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2022年9月16日 (金)

ハンガリー狂詩曲の話

ハンガリー狂詩曲が素材にしているのは、ヴェルブンコシュやチャールダーシュのような19世紀ハンガリーのジプシー音楽で、それはアジア系とも言えるウラル系民族であるハンガリー人本来の音楽ではないと明らかにしたバルトークやコダーイ以降の流れから、民族音楽の立場からはハンガリー狂詩曲が顧みられることは少ないと思いますが、ピアノのウルトラ・ヴィルトゥオーソだったフランツ・リストが生涯に亘って書き続けたこの曲集は19曲もあり、クラシックでは今でも盛んに弾かれています。昨日のカティア・ブニアティシヴィリの演奏も、往年の名人ホロヴィッツ編曲と言うこともあって、ルックスの艶やかさを忘れさせるほど(笑)、超・超絶技巧の演奏でした。
今日の動画ですが、例の「トムとジェリー」に使われた2番と、ベルリオーズが『ファウストの劫罰』に引用したことでも知られるラコッツィ行進曲に基ずく15番はシフラの演奏の楽譜付きで、全く今回まで個人的には聞いたことのなかった6番の3曲を上げておきます。6番はアルゲリッチの熱演もあり、ヴェルブンコシュ~チャールダーシュのリズムが躍動していて惹き付けられました。
上記の「ハンガリー本来の音楽」ですが、チェレミス(マリ)の民謡に似た5音音階の民謡やそれらを引用したバルトーク作品などですが、今回のチャールダーシュ中心のシリーズが終わったら、チャールダーシュ等とは別にある「ジプシー本来の音楽」の次に取り上げます。それらとは別に、ダンスハウス以降のハンガリー・トラッドの音源も数限りなくありますが、そちらは手持ち音源から精選するつもりです。

Tom & Jerry | Concert Madness | Classic Cartoon | WB Kids

Liszt - Hungarian Rhapsody No. 15 "Rákóczi March" (Audio+Sheet) [Cziffra]

Liszt, Hungarian Rhapsody No.6, Martha Argerich 1966

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