ジネット・ヌヴーのブラームス
ヌヴーのブラームスを初めてLPで聞いたのは、もう40年ほど前で、当時から極め付きの名盤と呼ばれていました。鬼気迫る演奏に驚きました。彼女は30歳の若さで飛行機事故で亡くなり、遺体の腕には愛器のストラディヴァリウスが抱きしめられていたそうです。ヌヴーの死から4年後の1953年には、ジャック・ティボーも飛行機事故で亡くなっています。彼の愛器もストラディヴァリウスでした。20世紀前半の大ヴァイオリニストが二人も続けて亡くなり、当時の聴衆は大きな衝撃を受けたことでしょう。今ではヌヴーは伝説の名ヴァイオリニストとして、様々なコンピレーションが登場し、ブラームスもヴァイオリン協奏曲だけでなく、ヴァイオリン・ソナタ3番などもあって、遅ればせながら愛聴しています。ショーソンの詩曲の音源は昔から知ってますが、こちらも最高です。今日の動画はイッセルシュテット指揮のブラームス / ヴァイオリン協奏曲全曲で、番組でかけた第3楽章は32分位からです。その後にヴァイオリン・ソナタ3番も入っています。
明日はウクライナのバンドゥーラ弾き語りの歌姫ナターシャ・グジーのコンサートに行くため、店をお休みし、ブログアップも出来ないかも知れません。夕方かと思っていたら、チケットをよく見たら昼間のコンサートでした。この機会を逃すと愛媛で聞く機会はないかも知れませんので、店を休むしかなく。m(__)m(以下放送原稿を再度)
ブラームスの代表作の一つ、45歳の年に作曲したヴァイオリン協奏曲でも、終楽章の3楽章でジプシー風の情熱的な音楽を書いています。クラシック作品のフィナーレとして取り入れたのは、おそらくハイドンかブラームスが最初だと思いますが、それ程に若い頃のハンガリー舞曲での心躍る思いが強かったのだろうと思います。飛行機事故のため1949年に30歳の若さで亡くなったジネット・ヌヴーのヴァイオリン、ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮北ドイツ放送交響楽団の、名演の誉れ高い録音でおかけします。
<ブラームス / ヴァイオリン協奏曲 3楽章 ジネット・ヌヴー他 8分6秒>
Brahms - Violin Concerto + Sonata n°3 / Presentation + New Mastering (Cent. rec. : Ginette Neveu)
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