Ami Flammerのヴァイオリン
アミ・フラメールのYouTubeは、イディッシュ関係はすぐに出てきましたが、クラシックはセザール・フランクのヴァイオリン・ソナタがほとんどで、残念ながらエネスコのヴァイオリン・ソナタ3番はなさそうです。カタカナ表記は、アミ・フラマーと言うのも見かけますが、フランス語圏ですからフラメールとする方が近いと思います。
アミ・フラメールはルイ・マル監督の映画「さよなら子供たち」の中で、お道化た調子でサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」を弾いていたのを、たまたま見かけたこともありました。番組でかけたThesis盤は、エネスコの他にチェコのヤナーチェクと、新ウィーン楽派のウェーベルンとシェーンベルクのヴァイオリン作品も演奏しています。アミ・フラメールは1985年にOcoraから出ていたイディッシュ民謡のCDでも演奏していまして、それで名前を覚えていてThesis盤を購入しました。
この人のプロフィールを調べると、以下のようにありました。現代音楽寄りの活動にユダヤ音楽まで入るユニークな経歴です。(おそらく、まず間違いなくユダヤ系でしょう)
パリ音楽院でローラン・シャルミーのクラスで学び、1969年にヴァイオリンで1等賞を受賞。その後、J.ギンゴールド、H.セリグ、C.フェラスに師事。 マリア・カナルス国際コンクール(バルセロナ)で第1位を獲得し、イヴァン・ガラミアン(ニューヨーク・ジュリアード音楽院)、ナタン・ミルシテインに師事。現代音楽のアンサンブル「2e2m」のメンバーであり、1983年にはSACEMのジョルジュ・エネスコ賞を受賞している。ジョン・ケージの「フリーマン・エチュード」をフランスで初演。J.-C.ペネティエとのデュオでヴァイオリンを演奏し、フランク、ドビュッシー、シマノフスキ、エネスコ、ウェーベルン、シェーンベルク、ヤナーチェクなどの作品を一緒に録音している。1999年にカルテット "Carre-Le Partage des Voix "を設立し、現代的なレパートリーを提供している。シャロン=シュル=ソーヌ音楽院とジャンヌヴィリエ音楽院で教鞭をとり、パリCNSMDではヴァイオリンと室内楽の教師を務めている。2017年には、ジャン・ジャック・カントロフ指揮によるベートーヴェンの協奏曲を録音している。
フランクは今回は外して、イディッシュのみにしておきます。1985年にOcoraから出ていたイディッシュ民謡のCD「Chansons Yiddish - Tendresses et Rage」から、Avremlとパピロシュンを上げておきます。編成は、Ami Flammerのヴァイオリン、Moshe Leiserのギターと歌、Gerard Barreauxのアコーディオンです。東欧系ユダヤ人のイディッシュ語の哀感溢れる歌を聞かせるCDは沢山ありますが、この盤はCDでは最も早い時期に出た一枚だったと思います。2本目を見て、LPの頃から出ていたことを知りました。またポーランドの時に東欧系ユダヤの音楽は集中的に取り上げる予定です。
Avreml
Ami Flammer, Moshe Leiser, Gérard Barreaux - A kalte Nakht (Papirosn) (Yiddish Song)
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