自然の声(Voix de la Nature)、ルーマニアの詩(Rumanian Poem)
1989年のルーマニア革命の翌年にルーマニアElectrecordから出たRecord for Rumaniaには、ルーマニア狂詩曲2曲の他に、室内オーケストラのための交響詩「自然の声」(Voix de la Nature)と、「ルーマニアの詩」(Rumanian Poem)が入っていました。枯淡の境地の印象の「自然の声」は、1931~39年に作曲されていますが、エネスコの遺作だそうです。演奏はティミショアラ・フィルハーモニー管弦楽団です。最も有名なルーマニア狂詩曲は、二十歳の頃の作品です。
一方「ルーマニアの詩」は男声合唱つきの交響組曲で、1889年の時に僅か8歳のエネスコが書いた作品1の処女作だそうで、これには驚きました。ヴァイオリニストとしては、バッハだけでなく幅広いレパートリーのほとんどの曲を暗譜で演奏したとか、言葉と和声構造の張力を感じるためにバッハのカンタータ120曲を全て暗記していたなど、信じられないようなエピソードが残っています。
Voix de la nature
George Enescu - Romanian Poem
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