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2022年12月15日 (木)

エルデーイ~ブコヴィナ、ジメシュ~モルドヴァの様々な民謡

明日はヴェテラン弾き語りフィドラー、ゼルクラ・ヤーノシュを見ようと思いますので、今日はエルデーイ~ブコヴィナとジメシュ~モルドヴァの両方に跨りますが、特徴的な民謡歌唱を5本入れておきます。特にびっくりしたのが、セーク地方の詩吟のような男性の謡いですが、舌を震わせる発声の子守唄、女性の嘆き歌、ウゴル諸語の古いスタイルの女性の結婚の歌も、それぞれ非常に個性的です。バルトークの録音は晩年に近い頃のものです。(以下放送原稿を再度)

12曲目は男性の叙情歌ですが、独特な発声と急な音の上昇が日本の民謡か詩吟か何かにとても似て聞こえます。ゾルタン・カーロシュによる1969年のセークでの録音です。

<12 Varga Gyorgy Szabo / Mi zorog, mi zorog a suru erdoben (What's that rattling) 1分54秒>

次の13曲目は、1937年にバルトークが録音した音源で、女性の歌う叙情歌で、トランシルヴァニア中で有名な歌だそうです。

<13 Marton Kata Ambrus / Arra kerem az en jo Istenemet (I ask my Almighty God) 1分44秒>

2枚目後半ジメシュ~モルドヴァ編に移ります。モルドヴァはルーマニア北東部ですが、ハンガリー人の多いジメシュは、トランシルヴァニアとモルドヴァの間の地方です。この地方からは、26、28、29、40曲目を選んでみました。

26曲目はモルドヴァの女性の歌う子守歌ですが、舌を震わせる発声が不思議で耳に残ります。1965年のゾルタン・カーロシュによる録音です。

<26 Balint Anna Puskas / Hejde lilibe (Lullaby) 1分14秒>

28曲目はハンガリー語が属しているウゴル諸語の古いスタイルの女性の結婚の歌で、確かにフィンランドを含むウラル系民族の歌との繋がりが感じられるように思います。モルドヴァでの1954年の録音です。

<28 Antal Lucia Demse / Hegyen, foldon jarogatok vala (I have been roaming the hills …) 1分37秒>

29曲目はジメシュで1960年に録音された女性の嘆き歌で、第二次大戦で亡くなった夫を思い歌われています。50、60年代までは残っていた5音音階の哀歌の伝統だそうです。

<29 Tanko Berta Pora / Jaj, lelkem, lelkem, jo tarsam (Alas, my dearest) 2分49秒>

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