ハンガリーのユダヤ人の民謡(Magyar zsidó népzene)
アニ・マアミンについては、ハンニバル盤のジャケット入りで出て来ました。インストで演じられるのが、ムジカーシュの場合は、かえって哀感を強めるように思います。2本目はジプシー(ロマ)の老楽士Gheorghe Covaci(愛称Cioata)とのセッションのフル映像になるのでしょうか。マルタ・セバスチャンが歌うユダヤ教の安息日(シャバト)の祈りの独唱Szombateste Búcsúztatóで始まり、Áni Mááminが5分過ぎ、タイトル通りSzól a kakas márも26分過ぎから出て来ますし、Chasid lakodalmi táncokも23分前に出て来ます。カラー版映像はここから取られていたのでしょうか。とにかく全編素晴らしい映像の連続ですが、ロマの楽士がしばしば「紅茶」と呼ぶコニャック?の回し飲みは、兄弟の盃を交わしているかのようです(笑)(以下放送原稿を再度)
アニ・マアミンとは、ヘブライ語で"私は信じる" を意味する一節ですが、それを元とする楽曲でもあります。ここで聞かれるのは、東欧系ユダヤでは最も有名なアニ・マアミンの旋律です。Gheorghe Covaciは、アウシュヴィッツから生き残って帰ったユダヤ人たちは、この歌をいつも泣きながら歌っていたと回想しています。出典は中世スペインのユダヤ教徒の哲学者、マイモニデス(モーシェ・ベン=マイモーン)が記した『ミシュネー・トーラー』に出てくるユダヤ教の信仰箇条の中の一節です。歌詞がある曲ですが、ムジカーシュの演奏はインストのみです。
<5 Áni Máámin 2分56秒>
Szól a kakas már - Magyar zsidó népzene
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