい装飾テクニックを駆使。かつモルドヴァらしい明朗快活な諧謔味と郷愁が混在。」と、ゼアミHPのコメントに書いておりました。ラウタルにはジプシー以外も多いですが、彼はジプシーかどうか不明でした。恐るべき速弾きの人ですが、タラフのカリウよりも音がきれいなように思います。ルーマニア東北部のモルダヴィア地方はモルドヴァとも呼ばれ、逆に旧ソ連のモルドヴァ共和国はモルダヴィアと呼ばれることもあったので、非常にややこしいです。
今日の音源ですが、全て現物は売り切れてないので、iPhoneからの音出しになります。イオン・ドラゴイは5曲続けておかけしますが、快活なBarladeancaと、メロディの美しいCA La Nunta La Bacau(バカウの結婚式?)に続く3曲目のSarba De La Izvoareはユダヤのクレズマーに似た感じに聞こえます。次のHangul De La Parinceaでは、タラゴトのように聞こえる管楽器との掛け合いが聞きものです。5曲目のクンテク・バトルネスクとは、タラフでも出てきた通りバラードのような意味ですが、パンパイプから入って、そこにヴァイオリンが加わったドイナに聞こえます。
<Ion Dragoi / Barladeanca 2分10秒>
<Ion Dragoi / CA La Nunta La Bacau 3分19秒>
<Ion Dragoi / Sarba De La Izvoare 2分39秒>
<Ion Dragoi / Hangul De La Parincea 1分57秒>
<Ion Dragoi / Cantec Batranesc 4分6秒>
Ion Drăgoi - Ion Drăgoi- vioară - Album Integral
00:00:00 - 00:02:11 Bârlădeanca
00:02:12 - 00:04:36 Horă de mână pe bătăi
00:04:37 - 00:06:12 Bătuta de la Nadera
00:06:13 - 00:08:27 Hora de la Măgura
00:08:28 - 00:11:06 Sârba de la Izvoare
00:11:07 - 00:13:34 Hora flăcăilor de la Livezile
00:13:35 - 00:15:44 Doină moldovenească
00:15:45 - 00:18:13 Horă moldovenească
00:18:14 - 00:20:22 Sârba bătrânilor
00:20:23 - 00:23:02 Hora de la Moinești
00:23:03 - 00:24:34 Bătuta de la Sărata
00:24:35 - 00:27:53 Ca la nuntă la Bacău
00:27:54 - 00:29:56 Bătuta de la Săncești
00:29:57 - 00:33:01 Sârbă de pe Valea Trotușului
00:33:02 - 00:34:59 Hangul de la Parincea
00:35:00 - 00:36:37 Harnică-i nevasta mea
00:36:38 - 00:37:57 Bătuta de la Măgura
00:37:58 - 00:39:36 Floricica de la Măgura
00:39:37 - 00:41:43 Dorobănțește
00:41:44 - 00:44:22 La stejar, la rădăcină
00:44:23 - 00:46:25 Jocul căiuților
00:46:26 - 00:48:28 Horă bătrânească
00:48:29 - 00:51:38 Hangul de la Nănești
00:51:39 - 00:52:50 Petreanca
00:52:51 - 00:55:13 Hora de la Tescani
00:55:14 - 00:57:03 Sârbă de brâu de la Letea
00:57:04 - 00:58:59 Breaza de la Agăș
00:59:00 - 01:00:56 Cărășelul
01:00:57 - 01:02:50 Joc de pahar
01:02:51 - 01:04:42 Țărăneasca
01:04:43 - 01:08:49 Cântec bătrânesc
01:08:50 - 01:10:40 Hora de la Luțca
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