カテリーナ・マヌーキアンのイザイ「悲劇的な詩」
カテリーナ・マヌーキアンの名前を出して何もかけないのも残念ですので、98年リリースのエレジー&ラプソディーから、イザイの「悲劇的な詩」を上げておきます。当時17歳とは思えない完成度でこのフランコ・ベルギー派のヴァイオリン名曲を弾いていて、非常に驚いた一枚です。楽譜も同時に出てくる素晴らしい映像です。
ワーグナーやフォーレの影響を濃厚に感じさせるところなど、ショーソンの詩曲の姉妹曲と言って良い程、この2曲は似ていると思います。詩曲はイザイに献呈され大ヴァイオリニストでもあるイザイが初演、「悲劇的な詩」はフォーレに献呈されています。原題も詩曲がPoèmeで、「悲劇的な詩」はPoème élégiaqueです。作曲に当たってインスパイアされた文学作品は、詩曲がツルゲーネフの『愛の勝利の歌』(または『勝ち誇る愛の歌』)、「悲劇的な詩」はシェークスピアの「ロミオとジュリエット」と言われています。
マヌーキアンは、ianの入ったその名の通り父方がアルメニア系と言うことで、この盤の終わりの方にはコミタスなどのアルメニアの曲3曲も入っています。その前のマサダ舞曲も注目の一曲です。
Eugène Ysaÿe - Poème Élégiaque, Op. 12
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