Clara Cernatのバラーダ
ポルムベスクのバラーダ(望郷のバラード)は、最初に聞いたのが1980年のシルヴィア・マルコヴィッチだったので、いくつか見てみましたが、やはりルーマニア人の女流演奏家の情感豊かな演奏が良い様に思いました。Clara Cernatの演奏は何よりも柔らかい音色が出色で、ボウイングとフィンガリング、大きなヴィブラートが実に自然に聞こえます。シルヴィア・マルコヴィッチもこんな感じの演奏でした。他の演奏では速い部分でスラーをかけていたりするのが、音響的に面白いとは思いながらも、やはりデタシェ(一音ずつ切って弾く方法)で弾くのが、この曲には合っていると思います。
シルヴィア・マルコヴィッチについては大分前のブログに書きましたが、確か1983年の新宿文化センターでの来日公演を聞きに行きましたが、バラーダは残念ながら出てきませんでした。しかし、ブラームスの3番のソナタが特に素晴らしかったのをよく覚えています。あの曲も東欧(ハンガリー)の民族音楽の影響が感じられます。シルヴィア・マルコヴィッチは、結婚~出産後、活動している話をほとんど聞かないので、残念な限りです。
Porumbescu Balada by Clara Cernat and Thierry Huillet
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