イヴァノヴィッチ エネスコ
ゼアミdeワールド305回目の放送、日曜夜10時にありました。20日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日の動画は『ドナウ川のさざなみ』のみです。
今回はルーマニアの音楽の17回目になります。前回に続きましてルーマニアのクラシック作品をいくつかご紹介したいと思います。
まずはヨシフ・イヴァノヴィチが1880年に作曲したワルツ『ドナウ川のさざなみ』です。この曲は1889年に開催されたパリ万国博覧会で演奏され、その哀愁を帯びた旋律などから、東ヨーロッパの作曲家のワルツ作品としては世界的に有名になりました。エリック・サティも聞いていたのかも知れません。
音源は前々回にポルムベスクのバラーダをかけたルーマニアElectrecordのA romanian prom concertと言う盤で、演奏はEmil Simion指揮のCluj-Napoca Philharmonic Orchestraです。
<3 Iosif Ivanovici / The Waves of the Danube 9分48秒>
Iosif Ivanovici - Donauwellen Walzer (Waves of the Danube Waltz)
次に、やはり前々回に同じ盤からチプリアン・ポルムベスクのルーマニア狂詩曲の冒頭をかけましたが、同じタイトルの曲がルーマニア出身の大作曲家ジョルジュ・エネスコにありまして、ルーマニアのクラシックでは一番有名な曲ですので、ここでおかけしておきます。2曲ありますが、第1番では有名な「ひばり」が登場することで知られています。
音源は1989年のルーマニア革命の翌年にルーマニアElectrecordから出たRecord for Rumaniaと言う盤で、ルーマニア狂詩曲の2曲と、「自然の声」、「ルーマニアの詩」の4曲が入っています。演奏は「自然の声」のティミショアラ・フィルハーモニー管弦楽団以外は、ルーマニア放送管弦楽団です。
<1 George Enescu / Rumanian Rhapsody No.1 12分12秒>
ジョルジュ・エネスコは、作曲家としてはルーマニアの伝統音楽を常に重視していましたが、演奏家としてはフリッツ・クライスラーやジャック・ティボーと共に20世紀前半の三大ヴァイオリニストの一人とされています。1920年代半ばからはヴァイオリン教師としても知られ、門下にユーディ・メニューイン、アルテュール・グリュミオー、クリスチャン・フェラス、イヴリー・ギトリスなどがいます。
バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」については、ヴァイオリニストとしておそらく最も早い時期から注目し、実演・録音ともに語り継がれる名演を残しています。1948年頃の全曲録音の2枚組から、一番有名なパルティータ2番のシャコンヌは時間がかかりますので、番組の残り時間で出来るだけ長くかけられるソナタ1番のフーガを時間まで聞きながら今回はお別れです。80年代にアイダ・カヴァフィアンの生演奏で聞いてから、特に忘れられない曲の一つです。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週
<1-2 Violin Sonata No. 1 in G minor, BWV 1001: II. Fuga (Allegro) 5分5秒>
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