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2022年7月 4日 (月)

Maria Tanaseの歌声

ゼアミdeワールド316回目の放送、日曜夜10時にありました。6日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日は2曲目まで入れました。

ルーマニアの音楽の28回目になります。まだ手元にルーマニアの音源は7枚ほどありますが、ルーマニアのシリーズもかなり長くなっていますので、かいつまんで数回にする予定です。

今回は往年の名女性歌手マリア・タナセの独Oriente Musikからの1枚目、Maria Tanase / Malédiction d'Amourからおかけします。以下簡単にプロフィールをご紹介します。

マリア・タナセは1913年生まれで、前にVDE音源をかけたコンスタンティン・ブライロイウの民族音楽協会と関係したことで、母国のフォーク・ソング探究も志すようになり、ルーマニアで戦前からジプシー音楽や各地方に伝わる民謡を取り上げ、同国を代表する大歌手となった。1930年代当時〈東のパリ〉と呼ばれた華やかな首都ブカレストで、失われつつあるルーマニアの古謡を歌って一躍有名になり、トルコやブルガリアなど周辺国だけでなく、パリやニューヨークでも公演。またその美貌から映画や舞台でも活躍した。戦後は芸能活動と平行して音楽学校でも教えるようになったが、惜しくも1963年に癌のため49歳の若さで亡くなった。その死は国をあげて惜しまれたという。

オリエンテ・ムジーク盤は彼女が50年代に残した全盛期の録音を集成していて、その第一集が手元にありますので、早速1曲目からおかけします。ルンカ・ルンカ(牧場、牧場)と言う曲は、ムンテニア地方のカルパチア山脈近くの典型的な愛の歌で、才能あるローカル・ヴァイオリニストによって磨かれてきた曲とのことです。

<1 Lunca, Lunca 3分26秒>

2曲目はモルダヴィア地方の酒飲み歌で、黒海沿岸ドブロジャ地方のジャンパラーレのリズムです。

<2 Bun II Vinul Ghiurghiuliu 3分40秒>

3曲目は最近ファンファーレ・チョカリアとアナトール・シュテファネットの演奏でかけたルメ・ルメです。都市部のジプシーの酒飲み歌だそうで、曲名の訳は「この世、この世」になります。「はかないこの世」の訳があった通り、人生のはかなさを歌った歌です。

<3 Lume, Lume 4分28秒>

5曲目のLa malediction d`amourは、トランシルヴァニアの愛の歌で、マリア・タナセの最もポピュラーな歌の一つです。ドイナのスタイルだと思いますが、フランス語で歌われています。タイトルは「愛の呪い」と訳せるかと思います。この第一集のアルバム・タイトルにもなっています。「愛を裏切るもの」の顛末を淡々と語っています。

<5 La malediction d`amour 3分24秒>

10曲目はゴルジ地方のスルバで、タイトルは「ゴルジへの長い道のり」と訳せると思います。スルバらしい3連符は目立ちませんが、一拍を3つに刻んでいるパートが確かにあります。

<10 Lung II Drumul Gorjului 3分25秒>

11曲目はスイングする3拍子のリズムですが、ワラキアの中心ムンテニアの民謡で、この意表を突くような西欧的なリズムのために、かえって印象的に聞こえます。

<11 Pe Deal Pe La Cornatel 2分14秒>

では最後に、15曲目のCat II Maramuresulを時間まで聞きながら今回はお別れです。北ルーマニアのマラムレシュの古い民謡で、どこかハンガリーのチャールダッシュに似た旋律と雰囲気です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<15 Cat II Maramuresul 4分>

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